英誌エコノミストの調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が、15日に発表した世界の生活費に関する報告書によれば、シンガポールが5年連続で、世界で最も生活費が高い都市となった。フランスのパリとスイスのチューリッヒが2位タイで続いている。東京は遂にトップ10から外れた。各国メディアが速報している。
同報告書は、133の国と地域の160の品物やサービスの価格調査を行って、米ニューヨークを100とした指数を付け、生活費の高い都市をランキングしたものである。これによると、アジア太平洋地域と欧州の都市が今回の上位を占めた。
トップ10は次のとおり(カッコ内は前回順位)、1.シンガポール(1)、2.パリ(7)・チューリッヒ(3)、4.香港(2)、5.オスロ(11)、6.ジュネーブ(7)・ソウル(6)、8.コペンハーゲン(9)、9. テルアビブ(11)、10.シドニー(14)。...
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同報告書は、133の国と地域の160の品物やサービスの価格調査を行って、米ニューヨークを100とした指数を付け、生活費の高い都市をランキングしたものである。これによると、アジア太平洋地域と欧州の都市が今回の上位を占めた。
トップ10は次のとおり(カッコ内は前回順位)、1.シンガポール(1)、2.パリ(7)・チューリッヒ(3)、4.香港(2)、5.オスロ(11)、6.ジュネーブ(7)・ソウル(6)、8.コペンハーゲン(9)、9. テルアビブ(11)、10.シドニー(14)。一方最も生活費が安いのは、シリアの首都ダマスカスで、ベネズエラの首都カラカスが続いた。
アジア太平洋地域では、東京と大阪が低インフレ率により、トップ10圏外へ去ったのが目立つ。東京は2013年まで世界で最も生活費の高い都市だったが、今回は前回の4位から7つ順位を下げ、11位となった。シンガポールの1位は、車の購入費用が非常に高いことが影響している。香港は前回2位だったが、今回は4位に後退した。オーストラリアのシドニーは、4つ順位を上げて10位に入った。
欧州では、パリ(2位)の他、ノルウェーのオスロ(5位)、スイスのチューリッヒ(2位)とジュネーブ(6位)、デンマークのコペンハーゲン(8位)などがそれぞれ順位を上げている。また中東では、イスラエルのテルアビブが唯一トップ10入りした(9位)。同市の交通費は、ニューヨークより79%も高いという。
EIUでは、「為替の変動が引き続きランキング変更の大きな要因になっている。」と説明している。米国の物価は上昇しているものの、ドル安により同国の都市はトップ10入りしておらず、ニューヨークは前回の9位から13位に、ロサンゼルスは11位から14位に順位を下げた。ドルは昨年G10の通貨に対して全面的に下落した一方、ユーロは14%以上値上がりしているが、ユーロ圏でトップ10入りしたのは2位のパリだけだった。同市は他の欧州の都市と比較して、酒、タバコ、交通費などを除き、構造的に生活費がかなり高いとEIUでは分析している。
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