【Globali】
過去冬季オリンピック開催地の6割、2050年には開催不可能に(2018/02/06)
カナダ・ウォータールー大学のダニエル・スコット教授(地理学)率いるチームの研究によると、気候変動が冬季オリンピックの存続を脅かしているという。
過去に冬季オリンピックを開催したことのあるのは、世界で21都市。しかし、温室効果ガスの排出量が劇的に減少することがない限り、今世紀終わりには、冬季オリンピックを開催できる都市はそのうちの8都市に限定されるという。もしパリ協定で採択された温室効果ガス排出削減目標値を各国が達成できれば、今世紀後半までは21都市のうち、12都市でまだ開催できるとされている。
「伝統的な冬のスポーツが行われている地域の多くで、気候は変化しており、地球温暖化が加速する中、冬季オリンピック大会を開催できる場所がますます少なくなっていくだろう」とスコット教授は語っている。...
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過去に冬季オリンピックを開催したことのあるのは、世界で21都市。しかし、温室効果ガスの排出量が劇的に減少することがない限り、今世紀終わりには、冬季オリンピックを開催できる都市はそのうちの8都市に限定されるという。もしパリ協定で採択された温室効果ガス排出削減目標値を各国が達成できれば、今世紀後半までは21都市のうち、12都市でまだ開催できるとされている。
「伝統的な冬のスポーツが行われている地域の多くで、気候は変化しており、地球温暖化が加速する中、冬季オリンピック大会を開催できる場所がますます少なくなっていくだろう」とスコット教授は語っている。
通常最も寒いとされる2月に開催される冬季オリンピックは、開催期間の日中平均気温が着実に上昇してきている。研究によれば、平均気温は、1920-50年代に開催されたオリンピックでの0.4℃から、1960-90年代には3.1℃に、今世紀開催されたゲームでは7.8℃と上昇している。そして、過去の開催地の2月の平均気温は、今世紀半ばまでさらに1.9から2.1℃、今世紀後半には2.7から4.4℃上昇すると予想されている。
日本での開催も、パリ協定の目標値が達成されない場合、今世紀後半には長野では難しくなると予想されている。この研究では、大会開催時(2月)の平均最低気温が0°C以下であること。そして少なくとも30cmの雪層(人口雪含む)があること、この2つの条件が75%以上達成できるかどうかを判断基準としている。
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