レックス・ティラーソン米国務長官は26日、近く国務長官を辞任するという報道を自ら否定した。トランプ大統領がツイッター等でセッションズ司法長官を激しく非難して不満を述べており、その進退が注目されているが、ティラーソン長官についても、ホワイトハウスと意見が対立しているなどとして、今年中に辞任するのではないかという噂が広まり、政権の屋台骨が揺れていると報道されていた。
「私はどこにも行かない。」とティラーソン長官は国務省で記者団に向かって語った。どの位の間、職に留まるのかと聞かれ、長官は微笑みながら「大統領が命じる限り」と答えた。またトランプ大統領との関係について尋ねられると、簡単に「良い。」とだけ述べた。前日、国務省は長官不在の中で、そうした報道について強く否定していたが、自らがこれを明確に否定したものである。
ティラーソン長官がトランプ政権に留まるか否かに関する様々な憶測が飛び交ったのは、トランプ大統領がジェフ・セッションズ司法長官を連日公然と非難する間のことだった。...
全部読む
「私はどこにも行かない。」とティラーソン長官は国務省で記者団に向かって語った。どの位の間、職に留まるのかと聞かれ、長官は微笑みながら「大統領が命じる限り」と答えた。またトランプ大統領との関係について尋ねられると、簡単に「良い。」とだけ述べた。前日、国務省は長官不在の中で、そうした報道について強く否定していたが、自らがこれを明確に否定したものである。
ティラーソン長官がトランプ政権に留まるか否かに関する様々な憶測が飛び交ったのは、トランプ大統領がジェフ・セッションズ司法長官を連日公然と非難する間のことだった。大統領は、セッションズ長官が、駐米露大使と接触したことを理由にロシア疑惑の捜査から身を引いたため、疑惑追及に拍車がかかったと批判しており、2016年の大統領選挙を争った民主党のヒラリー・クリントン候補の私的なメール・アドレス使用を巡る調査に関し、「非常に弱い立場を取っている。」として積極的に関わらなかったこと等を挙げ、ツイッター等で連日セッションズ長官を攻撃している。
米国務省は25日、ティラーソン国務長官が不在の中で、長官は辞任しないと報道を全面的に否定する声明を発表した。国務省のヘザー・ナウアート報道官は25日、「それは誤報だ。」として、「長官がここ国務省に留まる意向であることは明らかだ。」と記者団に語っている。ここ数日、長官のスケジュールに余裕があることについて尋ねられると「少しの間、休みを取っている」と説明し、後にその休みはもともと計画されていたもので、辞任の噂が出たからではないことを明らかにした。報道官は「我々にはこの先沢山の仕事が残っている。長官はそれを認識しており、深くその仕事に従事している。」と述べた。
ティラーソン長官は、米石油大手のエクソンモービルの前CEOで、今年の2月に国務長官に就任しているが、国務省の人事や外交政策を巡ってホワイトハウスと対立が広がっていると言われる。そうした中、米CNNが、ティラーソン長官の旧知の友人が、長官はその職に年末までしか留まらないと語ったとして、年内に辞任する意向であると報道した。しかし、長官の側近であるRCハモンド氏がこれを否定し、「核兵器を追求する悪漢の体制や、安息の場を求めるテロリストがいる限り、長官は仕事を続ける。」と24日にメディアに語っていた。
ナウアート報道官は、ティラーソン長官は、ドイツ、トルコ、サウジアラビアといった外国への「重たい出張」の後、現在国務省を離れており、長官は数日仕事を離れる権利があると語った。ナウアート氏はまた、「しかし長官は、大統領の意のままに仕える。それはどの閣僚でも同じだ。」とも述べた。
閉じる