南北関係は、米韓合同軍事演習に対抗して北朝鮮によるミサイル・核兵器開発が強行される等依然きな臭い。そうした中、北朝鮮軍が軍事境界線付近に埋設した多量の地雷が、折からの大雨で韓国側に流れ込む恐れがあるという。
7月17日付
『AP通信』、
『ロイター通信』は、北朝鮮軍が軍事境界線付近に埋設した地雷が、折からの大雨で韓国側に押し流される恐れがあると報じている。
北朝鮮はこれまで、特に韓国側民間活動家による風船ビラ撒きを苦々しく思っていて、2020年には南北朝鮮連絡事務所棟を一方的に爆破してしまう程である。
何故なら、北朝鮮市民に韓国含めた西側諸国の情報が知れ渡り、金正恩独裁体制が脅かされることを恐れているからである。...
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7月17日付
『AP通信』、
『ロイター通信』は、北朝鮮軍が軍事境界線付近に埋設した地雷が、折からの大雨で韓国側に押し流される恐れがあると報じている。
北朝鮮はこれまで、特に韓国側民間活動家による風船ビラ撒きを苦々しく思っていて、2020年には南北朝鮮連絡事務所棟を一方的に爆破してしまう程である。
何故なら、北朝鮮市民に韓国含めた西側諸国の情報が知れ渡り、金正恩独裁体制が脅かされることを恐れているからである。
そこで、韓国側風船活動に対抗すべく、今年になってからはゴミ・汚物を吊るした風船を韓国側に飛ばしたりしている。
金正恩朝鮮労働党総書記(キム・ジョンウン、40歳、2011年最高指導者就任)実妹の金与正宣伝扇動部副部長(キム・ヨジョン、35歳、2020年就任)は7月9日、“それ相応の報復をする”と強硬発言をして改めて牽制した。
そうした中、韓国軍合同参謀本部(JCS)は7月17日の記者会見で、北朝鮮軍が軍事境界線を含む国境付近に数多くの地雷を埋設しているが、折からの大雨に伴う洪水でそれらが韓国側に押し流されてくる恐れがあると明かした。
それによると、北朝鮮軍は今年4月以降、防衛強化のみならず同軍兵士や市民の脱北を防ぐ意味もあって、国境付近に対戦車バリケードを築くだけでなく、多くの地雷を埋設しているという。
軍事専門家が推定したところによると、248キロメートル(154マイル)長、4キロメートル(2.5マイル)幅の国境・軍事境界線には、これまで約200万個の地雷が敷設されているという。
ただ、南北両国の情報管理が不十分で、敷設された地雷の個数や具体的埋設場所が分かっていないという。
韓国国防部(1948年設立、省に相当)の発表では、北朝鮮軍の国境警備強化工事に当たって、10件程の死傷事故が発生しているにも拘らず、当該作業が続けられたとする。
意図的であるのか、これまでも地雷が詰まった木箱が韓国側に流れ込んだこともあるという。
そこでJCSは声明で、大雨の際に北朝鮮が故意にダムの放流を行い、埋設地雷を韓国側に押し流してくる恐れがあるため、不測の事態に備えていると言及している。
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