欧州の多くの諜報機関は、NATO加盟国でのロシアの諜報機関による鉄道破壊工作、故意の放火などの暴力行為に対して注意を払うことを呼びかけている。
4月にドイツで主催されたセキュリティに関する会議で、ドイツ連邦憲法保護局(ドイツの諜報機関)のトーマス・ハルデンワン所長は、ロシア政府の指示による破壊行為のリスクが明確に高まりつつあることを指摘している。FTによると、他の3か国の諜報機関も同様の結論を出しているという。...
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欧州の多くの諜報機関は、NATO加盟国でのロシアの諜報機関による鉄道破壊工作、故意の放火などの暴力行為に対して注意を払うことを呼びかけている。
4月にドイツで主催されたセキュリティに関する会議で、ドイツ連邦憲法保護局(ドイツの諜報機関)のトーマス・ハルデンワン所長は、ロシア政府の指示による破壊行為のリスクが明確に高まりつつあることを指摘している。FTによると、他の3か国の諜報機関も同様の結論を出しているという。
EUの政策責任者からの情報によるとNATOの諜報機関は、ロシア側の策謀に関する説得力のある情報をテーブルにまとめているという。
これに対して、ロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官は5月6日に、根も葉もないことだと言明している。
しかし、最近の一連の破壊事件は欧州の諜報機関の指摘を裏付けるものだという。例えば3月21日、ロンドンのウクライナ人の実業家所有の倉庫の火災や、4月15日、ウクライナ向けの武器を製造していた英国の防衛産業大手、BAE社の工場爆発事故、その数日後、ポーランド警察が、ロシアのためにジェシュフ空港の情報を収集していると見られるグループを逮捕している。同日に、ドイツ当局は、ドイツーロシア2重国籍を所有する2人を破壊工作準備の疑いで逮捕している。
英国のノッティンガム大学の諜報機関に関した専門家、ダニエル・ロマス氏によると、「ロシアの諜報機関が優先順位の1番に上げているのは、ウクライナへの物資の輸送活動を混乱させることで、ロシア軍とロシア諜報局の間での綿密な調整が行われることで達成されている。」という。
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