ロシアにとっては、エリトリアへのラブロフ外務大臣の訪問は、ロシアの傘下に入った国への表敬訪問となった。エリトリア政権は、ロシアのラブロフ外務大臣の訪問に際して、紅海に面したマサウア港とロシアの占領地域であるクリミア半島のセバストポル港間の協力関係の同意を締結した。
ラブロフ外務大臣は、エリトリアの首都アスマラでアフェウルキ大統領に最も関係の深いとされる軍総司令官に迎えられ、ロシアの詩人、プーシキンの銅像の足元に花を手向けた。...
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ロシアにとっては、エリトリアへのラブロフ外務大臣の訪問は、ロシアの傘下に入った国への表敬訪問となった。エリトリア政権は、ロシアのラブロフ外務大臣の訪問に際して、紅海に面したマサウア港とロシアの占領地域であるクリミア半島のセバストポル港間の協力関係の同意を締結した。
ラブロフ外務大臣は、エリトリアの首都アスマラでアフェウルキ大統領に最も関係の深いとされる軍総司令官に迎えられ、ロシアの詩人、プーシキンの銅像の足元に花を手向けた。プーシキンの祖父はエリトリア出身ということで、アスマラにプーシキンの銅像が建てられている。
ラブロフ外務大臣は、山岳地帯にある軍の基地に移動し、アフェウルキ大統領と会見した。なお、今回のロシア高官のエリトリアへの訪問目的は、ロシアとエリトリアの親密な関係を世界中に表明するためでもあった。これまでエリトリアとしてはウクライナ戦争に関して中立の立場をとっており、ロシアは、エリトリアの立場を歓迎している。
ロシアとエリトリア両国間の討議の議題としては、軍事協力の件、主にエリトリアの地対空ミサイルによる防衛能力の増強が討議された。さらに、ラブロフ外務大臣は、プーチン大統領からのエリトリア大統領への招待状を手渡した。
なお、プーチン大統領としては、7月末にサンクトペテルブルクでロシア・アフリカサミットを開催したいと考えている。
エリトリアは、アフリカの‘北朝鮮’と呼ばれる、1党独裁国家で言論統制が厳しく、自由が奪われているため、多くの国民が、国外に難民として脱出している。
エリトリアでは今後、さらにロシアとの関係が深まることで益々、軍事独裁体制を強め、さらに国民の自由が奪われることが懸念される。
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