8月2日付
『AP通信』、
『ロイター通信』は、「米政府、プーチンの愛人と噂された人物も制裁対象」と題して、バイデン政権が対ロシア制裁強化の一環で、EUに追随してウラジーミル・プーチン大統領の愛人と噂されている元ロシア代表新体操選手も制裁対象とすることを決定したと報じている。
米政府は8月2日、対ロシア制裁強化の一環で、長い間ウラジーミル・プーチン大統領の愛人と噂されている女性含めて、ロシアの著名人を制裁対象に加えることを決定した。...
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8月2日付
『AP通信』、
『ロイター通信』は、「米政府、プーチンの愛人と噂された人物も制裁対象」と題して、バイデン政権が対ロシア制裁強化の一環で、EUに追随してウラジーミル・プーチン大統領の愛人と噂されている元ロシア代表新体操選手も制裁対象とすることを決定したと報じている。
米政府は8月2日、対ロシア制裁強化の一環で、長い間ウラジーミル・プーチン大統領の愛人と噂されている女性含めて、ロシアの著名人を制裁対象に加えることを決定した。
財務省が発表したところによると、今回制裁対象となったのは、元ロシア代表新体操選手のアリーナ・カバエワ氏(39歳、2004年アテネ大会金メダリスト、注後記)で、彼女はかつて国家院(下院に相当)議員を務めたことがあり、現在はロシアのウクライナ軍事侵攻を称賛報道するメディアの責任者の任にあるという。
反政府組織の代表で目下投獄されているアレクセイ・ナワリヌイ氏(46歳)は、彼女が西側諸国発信のコメントを偽情報と流布する活動を主導しているとして、以前から制裁対象とするよう訴えていた。
この点に関し、英国は5月に、またEUも6月に彼女を制裁対象としている。
今回、財務省が制裁対象に加えたのは、オリガルヒの一人アンドレイ・グリゴリエビッチ・グリエフ氏(62歳)で、彼はロンドン北部にあるウィタンハースト城(1913年建設、2008年に買収)を所有していて、バッキンガム宮殿に次いで大きい邸宅で寝室が25もある。
彼はまた、1億2千万ドル(約160億円)相当の豪華ヨット“アルファ・ネロ”(2007年建造)を所有しているが、同船も差し押さえ対象とされている。
更に、彼の息子のアンドレイ・アンドレ―ビッチ・グリエフ氏(40歳)及びその所有企業も制裁対象とされている。
ニューヨーク本拠のローエンシュタイン・サンドラー法律事務所(1961年設立)のクリスチャン・コンタルド財務弁護士は、“米政府が制裁対象としたオリガルヒは、制裁前に所有資産を妻・子供他に名義変更して、制裁逃れを行っている”と強調している。
財務省はまた、ロシア鉄鋼メーカーMMKとその子会社、及び同社のビクトル・フィリッポビッチ・ラシュニコフ会長(73歳)も制裁対象に加えている。
更に、国務省も8月2日、ロシア連邦政府高官、議員、軍人等合計893人に対して、米国入国を禁止する措置を講じたと発表している。
なお、財務省は今年4月、プーチン大統領の実娘マリア・ウラジーミロブナ・ウォロソワ氏(37歳、前妻リュドミラ・プーチナの実子、長女)及びカテリーナ・ウラジーミロブナ・ティホノワ氏(35歳、同上、次女)を制裁対象としていた。
(注)アリーナ・カバエワ氏:2005年(22歳)頃からプーチン大統領と交際。2008年に地元紙が一報したが、大統領自身が事実無根とコメントし、同紙は休刊に追い込まれた。2008~2013年国家院議員につき、その後政府のマスコミ対応責任者を務める。プーチンとの間に2男2女を儲けたとの情報。ウクライナ戦争勃発後、出国してスイスに潜伏しているとか、プーチンの家族としてシベリアにある核シェルターに匿われているとの噂がある。
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