新型コロナウイルス感染症が世界で猛威を振るっていた間、超裕福層の総資産が4分の1以上上昇し、10.2兆ドルに達した。ハイテク系や医療系の企業が富を増やしており、特にアジア地域の億万長者の総資産が急成長している。
『レゼコー』によると、世界が新型コロナウイルスの真っただ中にあった4月から7月の間、超裕福層の総資産は4分の1以上増加し、過去最高の約10兆2000億ドルに達した。
スイス銀行(UBS)とPwCコンサルティングが7日付で発表した報告書によると、億万長者は特に株式市場の回復に賭けることで利益を得たという。最低水準にあったロックダウン時の3月から4月の間にも利益を得ており、総資産は、8.9兆ドルに達した景気回復の年である2017年の記録を打ち破った。...
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『レゼコー』によると、世界が新型コロナウイルスの真っただ中にあった4月から7月の間、超裕福層の総資産は4分の1以上増加し、過去最高の約10兆2000億ドルに達した。
スイス銀行(UBS)とPwCコンサルティングが7日付で発表した報告書によると、億万長者は特に株式市場の回復に賭けることで利益を得たという。最低水準にあったロックダウン時の3月から4月の間にも利益を得ており、総資産は、8.9兆ドルに達した景気回復の年である2017年の記録を打ち破った。億万長者の数も2017年の2,158人から2020年には2,189人に増加した。
UBSのグローバル・ファミリー・オフィスの責任者であるジョセフ・スタドラー氏によると、超富裕層は世界中の株式市場が崩壊した際に、企業の株を買い増したという。そして、経済活動の再開でもたらされた経済回復により、多くの億万長者が所有するテクノロジー企業の一部が急上昇したことも資産増の要因となっているとコメントしている。
スタドラー氏はまた「富の集中度は1905年と同じくらい高い 」と述べており、世界の超富裕層は、カーネギー家、ロックフェラー家、ヴァンダービルト家などの一族が巨万の富を握っていた20世紀夜明けのアメリカの黄金時代以来、最も富を掌握していると指摘している。
『Yahoo Finance』によると、2018年、2019年と2020年の最初の7ヵ月間に、4人のテクノロジー系億万長者の総資産は42.5%増の1.8兆ドルとなった一方で、ヘルスケア系億万長者の総資産は50.3%増の6,586億ドルとなった。新型コロナウイルス感染症の治療法や医療機器とともに、新しい薬や医療技術の革新に後押しされたという。
反面、億万長者全体での総資産増は19.1%に過ぎず、伝統的な富裕層では最も少ない6%の増加だった。
億万長者の総資産はアジアで最も急速に成長しており、中国がその先頭に立っているという。中国の億万長者は現在389人おり、総資産は米国の2倍増に対し、約9倍増を記録した。パンデミックにより、中国の医薬品や医療機器産業が急増したことで、中国の医療業界のオーナーたちが最大の利益を上げている。
Hansoh Pharmaceutical Group Co.,Ltd.(翰森製薬集団有限公司)の創業者である中匯漢氏は、現在、世界で最も裕福な医療系億万長者となっている。一方、中国のエンジニア、フランク・ワン氏は世界初のドローン億万長者となった。
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