5G通信普及でハリケーン予測が30年後退(2019/09/06)
ハリケーン「ドリアン」によりバハマ諸島はこれまでにない強風に見舞われ大きな被害を受けた。専門家はドリアンのように次第に勢力を増し進路を変えていく嵐を予測する難しさを懸念するが、第5世代移動通信システム(5G)の普及が気象予測に障害となるとして議論が行われている。
9月6日付ロシア
『スプートニク』は「ハリケーン ドリアンの影響から、5G通信網が未来の気象予報へ影響するとの懸念広がる」との見出しで以下のように報道している。
5G通信からの電波信号が気象衛星の嵐の予測性能を阻害するとの議論で携帯業界と気象学者が対立している。5Gと呼ばれる第5世代通信網(24.25~ 27.5ギガヘルツ)はスマートフォンの性能と接続環境を向上させるものとして普及が進んでいる。...
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9月6日付ロシア
『スプートニク』は「ハリケーン ドリアンの影響から、5G通信網が未来の気象予報へ影響するとの懸念広がる」との見出しで以下のように報道している。
5G通信からの電波信号が気象衛星の嵐の予測性能を阻害するとの議論で携帯業界と気象学者が対立している。5Gと呼ばれる第5世代通信網(24.25~ 27.5ギガヘルツ)はスマートフォンの性能と接続環境を向上させるものとして普及が進んでいる。従来より10倍速の通信網となる一方で、気象当局は、これがハリケーンや嵐の気象予測の性能を妨げるとして懸念している。
ハリケーン ドリアンによりバハマ諸島はこれまでにない強風に見舞われ被害を受けた。フランスの国立気象サービス「メテオフランス」の気象学者は、衛星が23.8ギガヘルツの電波か悪天候の兆候かを見分けるのが困難になるとし、「5Gによる経済的利点か人命かの二者選択になる。衛生はこの信号がハリケーンの兆候なのか、5G技術が発するものか見分けられない。」とする。
米国立海洋大気局(NOAA)も、5Gの全面普及により、気象予測が数十年前まで後退するとしている。NOAAとNASAは長年かけて米国政府通信委員会(FCC)と周波数帯への影響を協議している。同委員会とモバイル通信協会(GSMA)は、5Gによる気象予測への影響はないとしており、更に同協会は気象学者や気象当局の主張を“宇宙業界との縄張り争い”と一括するほどである。
通信網による5650億ドル相当の利益を守ろうと、通信業界ロビイストは来月、エジプトで国家当局の代表が参加する5G協議を行う。宇宙や気象ロビイストも会議に参加予定。
9月5日付米国『SALON』は「5G通信網により、ハリケーン追跡予測技術が30年後退する」との見出しで以下のように報道している。
ハリケーンの毎分進路予測は目を見張るような技術だが、それは気象衛星のおかげで成り立っている。衛星やレーダーから送られるデータにより、進路予測シミュレーションが可能となる。完全ではないものの、この予測が人命を救っている。
しかし、予測技術が向上を続ける一方で、巨大なハリケーンを人が予測する能力は大きな危機に直面している。
特に高速通信網5G携帯技術の開始がそれである。5月、NOAAのネイル・ジェイコブス代行局長は議会で、5Gワイヤレス信号は気象予測の精密度を最大30%下げると証言し、「30%少ない時代、1980年代を思い出してくれ。予測の遅れが2,3日生じることとなる。この遅れはこれは人命にかかわることだ」と述べた。
AT&Tなど大手は、既に各都市に5G通信網を普及させ対象都市は拡大している。気象業界当局は、早急な協力体制の確立が重要だとしている。
問題点は、5Gと気象予測の周波数が同じことだという。ハリケーンの勢力や進路を予測する際、衛星から受信する大気からの情報を取り混んだデータを使用する。5Gが張り巡らされると、干渉を受ける地域を衛星観測から外さなくてはならなくなる。 “現状ではどの程度の干渉が起きるが不確か。気象予測周波数を保護し、フロリダ州など特定地域で、5Gの強さを加減するなど5Gから遠ざける案も有効だという。
政府通信委員会のアジット・パイ委員長は、これらの懸念を否定してきたが、専門家は5G主流となる前にその影響を再検討する必要があると考えている。
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地球温暖化の食べ物への影響は?(2015/12/02)
環境問題を考える時、あらゆる問題が絡み合い複雑でなかなか解決の糸口が見つからない。身近な所では、私達の食にも非常に影響してくる。よく知られているように、地球の温度が上がると、農作物にも多大な影響があるからだ。今日私達の食卓に上っている主食や嗜好品にも徐々に変化を与えるのだ。日本の農業も例外ではないが、輸入に頼るチョコレートの原料カカオのようにすでに危険にさらされ価格が上昇しはじめているもの多くある。気候変動で雨が減りこれまでの農業が続けれなくなるおそれがある。このような事態は世界中で起きていて、生活を一変される結果となる場合もあるのだ。
12月1日付け
『NPR NEWS』
メリーランド大学地質学者のリーブラウン氏は、気候変動の農業への影響についてバーモンド州を例にあげると、かつては5月にトウモロコシの種を植え付けていたが現在では5月は寒く雨が多いため、植え付けは6月中旬まで出来ない。この遅れは収穫に影響する。霜が降りるのも早い。結果バーモント州の牛のエサであるトウモロコシが少なくなるため、畜産の搾乳量が減る。こうしてバーモント州の畜産経済構造が変わってしまう、と語る。...
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12月1日付け
『NPR NEWS』
メリーランド大学地質学者のリーブラウン氏は、気候変動の農業への影響についてバーモンド州を例にあげると、かつては5月にトウモロコシの種を植え付けていたが現在では5月は寒く雨が多いため、植え付けは6月中旬まで出来ない。この遅れは収穫に影響する。霜が降りるのも早い。結果バーモント州の牛のエサであるトウモロコシが少なくなるため、畜産の搾乳量が減る。こうしてバーモント州の畜産経済構造が変わってしまう、と語る。
エチオピアでは、雨不足で古来伝来の農場での収穫に息づまっている。降水量の多い地域が北移り、現在は北部に雨が降るがかつて砂漠だった土地のため人があまり住んでいない。だからといって北に引っ越すかという問題がある。大量の農作物を輸入するM&Msチョコやスニッカーズのマース社のような商社なら分かっているのだが産地の人は地球全体の気候変動が起きている事をあまり知らない。気候変動は大きな脅威だ、と同社のサスティナビリティ事務所のバリー・バーキン氏はいう。同社にとって一番の問題は重要な原材料であるチョコレートだ。カカオはカカオの木からとれほとんどは高温多湿の西アフリカ産だ。しかし気候が変化しており西アフリカはより乾燥地帯となりつつある。これはカカオにとっては望ましくない。
カカオは他からの供給から輸入出来るため不足自体は心配はない。しかしカカオ生産に頼る地元の農家が問題だ、と同氏は言う。同社は農家を援助するため生産性を上げるよう農薬開発や研修で支援する方針だ。そうすることで農家も潤い、一度の干ばつではダメージを受けないようにする。このような活動を通して同社は環境問題に対処する。しかしコストがかかり、困難がある。また、同社で2009年から温室効果ガスを抑制するよう努め、地球環境に配慮している、と述べている。
温室効果ガスは8年前と比較し25%削減した。2040年までには、炭素燃料ゼロを目指す。先月同社はジェネラルミルズ社、ユニリーバ社、ネスレ社を含む9の世界的大手食品メーカーと世界の食品供給への気候変動の脅威に関する文書を発表した。(後に参加企業は14となった。)セレス社のプログラムディレクター、アン・ケリー氏は共和党支持州も立ち上がり、強い結束を結ばれた。その文書のロゴには、化石と風車が記されている。先のマース社のパーキン氏は、民間企業の結びつきは政府の支援にもつながる。同社の代表はパリにも向かう、と語っている。
近年チョコレートの原料であるカカオは不足し価格があがっている。11月20日付け
『SALON』によると、チョコレートの需要、消費が拡大しているのも不足の原因だが、もう一つ気候の変動にも原因がある。
ガーナとコートダジュールでは世界の7割以上のカカオ生産量を誇っているが、西アフリカの気候は悪化の一途を辿る。国際熱帯農業センターが発表した研究によると、2050年までに地球の温度は摂氏2度上昇する。気温が上がると木や土からの水分が蒸発し、カカオの木が水分不足となる“蒸発散”という現象が起きる、と報じている。
11月30日付け
『SLATE』によると、米国の主な産物トウモロコシは95度(摂氏35度)以上では生産不可能だ。現在の気温と降水量が変化すると、チョコレートと小麦粉の原料の製造は困難となると科学者は警鐘を鳴らしている。
2050年までに世界の人口は93億人に達すると見られ新興国では賃金が上昇し、物の需要、特に肉の需要が拡大する。
英国政府の科学アドバイザーチーフのジョン・ベディントン氏は、2030年までに気候変動、人口増加、原材料の減少による食料と水不足から、暴徒、大移民という大きな”社会不安”が起きる恐れがある、と警告する。
遺伝子組み換え種は生産量増加には効果あるがまだ技術は証明されていないため、遺伝子組み換え種のみでは対抗できない。また、熱と乾燥に強い品種への改良、生産過程では二酸化炭素が出るため温室効果ガスをなくすことが課題だと報じた。
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