オバマ大統領;トランプ氏を批判(2015/12/22)
オバマ大統領は先週後半、休暇でハワイに発つ前に米国営ラジオのインタビューに答えた。その中で、来年の大統領選の共和党指名争いで先頭を走る実業家トランプ氏について、労働者層が抱く怒りや不満、不安に付け入り「選挙運動の食い物にしている」と名指しで批判する発言をしたことが注目されているが、約30分のインタビューでは自身の任期を振り返り、初のアフリカ系アメリカ人大統領としての苦悩や今後の国策への考えなどを吐露している。
12月21日付け
『NPR NEWS』
先週、オバマ大統領は、米国営ラジオ(NPR)のスティーブ・インスキープのインタビューに答えた。インタビューの中で、国の経済と”オバマ氏のユニークな生い立ち”を含む人口構造の変化がトランプ氏が漬け込む隙となっている、とした。
現在我々が直面している金融危機は、グローバル化や人口動向と結び付けて考えられる。それらにより賃金や所得が横ばい状態となっている、その不満が大統領に向かっている。...
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12月21日付け
『NPR NEWS』
先週、オバマ大統領は、米国営ラジオ(NPR)のスティーブ・インスキープのインタビューに答えた。インタビューの中で、国の経済と”オバマ氏のユニークな生い立ち”を含む人口構造の変化がトランプ氏が漬け込む隙となっている、とした。
現在我々が直面している金融危機は、グローバル化や人口動向と結び付けて考えられる。それらにより賃金や所得が横ばい状態となっている、その不満が大統領に向かっている。責任を問われ、国が悪い方に向かっていると指摘されたらこのように答えるのだ、最初のアフリカ系アメリカ人の大統領が直面している現状をこれまでの大統領は経験があるのだろうか。
問題の真実はこのような大きな国では常に不満を抱えている人々が存在する、国の方向性を受け入れられず、大統領に懸念を示す人々は常にいるのだ。政策だけではない、歩き方も耳の形も、私を個人的に好かないだけ。100%の支持を得る政治家はいない。共和党支持者で私を懸念する人は個人的に受け入れられないのである、などと答えている。
12月21日付け
『ABC』は次の点を中心に報道をしている。
最近のマンモス大学の世論調査でトランプ氏は、共和党寄り登録有権者の41%の支持を獲得、2位に続くテッド・クルス上院議員を27ポイントリードしている。
休暇でハワイへ発つ前にインタビューでオバマ氏はISISとの闘いとその米国への脅威について語った。米国を滅ぼすことは出来ないが傷つけることはあるとし、上院議員を テッド・クルスの政策、ISISへの”絨毯爆撃”は国家の安全に関わる事とと批判した。
次期大統領へのアドバイスを求められたオバマ氏は、(ISISへの)攻撃するでなく目標(ターゲット)を定めることが肝要、データ、知能、情報に基づいた判断を司令官、地上部隊に下す事、政治的事情に振り回されない事が大切だと答えた。
12月21日付け
『ニューヨーク タイムズ』
月曜公開されたラジオのインタビューで、オバマ大統領は、共和党大統領指名候補のドナルド・J・トランプ氏を、選挙活動のために労働者階級の男性の怒りと不安を”利用”していると批判する発言をした。又、オバマ氏は個人的に向けられる軽蔑的なものはアフリカ系アメリカ人であるという事実から生じていると語った。
人口動態の変化や横ばい続き賃金による経済的ストレスは、かつては工場に勤務し一人の稼ぎ手で家族を養ってきたかつての様にはいかなくなった、特にブルーカラーの男性の間で問題となっている。
このような問題を絡み合わせ、潜在的な怒り、不満、不安を正当化し、更に誤った方向に向け、トランプ氏のように利用する物が出てくる。トランプ氏は選挙活動の過程でこれらを利用しているのだと主張した。
「共和党内には、私が異質でイスラム教徒(*注)で国に忠誠でないという人もいるが、それは間違いで、個人的に私の境遇に起因しているのだろう。私に反対する人は必ずしも私の政策を見ているのでなく特に理由を持ち合わせてはいない。例えば炭鉱関係者は仕事がなくなるのを私の責任とするだろう。」と述べている。
オバマ氏は高卒以下の白人層の支持を仰いだが、2012年の再選の際は支持率36%にとどまっている。共和党は選挙人の数は落ちているが当白人層の支持は安定している。
また、オバマ氏はISIS(またはISIL)について勝利を確信しているとし、過激派グループのメディアに精通した戦略は、国民の不安をあおり、氏の支持率を下げたとした。
(*注)共和党支持者の4割強がオバマ氏がイスラム教徒だと誤解しているというデータがある。
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地球温暖化の食べ物への影響は?(2015/12/02)
環境問題を考える時、あらゆる問題が絡み合い複雑でなかなか解決の糸口が見つからない。身近な所では、私達の食にも非常に影響してくる。よく知られているように、地球の温度が上がると、農作物にも多大な影響があるからだ。今日私達の食卓に上っている主食や嗜好品にも徐々に変化を与えるのだ。日本の農業も例外ではないが、輸入に頼るチョコレートの原料カカオのようにすでに危険にさらされ価格が上昇しはじめているもの多くある。気候変動で雨が減りこれまでの農業が続けれなくなるおそれがある。このような事態は世界中で起きていて、生活を一変される結果となる場合もあるのだ。
12月1日付け
『NPR NEWS』
メリーランド大学地質学者のリーブラウン氏は、気候変動の農業への影響についてバーモンド州を例にあげると、かつては5月にトウモロコシの種を植え付けていたが現在では5月は寒く雨が多いため、植え付けは6月中旬まで出来ない。この遅れは収穫に影響する。霜が降りるのも早い。結果バーモント州の牛のエサであるトウモロコシが少なくなるため、畜産の搾乳量が減る。こうしてバーモント州の畜産経済構造が変わってしまう、と語る。...
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12月1日付け
『NPR NEWS』
メリーランド大学地質学者のリーブラウン氏は、気候変動の農業への影響についてバーモンド州を例にあげると、かつては5月にトウモロコシの種を植え付けていたが現在では5月は寒く雨が多いため、植え付けは6月中旬まで出来ない。この遅れは収穫に影響する。霜が降りるのも早い。結果バーモント州の牛のエサであるトウモロコシが少なくなるため、畜産の搾乳量が減る。こうしてバーモント州の畜産経済構造が変わってしまう、と語る。
エチオピアでは、雨不足で古来伝来の農場での収穫に息づまっている。降水量の多い地域が北移り、現在は北部に雨が降るがかつて砂漠だった土地のため人があまり住んでいない。だからといって北に引っ越すかという問題がある。大量の農作物を輸入するM&Msチョコやスニッカーズのマース社のような商社なら分かっているのだが産地の人は地球全体の気候変動が起きている事をあまり知らない。気候変動は大きな脅威だ、と同社のサスティナビリティ事務所のバリー・バーキン氏はいう。同社にとって一番の問題は重要な原材料であるチョコレートだ。カカオはカカオの木からとれほとんどは高温多湿の西アフリカ産だ。しかし気候が変化しており西アフリカはより乾燥地帯となりつつある。これはカカオにとっては望ましくない。
カカオは他からの供給から輸入出来るため不足自体は心配はない。しかしカカオ生産に頼る地元の農家が問題だ、と同氏は言う。同社は農家を援助するため生産性を上げるよう農薬開発や研修で支援する方針だ。そうすることで農家も潤い、一度の干ばつではダメージを受けないようにする。このような活動を通して同社は環境問題に対処する。しかしコストがかかり、困難がある。また、同社で2009年から温室効果ガスを抑制するよう努め、地球環境に配慮している、と述べている。
温室効果ガスは8年前と比較し25%削減した。2040年までには、炭素燃料ゼロを目指す。先月同社はジェネラルミルズ社、ユニリーバ社、ネスレ社を含む9の世界的大手食品メーカーと世界の食品供給への気候変動の脅威に関する文書を発表した。(後に参加企業は14となった。)セレス社のプログラムディレクター、アン・ケリー氏は共和党支持州も立ち上がり、強い結束を結ばれた。その文書のロゴには、化石と風車が記されている。先のマース社のパーキン氏は、民間企業の結びつきは政府の支援にもつながる。同社の代表はパリにも向かう、と語っている。
近年チョコレートの原料であるカカオは不足し価格があがっている。11月20日付け
『SALON』によると、チョコレートの需要、消費が拡大しているのも不足の原因だが、もう一つ気候の変動にも原因がある。
ガーナとコートダジュールでは世界の7割以上のカカオ生産量を誇っているが、西アフリカの気候は悪化の一途を辿る。国際熱帯農業センターが発表した研究によると、2050年までに地球の温度は摂氏2度上昇する。気温が上がると木や土からの水分が蒸発し、カカオの木が水分不足となる“蒸発散”という現象が起きる、と報じている。
11月30日付け
『SLATE』によると、米国の主な産物トウモロコシは95度(摂氏35度)以上では生産不可能だ。現在の気温と降水量が変化すると、チョコレートと小麦粉の原料の製造は困難となると科学者は警鐘を鳴らしている。
2050年までに世界の人口は93億人に達すると見られ新興国では賃金が上昇し、物の需要、特に肉の需要が拡大する。
英国政府の科学アドバイザーチーフのジョン・ベディントン氏は、2030年までに気候変動、人口増加、原材料の減少による食料と水不足から、暴徒、大移民という大きな”社会不安”が起きる恐れがある、と警告する。
遺伝子組み換え種は生産量増加には効果あるがまだ技術は証明されていないため、遺伝子組み換え種のみでは対抗できない。また、熱と乾燥に強い品種への改良、生産過程では二酸化炭素が出るため温室効果ガスをなくすことが課題だと報じた。
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