カナダ紙
『グローブ・アンド・メール』によると、業界の最新の予測では、カナダの石油・天然ガスの掘削活動は、2022年にはパンデミック以前のレベルに戻るという。カナダ石油サービス連盟(PSAC)は、来年、カナダでは合計5400本の井戸が掘削され、前年比で16%増加し、2019年以降で最も活発になると予想している。
またPSACは、下半期の活動の増加を考慮して、2021年の予測を4650本に修正した。...
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カナダ紙
『グローブ・アンド・メール』によると、業界の最新の予測では、カナダの石油・天然ガスの掘削活動は、2022年にはパンデミック以前のレベルに戻るという。カナダ石油サービス連盟(PSAC)は、来年、カナダでは合計5400本の井戸が掘削され、前年比で16%増加し、2019年以降で最も活発になると予想している。
またPSACは、下半期の活動の増加を考慮して、2021年の予測を4650本に修正した。2021年の年初には、PSACは年間で3350本の井戸が掘削されると予測していた。
PSACの2022年の予測は、WTI原油価格を1バレルあたり平均70ドル、AECO天然ガス価格を1千立方フィートあたり平均4.10ドルと予測している。
PSACの会長兼最高経営責任者であるグルプリート・ライル氏は、見通しは1年前に比べて明るいものの、業界はまだ2014年後半に原油価格が暴落する前の状態にまで回復していないと述べている。商品価格の上昇により掘削が活発化している一方で、業界は成長を妨げる可能性のある深刻な労働力不足にも直面しているという。
『カナダ放送協会(CBC)』は10月13日付の記事で、世界中でコロナ規制が緩和され、世界的なエネルギー需要の増加に対応するため、長年にわたる価格低迷、解雇、統合を経て、カナダ西部の石油・ガス会社は再び生産を活発化させていると伝えている。
カナダエネルギー請負業者連盟(CAOEC)によると、カナダでは先週175の掘削リグが稼働していたが、昨年の同時期にはわずか75、2019年には155であった。
CAOEC事務局長のマーク・ショルツ氏は、「これは20750件の雇用増加であり、業界は活動に対して非常に強気だ。しかし、課題は、あまりにも急速に生産量を増やそうとしているため、生産能力の制限に対処しなければならないことだ。「会員の中には、顧客である石油・ガス生産者に対して、利用可能なリグがないという声がすでに聞こえ始めている。これは、主に人材不足によるものだ。生産量を増やす能力に影響を与えることになるだろう」と述べている。
今年の石油・ガスの生産量を増やそうとしている企業は、すでに労働市場の問題に直面している。業界の労働市場情報を提供するEnergySafe Canada社の一部門であるPetroLMI社のデータによると、カナダの石油・ガスサービス部門の失業率は、2020年9月の17.7%から2021年9月には3.7%に低下している。サスカチュワン州では、現在、石油・ガスサービス従事者の失業率は基本的にゼロだという。
PetroLMI副社長のキャロル・ホウズ氏は、業界が直面している最大の問題は、雇用が大幅に増加しているにもかかわらず、石油・ガスサービスの労働力の規模が昨年とほとんど変わっていないことだと語っている。そして、歴史的に見て、カナダ西部のリグ労働者の多くは国内の他の地域、特に東海岸から来ており、パンデミックの際には地元に戻ってしまった。そのような労働者の多くは、ウイルスの脅威が続く限り、仕事に戻りたくないと考えている、とホウズ氏は指摘している。
しかし、パンデミックの前から、石油・ガス業界の労働力は減少傾向にあったという。2013年から2019年の間に、原油価格の暴落によって、請負業界の雇用は2万1200人(29%)減少した。2020年にはさらに6300人の雇用が失われた。
ショルツ事務局長は、多くの労働者は、何年にもわたって価格の低迷、解雇、不安定な状況が続いたことで、倦怠感を感じているのではないかと述べている。石油業界の労働者は「他の人たちと同じように仕事をしたいと思っている。他の人々と同じように、仕事に安定性と一貫性を求めている。この業界もいずれは安定した仕事を提供できるようになると思うが、現時点ではまだこのような中間的な段階にある」と説明している。
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