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韓国サッカーチーム:平壌への携行品について制裁免除(10月9日)
15日に、平壌で行われる、2022年のサッカー・ワールドカップの予選では韓国と北朝鮮のチームが対決するが、韓国政府はすでに、韓国男子サッカーチームが平壌に携行する物品について、国連の制裁適用を免除された、と発表した。
韓国統一部の関係者が8日明らかにしたところによると、先週正常な手続きで、国連の制裁免除の手続を完了したとのことである。当該関係者は制裁免除された具体的な物品は何かについては言及しなかったが、試合を順調に行うために必要な物品が制裁免除になったと述べた。...
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15日に、平壌で行われる、2022年のサッカー・ワールドカップの予選では韓国と北朝鮮のチームが対決するが、韓国政府はすでに、韓国男子サッカーチームが平壌に携行する物品について、国連の制裁適用を免除された、と発表した。
韓国統一部の関係者が8日明らかにしたところによると、先週正常な手続きで、国連の制裁免除の手続を完了したとのことである。当該関係者は制裁免除された具体的な物品は何かについては言及しなかったが、試合を順調に行うために必要な物品が制裁免除になったと述べた。
韓国サッカー協会は、統一部に対し、北朝鮮に携行する物品のリストを提出していた。韓国サッカー協会が提出したリストの中に、国連安全保障理事会で北朝鮮への持ち込みが禁止されている奢侈品があったことから、制裁決議に違反していないかの確認が必要であった。またそのなかには、米国が単独で制裁している物品もあったことから、韓国政府は別途米国とも交渉をしなければならない。
韓国サッカーチームは13日に北京を経由して平壌に行くものと見られ、直接平壌に空路や陸路でいくことはないと見られている。
状況について発表した統一部関係者は、チームに同行するとのことであるが、韓国政府は政府高官を平壌に派遣する予定はないといっている。また韓国の応援団については、いまだ北朝鮮からの回答がないために、応援団が北朝鮮に行くのは難しい模様。
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米朝実務者協議・米国国務省・談話を発表(10月7日)
非核化を巡る米朝の実務者協議。米国側は全く違う見解を示している。今回の協議では創造的なアイディアを示し、米朝合意を進展させる提案もしたとして、2週間後には再び協議を開くことを明らかにした。
米国国務省は報道官談話を「北朝鮮は内容や雰囲気を間違って発表している」、「双方で良い話し合いができた」と発表した。
北朝鮮を非難することはなく、核実験やICBMの発射を中止する約束は米国にかかっているという北朝鮮の高圧的な言及にも反応しなかった。...
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非核化を巡る米朝の実務者協議。米国側は全く違う見解を示している。今回の協議では創造的なアイディアを示し、米朝合意を進展させる提案もしたとして、2週間後には再び協議を開くことを明らかにした。
米国国務省は報道官談話を「北朝鮮は内容や雰囲気を間違って発表している」、「双方で良い話し合いができた」と発表した。
北朝鮮を非難することはなく、核実験やICBMの発射を中止する約束は米国にかかっているという北朝鮮の高圧的な言及にも反応しなかった。
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中朝国交樹立70周年:両首脳は相互に祝電
「労働新聞」:中朝友好を発展させることは朝鮮の堅い意志
6日、中朝の国交樹立70周年を祝して、中国の習近平主席と北朝鮮の金正恩委員長は相互に祝電を交わした(中朝両首脳とも党と国家の肩書を併記)。この記事は7日朝の「人民日報」(電子版)では、トップ記事になっている。
祝電のなかで習近平主席は次のように記している。70年前中朝が正式に外交関係を樹立したことは、両国関係のなかで画期的な意義を有している。...
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「労働新聞」:中朝友好を発展させることは朝鮮の堅い意志
6日、中朝の国交樹立70周年を祝して、中国の習近平主席と北朝鮮の金正恩委員長は相互に祝電を交わした(中朝両首脳とも党と国家の肩書を併記)。この記事は7日朝の「人民日報」(電子版)では、トップ記事になっている。
祝電のなかで習近平主席は次のように記している。70年前中朝が正式に外交関係を樹立したことは、両国関係のなかで画期的な意義を有している。朝鮮は新中国と国交をいち早く樹立した国家の一つである。70年来、両党と両国の歴代の指導者の関心と双方の努力で、中朝の伝統的友誼は、国際的な変遷にも関わらず、不断に発展し、堅固になり、人民の心に深く根をおろした。両国の協力は様々な分野で成果を上げ、両国の社会主義業績を反映させたばかりでなく、地域の平和的発展に重要な役割を果たした。
私は中朝関係の発展を重視しており、委員長との相互信頼と友誼を尊重している。昨年来、私と委員長は5回会談し、重要な認識を共にし、中朝は新しい歴史的な時期に入った。中朝は今後とも長期にわたって健やかに発展し、両国と両国人民の幸福をもたらそう。
一方金正恩委員長は祝電で次のように述べている。70年来、朝中両党、両国人民は、社会主義事業を発展させる過程で、生死を共にし、艱難を分かち合い、歳月の洗礼を受けて、偉大な朝中の友誼の歴史を記すことができた。当面中朝関係は引き続き、以前にもまして重要な鍵となる時期になる。私と総書記は、互いに手を取り合って、朝中両国人民の願いに沿って、世界が羨望する朝中の友誼を強固に発展させ、友好と団結によって、社会主義事業を擁護し、朝鮮半島と世界の平和の安定に尽くしていこう。
北朝鮮の労働党中央機関紙「労働新聞」は6日署名表論文を掲載し、朝中の国交樹立の重要な意義を評価し、不断に朝中の友好関係を発展させた朝鮮の党と政府、人民の意志を強調した。
文章では、朝中の最高指導者が1年に何回も会談したことは、朝中の友誼を牢固なものにしたことを世界に示し、両国の友好関係の更なる発展に貢献した、と強調している。さらに国際情勢がどのように変わろうとも、世代を繋いで朝中の友好関係は発展させることが、朝鮮の党と政府の変わらぬ意志である。朝中の友好関係を発展させることは、両国人民の願望であり、根本的な利益でもあり、朝鮮人民は中国人民と手を携えて、両国の友誼の発展に全力を尽くす、とも強調している。
2017年まで、北朝鮮が核実験とミサイルの発射実験を繰り返していた時には中朝は非難の応酬をしていたのだが、そのことをすっかり拭い去り、両国とも友好を最大限アピールしている。北朝鮮にとってみれば、米国との交渉は直接行えるとはいえ、米国との交渉に際して、中国の存在をちらつかせて、米国から有利な条件を引き出そうという腹つもりにも思われる。中国にとっても、トランプ大統領が北朝鮮との交渉で成果を出したいとの焦りを見越して、中国の北朝鮮へのメンターぶりを見せつけているともいえる。
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米朝協議、決裂(10月6日)
5日に行われた米朝実務者協議は、8時間というマラソン交渉の末、物別れに終わった。北朝鮮の金明吉大使は、「交渉は私たちの期待を満たさず、最後は決裂した」と述べた。米国国務省は、北朝鮮のコメントは議論を反映していないとして、交渉の継続を希望するとした。
北朝鮮が、「米国は新しい提案をしなかった」と非難していることからすると、北朝鮮が切望している経済制裁の解除に米国側が応じなかったものと思われる。...
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5日に行われた米朝実務者協議は、8時間というマラソン交渉の末、物別れに終わった。北朝鮮の金明吉大使は、「交渉は私たちの期待を満たさず、最後は決裂した」と述べた。米国国務省は、北朝鮮のコメントは議論を反映していないとして、交渉の継続を希望するとした。
北朝鮮が、「米国は新しい提案をしなかった」と非難していることからすると、北朝鮮が切望している経済制裁の解除に米国側が応じなかったものと思われる。北朝鮮は、米国が比較的応じやすいと思われる朝鮮戦争の終戦「宣言」などを求めなかったのかが疑問が残る。終戦宣言がでれば、金正恩体制の保証にも繋がる。
2月のハノイでの米朝首脳会談の時のコーエン証言と同様に、現在トランプ大統領がウクライナ問題で窮地に立たされているので、外交問題で成果が欲しいトランプ大統領は、北朝鮮側の要求を聞き入れると思ったのかもしれない。
あるいは実務者協議直前にSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の試射を行ったにもかかわらず、トランプ大統領の非難声明がなかったことから、米国が態度を軟化させていると考えたのかもしれない。ただしSLBMの試射そのものが、最初から交渉をまとめる気持ちがなかったこともあり得る。
北朝鮮の非核化は混沌としてきている。
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北朝鮮情勢を追う(10月5日)
(米朝協議直前に北朝鮮が新型SLBM発射)
2日、北朝鮮は新型SLBM「北極星3型」を日本海に向けてロフテッド軌道で発射した。防衛省は最大射程2500キロメートルと発表した。これは日本列島がすっぽりと入る計算になり、専門家は「日本を攻撃するミサイルとしか考えられない。潜水艦に載せるミサイルはいつでもどこでも撃てることから中距離・長距離的なミサイルと考えることもできる。複数の弾頭を搭載できる可能性もあり北朝鮮としては高度化した軍事力を誇示したのだろう」とこれまでのミサイルとは性能機能が異なるミサイルであると指摘した上で「北朝鮮としては米国との協議を前に米国からの譲歩を引き出したい狙いがある」と指摘した。...
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(米朝協議直前に北朝鮮が新型SLBM発射)
2日、北朝鮮は新型SLBM「北極星3型」を日本海に向けてロフテッド軌道で発射した。防衛省は最大射程2500キロメートルと発表した。これは日本列島がすっぽりと入る計算になり、専門家は「日本を攻撃するミサイルとしか考えられない。潜水艦に載せるミサイルはいつでもどこでも撃てることから中距離・長距離的なミサイルと考えることもできる。複数の弾頭を搭載できる可能性もあり北朝鮮としては高度化した軍事力を誇示したのだろう」とこれまでのミサイルとは性能機能が異なるミサイルであると指摘した上で「北朝鮮としては米国との協議を前に米国からの譲歩を引き出したい狙いがある」と指摘した。日本は今回の発射について国連決議違反であるとのスタンスを崩していないが、米国が北朝鮮との対話に積極的なこともあり、米朝実務者協議の行方を静観するものとみられる。
(成果出したいトランプ大統領・段階的非核化で決着か)
こうした中、スウェーデンのストックホルムで予備接触が行われ、米国側からはビーガン特別代表らが現地入りし、北朝鮮の非核化をめぐり話し合いがもたれた。北朝鮮としては2020年の米国大統領選挙でトランプ大統領が再選されれば北朝鮮に対して強硬に出てくる可能性もある為、今年中に有利な形で交渉を締めくくりたいと考えている。ウクライナ疑惑がらみで国内でやや劣勢に立たされているトランプ大統領は「北朝鮮は何かをしたがっている」と北朝鮮との対話に対してやや鼻息が荒いようにみえる。なんとか大統領選を有利に進めるため成果が欲しいトランプ大統領にとっては、朝鮮戦争終戦宣言の署名の他、北朝鮮の非核化措置に応じ石炭の輸出を一定期間認めるなどの段階的非核化も選択肢のオプションに入っているとみられる。ただ、米国が段階的非核化にのってしまった場合にはある程度危険が伴う。なぜならこの案は北朝鮮側がサラミ方式として中国・ロシアなどとともに当初から提唱してきた案だからであり、この案にのること自体、米国の譲歩となってしまうからである。そのため一旦受け入れてしまうと後から北朝鮮がハードルを上げてくる可能性がある。そうならないためにも段階的非核化に期限を設け、仮に北朝鮮が約束を破った場合には、米国が緩和した制裁を元に戻すというスナップバックなどの措置を盛り込むことができるかもひとつのポイントとなる。
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