米中外相・ロシアの軍事侵攻以降初の対面会談へ(7月9日)
米国のブリンケン国務長官と中国の王毅外相は、G20主要20か国の外相会合が開かれていたインドネシアのバリ島で、きょう会談を行う。2人が対面で会談を行うのは、ことし2月、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めて。米中両政府によると、今回の会談では、2国間関係について意見を交わす見通しで、米国国務省高官は、両国の競争が対決に陥らないよう、ガードレール作りを巡って意見を交わすと述べている。...
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米国のブリンケン国務長官と中国の王毅外相は、G20主要20か国の外相会合が開かれていたインドネシアのバリ島で、きょう会談を行う。2人が対面で会談を行うのは、ことし2月、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって以降、初めて。米中両政府によると、今回の会談では、2国間関係について意見を交わす見通しで、米国国務省高官は、両国の競争が対決に陥らないよう、ガードレール作りを巡って意見を交わすと述べている。
ウクライナ情勢について、米国側は、中国がロシアに対し、軍備面や制裁逃れにつながる支援を行わないよう、改めてけん制するのに対し、中国側は米国が主導する制裁について、世界経済に悪影響を及ぼすとして、反対の立場を重ねて示すものと見られる。このほか、台湾についても意見が交わされるものと見られる。
米中関係を巡っては、両国の対立が続く一方で、幅広い分野で対話を進めようとしている。ワシントン支局・有岡加織は「米国政府高官は、会談の最大の目的は、米中の意図しない衝突を避けるための関係の構築だとしている。バイデン政権としては、秋の中間選挙を控え、インフレをはじめとした国内の課題への対処を迫られる中、ロシアに加え、中国との対立まで先鋭化することは避けたいのが本音。
一方で、不公正だと訴えてきた中国の貿易慣行などで進展がないまま、インフレ緩和を理由に対中関税の見直しなどを行えば、弱腰と批判されかねない」、中国支局・渡辺壮太郎は「中国としては、習近平国家主席が党トップとして3期目続投をにらむことし後半の共産党大会を前に、国内だけでなく、外交面でも安定した環境が最優先」と述べた。
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G20外相会合・全体議論・ウクライナ情勢・事態打開は(7月8日)
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻以降、初めてとなるG20主要20か国の外相会合は、きょう全体での議論が行われた。
冒頭、議長国インドネシア・ルトノ外相は、ウクライナ情勢について、「一刻も早く戦争を終結させ、戦場ではなく交渉の場で解決することがわれわれの責任だ」と述べ、G20として事態打開を目指す姿勢を示した。
きょうの会合では、世界的なエネルギー価格の高騰や、懸念が高まる食料危機への対応などについて、各国が意見を交わし、日本時間の午後6時半ごろに議論を終えた。
G20外相会合・食料危機など議論へ・欧米とロシアが対立か(7月8日)
きのうからインドネシアのバリ島で開かれているG20の外相会合。メンバー全体で集まり、ウクライナ情勢を背景にした世界的なエネルギー価格の高騰や食料危機への対応などについて、意見を交わす見通し。
食料価格の高騰について欧米各国は、ロシアがウクライナの港を封鎖するなどして輸出を妨げていると非難している。ロシアは、欧米による経済制裁が原因になっていると反発している。
会合には、米国のブリンケン国務長官やロシアのラブロフ外相が対面で出席するほか、ウクライナのクレバ外相が招待され、オンラインで出席する見通し。...
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きのうからインドネシアのバリ島で開かれているG20の外相会合。メンバー全体で集まり、ウクライナ情勢を背景にした世界的なエネルギー価格の高騰や食料危機への対応などについて、意見を交わす見通し。
食料価格の高騰について欧米各国は、ロシアがウクライナの港を封鎖するなどして輸出を妨げていると非難している。ロシアは、欧米による経済制裁が原因になっていると反発している。
会合には、米国のブリンケン国務長官やロシアのラブロフ外相が対面で出席するほか、ウクライナのクレバ外相が招待され、オンラインで出席する見通し。
欧米各国とロシアとで主張が対立することも予想される中、G20として具体的な成果が出せるかが焦点となっている。
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G7・ロシア軍事侵攻・厳しく非難・ウクライナ支援へ結束 (6月29日)
日本時間昨夜閉幕したG7サミット、首脳声明ではロシアによるウクライナへの軍事侵攻について“違法で不当な侵略だ”と厳しく非難、ウクライナ支援に結束して取り組む姿勢を打ち出した。
議長国ドイツ・ショルツ首相は「プーチン大統領がこの戦争に勝利してはならないという点で一致している、今後もその体制に高い経済的、政治的代償を支払わせ続ける」と述べた。
一方、米国政府の高官が合意が近いという見通しを示していたロシア産石油価格に上限を設けることについて、今後模索していくという表現にとどまり、合意には至らなかった。...
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日本時間昨夜閉幕したG7サミット、首脳声明ではロシアによるウクライナへの軍事侵攻について“違法で不当な侵略だ”と厳しく非難、ウクライナ支援に結束して取り組む姿勢を打ち出した。
議長国ドイツ・ショルツ首相は「プーチン大統領がこの戦争に勝利してはならないという点で一致している、今後もその体制に高い経済的、政治的代償を支払わせ続ける」と述べた。
一方、米国政府の高官が合意が近いという見通しを示していたロシア産石油価格に上限を設けることについて、今後模索していくという表現にとどまり、合意には至らなかった。
このほか、声明では中国が軍事活動を活発化させる東シナ海などの状況に深い懸念が示され、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮の厳しい非難も盛り込まれた。
サミットの中で岸田総理はロシア産の金の輸入禁止などの追加制裁、ウクライナ、中東、アフリカ諸国に食料危機対応として270億円規模の拠出を表明。また広島で開催する来年のG7サミットを5月19日~21日の日程で行う考えを明らかにした。
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G7・対ロシア政策・ウクライナ支援に影響は(6月27日)
ドイツ・ガルミッシュ・パルテンキルヘン。各国が国内で抱えている事情は対ロシア、ウクライナ支援をめぐる政策に影響するのか。
フランスではマクロン大統領の与党が過半数を割り込み政権運営は難しい状況になった。EUのけん引的役割をどこまで果たせるのか不透明感が漂う。ドイツ・ショルツ政権がエネルギー政策を一時転換、どうロシアに対抗しウクライナに支援し続けるのか、G7首脳は突っ込んだ議論を交わしたとみられる。...
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ドイツ・ガルミッシュ・パルテンキルヘン。各国が国内で抱えている事情は対ロシア、ウクライナ支援をめぐる政策に影響するのか。
フランスではマクロン大統領の与党が過半数を割り込み政権運営は難しい状況になった。EUのけん引的役割をどこまで果たせるのか不透明感が漂う。ドイツ・ショルツ政権がエネルギー政策を一時転換、どうロシアに対抗しウクライナに支援し続けるのか、G7首脳は突っ込んだ議論を交わしたとみられる。
G7は各国共にロシアによるウクライナ侵攻を一刻も早く終わらせたいという点では一致している。しかしどう終わらせるかはそれぞれの思惑もある。フランス・マクロン大統領はロシア・プーチン大統領と対話できる関係を維持するうえでもロシアに屈辱を与えるべきではないとし、ウクライナから非難された。英国・ジョンソン首相はウクライナの一層の支援強化を打ち出している。
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