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両横綱不在の大相撲初場所、賜杯の行方は?(1月21日)
大相撲初場所は中日を終え、後半戦に突入した。鶴竜、白鵬の二横綱が相次いで途中休場するなか、現在1敗でトップを走るのは前頭四枚目の正代と幕尻の徳勝龍という、やや意外な顔ぶれとなっている。このうち正代は九日目に大関・貴景勝との1敗同士の対戦が組まれた。
立合いでは正代が当たり負けせずに優勢。そこから貴景勝が逆襲に転じたが、正代は慌てずに上手く体を入れ替え、大関を土俵下に突き落とした。これまでの対戦では一度も勝てなかった相手に初めて勝利し、勝ち越しを決めた正代。...
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大相撲初場所は中日を終え、後半戦に突入した。鶴竜、白鵬の二横綱が相次いで途中休場するなか、現在1敗でトップを走るのは前頭四枚目の正代と幕尻の徳勝龍という、やや意外な顔ぶれとなっている。このうち正代は九日目に大関・貴景勝との1敗同士の対戦が組まれた。
立合いでは正代が当たり負けせずに優勢。そこから貴景勝が逆襲に転じたが、正代は慌てずに上手く体を入れ替え、大関を土俵下に突き落とした。これまでの対戦では一度も勝てなかった相手に初めて勝利し、勝ち越しを決めた正代。よほど嬉しかったと見え、花道を引き揚げる際には、満面の笑顔で走り抜けて付け人にガッツポーズ。大人しいこの関取にしては珍しく感情を爆発させていた。
一方の敗れた貴景勝は渋い表情。ここまで必ずしも万全の勝ち方ではないが、白星を積み重ね横綱大関陣でただ一人気を吐いている。ほかに三役のなかでは朝乃山が6勝3敗とまずまずの内容。また、前頭筆頭の遠藤も序盤に二横綱を連破し、いよいよ覚醒か?と今場所の大ブレイクに期待を持たせている。しかし、中日に同郷の後輩・炎鵬に翻弄されて二敗目を喫すると、続く九日目には小結・阿炎の一気の突き押しで簡単に土俵を割ってしまった。これまで遠藤は、前半戦に好調な相撲を取っていながらも中盤以降に失速し、8-7か7-8で終わるケースが多かった。今場所は二横綱を破る殊勲の星をあげているだけに、何とか大台に乗せて複数の三賞を獲得してもらいたい。
その遠藤との人気者同士の直接対決を制した炎鵬も今場所の台風の目となりつつある。後半戦の土俵も大きく盛り上がりそうだ。
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男子都道府県駅伝は新記録続出の高速レースに(1月20日)
先週京都で行われた女子駅伝に続いて19日、全国都道府県対抗男子駅伝が開催された。47都道府県の中学生、高校生から、大学生・社会人までのランナーたちが一本のタスキをつなぎ、新春の広島の街を駆け抜けた。
今大会では、使用規制報道の直後ということもあり、否応にもナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」に注目が集まった。確かにあの特徴的なピンクのカラーは非常に目に入ったが、TV報道によると第一走者47人のうち8割近い40人近くの選手が使用していたようだ。...
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先週京都で行われた女子駅伝に続いて19日、全国都道府県対抗男子駅伝が開催された。47都道府県の中学生、高校生から、大学生・社会人までのランナーたちが一本のタスキをつなぎ、新春の広島の街を駆け抜けた。
今大会では、使用規制報道の直後ということもあり、否応にもナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」に注目が集まった。確かにあの特徴的なピンクのカラーは非常に目に入ったが、TV報道によると第一走者47人のうち8割近い40人近くの選手が使用していたようだ。その影響か今年の箱根駅伝同様、こちらも区間新記録が続出。1位から6位までが大会新記録を更新というハイスピードなレース展開となった。
この結果を受けてシューズ問題がまた議論を呼びそうだが、ここは選手たち個人の走りに注目していきたい。2年ぶりの優勝を狙う埼玉は4区の唐沢拓海(花咲徳栄)が7人抜き。一時首位に躍り出た。その後、中学生の6区で吉岡大翔(川中島中)が区間新記録をマークし、長野がトップに躍り出る。そのリードを最終7区の中谷雄飛が守り切った長野が大会新記録を1分半以上も更新。台風19号の被災地に勇気を与える3年ぶり最多8回目の優勝を果たした。
7区ではマラソンの前日本記録保持者・設楽悠太も力走。3月にMGCの東京マラソンを控えるなか埼玉を3位に導いた。今年の箱根駅伝MVPの相沢明も12人抜きの7区区間賞の走りで福島県を14位に押し上げる活躍を見せた。相沢は東京マラソンへの出場は回避し、10000mでの東京五輪出場を目指す方針のようだ。自信につながるレースとなったことだろう。
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井上尚弥、埼玉の死闘・2019年年間最高試合に(1月19日)
日本ボクシング史上最高傑作・井上尚弥。燦然と輝く偉業を達成し続けるモンスターにまた新たな勲章が加わった。日本時間18日、全米ボクシング記者協会は2019年の年間最高試合にワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝・井上尚弥vsノニト・ドネア戦を選出した。日本人選手の試合が選ばれたのは2015年の三浦隆司vsフランシスコ・バスガスによるWBC世界Sフェザー級タイトルマッチ以来。...
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日本ボクシング史上最高傑作・井上尚弥。燦然と輝く偉業を達成し続けるモンスターにまた新たな勲章が加わった。日本時間18日、全米ボクシング記者協会は2019年の年間最高試合にワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝・井上尚弥vsノニト・ドネア戦を選出した。日本人選手の試合が選ばれたのは2015年の三浦隆司vsフランシスコ・バスガスによるWBC世界Sフェザー級タイトルマッチ以来。日本人選手が勝利した試合では今回が初のこととなる。
11月7日にさいたまスーパーアリーナで行われたこの一戦。他団体世界王者を連続KO劇で葬り決勝の舞台に進んだ井上は、レジェンド中のレジェンド・5階級王者のドネアと相まみえた。試合は序盤2Rにドネアのフックで右目上部をカットし激しい流血に。さらに強烈なパンチで眼窩底と鼻骨を骨折させられ、これまで見せたことのない死闘となった。中盤までの華麗なテクニックの応酬、互いに勝負をかけた終盤の猛烈なラッシュ、全力を出し合い一歩も引かぬプライドとプライドのぶつかり合いはまさに、これぞボクシングという珠玉の名勝負となった。
海外では11Rに井上がドネアを追い詰めた際に、レフリーが間に割って入らなければ井上がここでKO勝利を収めていただろうという分析もされているという。それを差し引いても余りあるハイレベルかつ感動的な試合であった。イギリスの専門誌ワールドボクシングニュースが「ドラマ・イン・サイタマ」と評したこの一戦は同誌を含めて多数の海外メディアが年間バウトに選出している。現在骨折箇所の治療中の井上。経過は順調とのことで、復帰戦に期待が高まる。
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代表選手らも困惑…高速シューズ使用禁止か?(1月17日)
IOCによる土壇場でのコース変更指示で東京オリンピックのマラソンが札幌開催になったばかりだが、ここにきて陸上界にまたしても激震が走っている。いま世界中の長距離ランナーが利用しているナイキ社製のシューズが使えなくなるかもしれない。
問題となっているのは厚底が特徴的なヴェイパーフライというモデル。2018年のシカゴマラソンで大迫傑が日本新記録をマークした時に着用していたことで注目を集めた。次々に区間新記録が誕生した今年の箱根駅伝でも、このピンク色のカラフルなシューズは多くの選手が使用していた。...
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IOCによる土壇場でのコース変更指示で東京オリンピックのマラソンが札幌開催になったばかりだが、ここにきて陸上界にまたしても激震が走っている。いま世界中の長距離ランナーが利用しているナイキ社製のシューズが使えなくなるかもしれない。
問題となっているのは厚底が特徴的なヴェイパーフライというモデル。2018年のシカゴマラソンで大迫傑が日本新記録をマークした時に着用していたことで注目を集めた。次々に区間新記録が誕生した今年の箱根駅伝でも、このピンク色のカラフルなシューズは多くの選手が使用していた。一般ランナーにも人気が高まり、高額にもかかわらず品薄状態が続いているという。
今回イギリスのメディアが報じたところによると、世界陸連が靴底の厚さに制限を設ける方針を示唆しているという。これによりカーボンファイバー製のプレートが埋め込まれた厚底のヴェイパーフライは国際大会で使えなくなる見通しのようだ。
思い起こされるのは競泳界で巻き起こったスピード社製の水着問題だ。2008年に開発され国際大会で高速タイムを連発していたレーザー・レーサーの人気は沸騰し、北京五輪前にトップ選手がこぞって採用することとなった。しかし、そのあまりの高機能性に議論が噴出し、2010年、国際水泳連盟は競泳水着の素材や体を覆う面積の基準を変更。レーザー・レーサーは姿を消すこととなった。
仮に世界陸連が新たな基準を設けるとするならば明確な数字や指針が示されることと思うが、東京五輪開幕までもう猶予はない。IOCや陸連の決定に振り回され続けるアスリートたちはほとほと困惑していることだろう。一日も早い「高速」での対応が望まれる。
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理不尽な不可解判定…U-23日本は未勝利で終戦(1月16日)
試合を見ていた誰もが首をかしげざるを得ない不可解判定だった。それも2度までも繰り返されるとは…U-23アジア選手権の1次リーグ。ここまで2連敗で、すでにグループステージ敗退が決まっている日本代表は、最終戦で初勝利をかけカタールと対戦。しかし、ここで思いもかけぬ“アウェーの洗礼”を受けることとなる。
0-0で迎えた前半のアディショナルタイムに田中碧がVAR判定でレッドカードを受け退場処分に。...
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試合を見ていた誰もが首をかしげざるを得ない不可解判定だった。それも2度までも繰り返されるとは…U-23アジア選手権の1次リーグ。ここまで2連敗で、すでにグループステージ敗退が決まっている日本代表は、最終戦で初勝利をかけカタールと対戦。しかし、ここで思いもかけぬ“アウェーの洗礼”を受けることとなる。
0-0で迎えた前半のアディショナルタイムに田中碧がVAR判定でレッドカードを受け退場処分に。中継のVTRで見た限り全く問題の無いプレーに対する理不尽なジャッジが下されてしまう。1人少なくなった日本だが、それでも後半27分に小川航基(ジュビロ)が今大会初めて先制のゴールを挙げる。だが、その6分後またしても“疑惑の判定”が日本を見舞う。今度は齊藤未月の明らかにボールに行っているプレーがPKの判定に。日本側の猛抗議も実らず、これを決められると、そのまま1-1のドローとなった。再三にわたる不公正なジャッジに対しては海外でも批判の声が。ネット上には“中東の笛”のワードが飛び交った。VARの存在意義さえも問われるような試合であったと思う。
とはいえ2敗1引き分けで大会を終えた日本は、グループリーグ4組中まさかの最下位。厳しい現実が付きつけられている。唯一の得点を挙げた小川は試合後、「こんなに力がなかったのかと…ちょっと思ってしまいますね」と唇を噛んだ。堂安律・久保建英というチームの“飛車角“を欠いた状態とはいえ、この結果は重く受け止めなければならないだろう。惨敗となった東京五輪本番前の最後の公式戦。森保監督は「五輪で結果を出すことで責任を果たしたい」と決意を誓った。チーム全体にその覚悟が問われる。
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