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大迫傑、涙の激走!日本新記録で代表に前進(3月2日)
1日、好天のなか東京五輪代表選考レース「東京マラソン2020」が開催。最後の椅子をめぐるレースは文字通りのデッドヒートとなった。
昨年9月のMGCですでに男子3名の出場枠の内2名(中村匠吾、服部勇馬)が決定しており、最後の1枠の選定条件は「日本記録を上回った日本人最上位の選手」という非常にタフなものとなっていた(該当する選手がいない場合は現日本記録保持者の大迫傑が代表)注目されたのは大迫のほか、2年前の東京マラソンで16年ぶりに日本新記録をマークした設楽悠太。...
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1日、好天のなか東京五輪代表選考レース「東京マラソン2020」が開催。最後の椅子をめぐるレースは文字通りのデッドヒートとなった。
昨年9月のMGCですでに男子3名の出場枠の内2名(中村匠吾、服部勇馬)が決定しており、最後の1枠の選定条件は「日本記録を上回った日本人最上位の選手」という非常にタフなものとなっていた(該当する選手がいない場合は現日本記録保持者の大迫傑が代表)注目されたのは大迫のほか、2年前の東京マラソンで16年ぶりに日本新記録をマークした設楽悠太。そして昨年のアジア大会王者・井上大仁だった。
予想された通り、序盤から超ハイペースとなったレース。先ず井上が先頭集団に入り、それを第2集団から設楽が追いかける展開に。一方、大迫は10kmの給水所でドリンクを取り損なう思わぬアクシデントに見舞われる。その影響からか25km地点でペースダウンし集団から脱落してしまった。井上は2時間3分台のハイペースでレースを牽引していき、一時は他の日本勢を大きく引き離す。だが、中盤を過ぎ大迫が息を吹き返した。30kmから再び加速すると、32kmを過ぎた所でついに逆転。急激に失速した井上、設楽らを尻目に快走していく。終盤は右脇腹を抑える仕草も見せたが。自身の持つ日本記録を20秒以上縮めるタイムで4位フィニッシュ。代表の座を大きく手繰り寄せた。
レース直後のインタビュー。大迫は「非常に苦しい闘いだったんですけど…」と話し始めて、右腕で顔を抑えた。万感の思いが言葉を詰まらせる。あまり派手に感情を出さない男がゴール直前では拳を突き上げ、殆ど見せたことのない涙も見せた。一般ランナーの参加中止や五輪開催自体に不透明感が漂う重苦しい空気を一掃する一陣の春風のような清々しい走りであった。
残る選考レースは8日の「びわ湖毎日マラソン」のみ。ここで今回の日本新記録を上回るタイムを出す日本選手がなければ大迫の代表が確定することとなる。
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史上初の“無観客試合”・各会場は異例の光景(3月1日)
群馬県の高崎アリーナで初めて開催されたバレーボールV.LEAGUE男子のファイナル。3連覇がかかったパナソニック・パンサーズと、初優勝を目指すSTINGSの一戦は、フルセットの息詰まる展開に。しかし、アリーナ内には大熱戦へ声援を送る観客の姿は無かった。
新型肺炎拡大に伴うスポーツイベントの自粛の流れのなかで、異例の「無観客試合」による対応が図られている。前述のV.LEAGUEファイナルはジェイテクトが追い上げるパナソニックを引き離し、セットカウント3-2で勝利。...
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群馬県の高崎アリーナで初めて開催されたバレーボールV.LEAGUE男子のファイナル。3連覇がかかったパナソニック・パンサーズと、初優勝を目指すSTINGSの一戦は、フルセットの息詰まる展開に。しかし、アリーナ内には大熱戦へ声援を送る観客の姿は無かった。
新型肺炎拡大に伴うスポーツイベントの自粛の流れのなかで、異例の「無観客試合」による対応が図られている。前述のV.LEAGUEファイナルはジェイテクトが追い上げるパナソニックを引き離し、セットカウント3-2で勝利。昇格6年目で悲願の頂点に立った。MVPに輝いた20歳の西田有志は「大きなタイトルを取るのは初めて」と喜びをあふれさせた。昨年のワールドカップで大ブレイクした若きエースはオリンピックに向けて弾みを付けた格好だ。
プロ野球オープン戦も3月15日までの全72試合をすべて無観客で開催することが決定している。29日の試合が行われた各球場もスタンドは無人。28日に「緊急事態宣言」が出されている北海道、札幌ドームで開催されたファイターズvsバファローズの試合では、取材のマスコミ人にも体温検査などが義務付けられた。千葉市のZOZOマリンスタジアムではマリーンズvsイーグルス。この試合でアーチを放った井上晴哉は無人の観客席に向かってアピールを行った。選手たちも未体験の状況かで開幕に向けて如何にイメージを保つかに懸命である。
同様の対応は中央競馬でも。29日に行われたレースはすべて無観客のなか行われ、馬券の販売もインターネットのみに限定されている。各団体とも当面嘗てない対応が求められそうだ。
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新型肺炎の影響続く・東京パラ五輪の開催は…(2月28日)
前日の記事で新型コロナウイルスの感染拡大による国内の各スポーツ団体での対応状況を紹介したが、最も懸念されるのは開催まで150日を切った東京オリンピック・パラリンピックへの影響である。
25日、AP通信のインタビューで「5月末までに事態が収束しない場合には東京五輪の中止を検討する」としたIOC国際オリンピック委員会の重鎮・ディック・パウンド委員の発言が大きな波紋を呼んだ。氏は同時に「開催是非の判断の期限は引き延ばせて3か月」だとの見解も示している。...
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前日の記事で新型コロナウイルスの感染拡大による国内の各スポーツ団体での対応状況を紹介したが、最も懸念されるのは開催まで150日を切った東京オリンピック・パラリンピックへの影響である。
25日、AP通信のインタビューで「5月末までに事態が収束しない場合には東京五輪の中止を検討する」としたIOC国際オリンピック委員会の重鎮・ディック・パウンド委員の発言が大きな波紋を呼んだ。氏は同時に「開催是非の判断の期限は引き延ばせて3か月」だとの見解も示している。東京五輪組織委員会では、あくまで一委員の発言であるとコメント。IOCバッハ会長も27日緊急の記者会見を行い、「改めて素晴らしい大会になるだろうと保証する。全精力をかけて練習や準備に励んでもらいたい」と、予定に変更がないことを強調した。
その一方でIOCジョン・コーツ委員長はパウンド委員に同調する論調をオーストラリアのメディアのインタビューに明かした。当のパウンド委員は秋の開催には放映権を持つアメリカが国内の大型スポーツイベントと日程が重なるため理解が得られないとし、「1年間延期することも選択肢の一つ」とも提言。NNNやJNNのインタビューに対しても同様の主張を行っている。さらにパウンド氏はイギリスなどでの「分散開催」にも言及しているようだ。情報が錯綜しており組織委やJOCも火消しに躍起となっているが、国内外の競技団体やアスリートたちは非常に気を揉んでいることだろう。
今大会でIOCは一部競技の開催地変更で唐突な決定を下しただけに予断を許さない。とにもかくにも一日も早い感染拡大の収束が望まれる。
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スポーツ界激震・新型肺炎で相次ぐ延期と中止(2月27日)
列島各地で患者数が増え続け、依然収束の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染拡大。26日、日本政府は今後2週間程度、大規模なイベントの中止や延期などを要請する方針を示した。発表を受けて、スポーツ界にも過去に例を見ない大きな影響が出始めている。大会の延期や中止、無観客試合など対応に追われる現時点での各競技団体の動向を見てみよう。
【プロ野球】12球団代表者会議を招集。今月29日から来月15日まで予定のすべてのオープン戦について無観客で開催することを決定した。...
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列島各地で患者数が増え続け、依然収束の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染拡大。26日、日本政府は今後2週間程度、大規模なイベントの中止や延期などを要請する方針を示した。発表を受けて、スポーツ界にも過去に例を見ない大きな影響が出始めている。大会の延期や中止、無観客試合など対応に追われる現時点での各競技団体の動向を見てみよう。
【プロ野球】12球団代表者会議を招集。今月29日から来月15日まで予定のすべてのオープン戦について無観客で開催することを決定した。無観客試合はプロ野球史上初めてのケースとなる。来月20日に迫った公式戦の開幕については、なお、開催を最優先としながらも状況を慎重に見極めながら検討するとのことだ。
【Jリーグ】3月15日までの全公式戦94試合(ルヴァン杯1試合・リーグ第2節から第4節)を延期。代替の試合は5月から6月にかけての平日開催となる見込みだ。ルヴァン杯のプレーオフはホーム&アウェイ方式だが、トーナメント方式も検討中との報道も出ている。
【大相撲】29日に予定されていた恒例の大阪・住吉大社での奉納土俵入りが中止。8日に迫っている三月場所の開催は「延期」「中止」「無観客」の三パターンの中から来月1日に臨時理事会で最終決定するが、7日の土俵祭など一部行事は既に一般への開放は取りやめとしている。
そのほかバレー男子V.LEAGUEのファイナルが無観客試合に。バスケBリーグは3月11日までの試合開催延期を発表。バスケ女子Wリーグは残り全日程を中止などの決定がリリースされた。各団体ともすでに東日本大震災以来の対応に追われているが、ことが世界規模の流行となった感染症なだけに先が見通せず予断を許さない状況である。
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柔道グランドスラム・日本選手団が凱旋帰国(2月26日)
23日までドイツで開かれていた柔道グランドスラム・デュッセルドルフ大会から日本選手団が帰国を果たした。出場全11階級中で男子が3つの階級、女子が5つの階級で優勝という大きな成果を得て堂々の凱旋だ。
73kg級のリオ五輪金メダリスト・大野将平は五輪後、国内外の大会で未だ負けなし。今大会でも圧巻の強さを見せ優勝を果たし、代表内定が確実となった。試合後には「自分の柔道スタイルを証明するために2連覇という結果が必要」と揺るぎない決意を語った。...
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23日までドイツで開かれていた柔道グランドスラム・デュッセルドルフ大会から日本選手団が帰国を果たした。出場全11階級中で男子が3つの階級、女子が5つの階級で優勝という大きな成果を得て堂々の凱旋だ。
73kg級のリオ五輪金メダリスト・大野将平は五輪後、国内外の大会で未だ負けなし。今大会でも圧巻の強さを見せ優勝を果たし、代表内定が確実となった。試合後には「自分の柔道スタイルを証明するために2連覇という結果が必要」と揺るぎない決意を語った。
注目の阿部一二三・詩兄妹はおよそ2年ぶりのアベック優勝。兄・一二三はこの大会で負ければ代表の座が絶望的な状況だったが、土壇場で踏みとどまった。世界選手権王者・丸山城志郎との対戦が予想される4月の代表選考会に最後の望みを賭ける。だが、今大会で左手親指の脱臼と靱帯損傷の重傷を負っており、その影響が心配だ。一方、妹の詩は去年のGS大阪大会決勝で敗れたブシャールとの延長戦を制して優勝。代表内定を確実なものとした。その他の優勝選手も27日に開かれる強化委員会で出席者の2/3以上の賛成で代表が内定する見込みだ。60kg級優勝・髙藤直寿は「メダルを獲る日が近付いて来ていると感じています」と、来たるべき決戦に向けて気持ちを高めていた。
東京五輪開幕まであと150日を切った。JOCでは日本の金メダル目標を過去最高の30個に設定。そのうち柔道では最多の12個獲得を掲げている。柔道は開幕直後の25日から競技が始まる日程になっている。メダル量産で日本選手団に弾みを付けることが出来るか。
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