更新を終了しています
スポーツの教育現場を縛る「迷信」?(10月14日)
馳文部科学相は13日の記者会見で、教員時代に行った体罰について反省の弁を述べ「私に竹刀で殴られた高校生たちに謝罪をしたい」と語った。かつてのスポーツの指導現場では当たり前だった「体罰」。“愛の鞭”だとか“鉄拳制裁”などという言葉が美化された時代があったのは確かだ。だが、馳大臣の言うとおり、いかなる熱意も感情のままに暴走したのでは、そのメッセージは生徒には決して伝わらないだろう。
一方、最近学校現場での「組体操」や「むかで競争」などでの深刻な事故が増加していることが問題視されている。...
全部読む
馳文部科学相は13日の記者会見で、教員時代に行った体罰について反省の弁を述べ「私に竹刀で殴られた高校生たちに謝罪をしたい」と語った。かつてのスポーツの指導現場では当たり前だった「体罰」。“愛の鞭”だとか“鉄拳制裁”などという言葉が美化された時代があったのは確かだ。だが、馳大臣の言うとおり、いかなる熱意も感情のままに暴走したのでは、そのメッセージは生徒には決して伝わらないだろう。
一方、最近学校現場での「組体操」や「むかで競争」などでの深刻な事故が増加していることが問題視されている。推進派の教師は「協力して行う達成感を味あわせたい」と、教育効果の高さを強調する。しかしこれもまた一方通行な理念の押し付けにはなってはいないだろうか?果たしてどこまで、団結力を育成し情操教育に効果があるものなのか。極端な精神主義が実績を上げた時代もあったが、現代スポーツは理論と分析結果を重視する時代である。「運動中に水は飲んではいけない」「うさぎ跳びは足腰を強化する」そういった指導法は過去の遺物となった。私たちは体罰や過度の負荷を子供たちに与えることで成長させるという「迷信」からも、脱却すべき時が来ているのではないだろうか。
閉じる
戦いは次のステージへ!(10月13日)
ともに息詰まる激闘だった。プロ野球クライマックスシリーズはセ・パともに3戦目にまでもつれ、ジャイアンツとマリーンズが勝ち上がってきた。2位ジャイアンツが勝利したセ・リーグとは逆に、パ・リーグは3位ロッテが「下剋上」。エース・涌井が8安打を浴びながら7回途中まで143球の力投をみせた。
涌井は6日前、最終戦で10回を投げ抜いて15勝目をもぎ取った。しかし、CS開幕の直前に最多勝を賭けて先発したことに対しては一部から批判の声も。...
全部読む
ともに息詰まる激闘だった。プロ野球クライマックスシリーズはセ・パともに3戦目にまでもつれ、ジャイアンツとマリーンズが勝ち上がってきた。2位ジャイアンツが勝利したセ・リーグとは逆に、パ・リーグは3位ロッテが「下剋上」。エース・涌井が8安打を浴びながら7回途中まで143球の力投をみせた。
涌井は6日前、最終戦で10回を投げ抜いて15勝目をもぎ取った。しかし、CS開幕の直前に最多勝を賭けて先発したことに対しては一部から批判の声も。中には「ロッテはCS突破を諦めたのか」と揶揄する声まであった。
しかし、あの力投こそがチームを鼓舞し、他の先発陣や野手も奮い立たせたのは間違いない。それほどまでに涌井の投球には「熱」があった。きょうの試合を見た野球ファンならばきっとそれを感じたはずだ。もはや誰にも文句を言わせはすまい。
2005年、2010年に続く日本一を狙うマリーンズ。エースが見せた勝利への飽くなき闘志は、チームを下剋上の頂点に導く起爆剤となるだろうか?
閉じる
歴史的快挙に“赤鬼“は涙を流したか(10月12日)
惜しくも8強入りは逃したものの、ラグビーのワールドカップで、日本のみならず世界をも熱狂させた日本代表。大番狂わせとも言われた南アフリカ戦の勝利から始まり、サモア、アメリカを下し挙げた3勝は、日本のみならず世界のラグビー史に残る快挙といえる。
試合後の記者会見の席上、流暢な日本語で「明日からこのチームで試合ができないのは淋しい」と語ったのはキャプテンのリーチ・マイケル。ニュージーランド出身の彼はまるで凄腕の野武士のような風格を漂わせていた。...
全部読む
惜しくも8強入りは逃したものの、ラグビーのワールドカップで、日本のみならず世界をも熱狂させた日本代表。大番狂わせとも言われた南アフリカ戦の勝利から始まり、サモア、アメリカを下し挙げた3勝は、日本のみならず世界のラグビー史に残る快挙といえる。
試合後の記者会見の席上、流暢な日本語で「明日からこのチームで試合ができないのは淋しい」と語ったのはキャプテンのリーチ・マイケル。ニュージーランド出身の彼はまるで凄腕の野武士のような風格を漂わせていた。
ラグビーファンには常識だが、外国出身の選手がキャプテンになったのは彼が最初ではない。
“赤鬼”“アンガス”の愛称で知られたアンドリュー・マコーミック。1998年に外国人初の日本代表の主将に選ばれ、チームを率いたニュージーランド人の彼もまた日本を愛し、戦ったサムライだった。現在は関西学院大ラグビー部のヘッドコーチを務めるアンガス。日本ラグビーが世界の壁に弾かれていた時代を肌で知る男は、今回の日本代表の快挙をどんな思いで見つめていたことだろうか。
「泣いた赤鬼」などというフレーズも、ふと頭をよぎった。
閉じる
プロ野球クライマックスシリーズ(CS)開幕(10月11日)
プロ野球日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズが開幕した。初戦、セリーグは2位・ジャイアンツがタイガースを延長の末に下し、パリーグは3位・マリーンズがファイターズを圧倒。ともにファイナルステージ進出に王手をかけた。
リーグ優勝のチームには1勝のアドバンテージが与えられているが、2位以下から勝ち上がってきたチームは勢いがある。実際にマリーンズは2005年、2010年シーズンともCSを勝ち上がって日本一の座に就いた。...
全部読む
プロ野球日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズが開幕した。初戦、セリーグは2位・ジャイアンツがタイガースを延長の末に下し、パリーグは3位・マリーンズがファイターズを圧倒。ともにファイナルステージ進出に王手をかけた。
リーグ優勝のチームには1勝のアドバンテージが与えられているが、2位以下から勝ち上がってきたチームは勢いがある。実際にマリーンズは2005年、2010年シーズンともCSを勝ち上がって日本一の座に就いた。何度も苦渋を飲まされたホークスにとっては、マリーンズの5年おきのジンクスは嫌な感じだろう。
乱暴な言い方をすれば、3位チームでもCSから日本シリーズまでの間「10勝6敗」ならば日本一なのである。シーズン終盤に調子に乗ったチームならばこのくらいは特に厳しい星勘定ではない。CSの決着方式にはこれまでも様々な議論が出ていたが、もしマリーンズが優勝したら、また見直しの動きが出るのだろうか?しかしそれはまだ気が早い話。いずれにせよエキサイティングなシリーズを期待しよう。
閉じる
世界を幻惑する孤高のストライカー(10月10日)
W杯ロシア大会のアジア2次予選。日本代表はここまで無敗のシリアに土をつけグループ首位に立った。前半はほとんどチャンスもないまま0-0で終了。日本ベンチを覆い始めた重苦しいムードを打ち払ったのは、やはり本田圭佑のPKだった。これで本田は国際Aマッチ通算32得点目。PKでのゴールはカズに次ぎ歴代2位の8点だ(1位・三浦知良9点、通算55点)。
その本田は試合前、クラブ批判ともとれる発言で罰金を科せられる騒動があったばかり。...
全部読む
W杯ロシア大会のアジア2次予選。日本代表はここまで無敗のシリアに土をつけグループ首位に立った。前半はほとんどチャンスもないまま0-0で終了。日本ベンチを覆い始めた重苦しいムードを打ち払ったのは、やはり本田圭佑のPKだった。これで本田は国際Aマッチ通算32得点目。PKでのゴールはカズに次ぎ歴代2位の8点だ(1位・三浦知良9点、通算55点)。
その本田は試合前、クラブ批判ともとれる発言で罰金を科せられる騒動があったばかり。波に乗り切れないハリルジャパンが手厳しい批判を受ける中、絶対的エースに対する期待と不安が日本のサッカーファンの心に渦巻いていた。
しかし、そんな窮地の時こそ、必ずゴールネットを揺らすのがこの男。絶対に決めなければいけない状況下での集中力は恐ろしいほど冷徹である。こうなると、あえて過激発言で自分自身を窮地に追い込んでいるような気さえしてしまう。まるで自らに枷を与える修行僧のようだ。予想を裏切り、期待を裏切らない男・本田圭佑。常に相手キーパーの裏をかくPKの心理戦のように、今後も彼の言動は我々日本のファンの心を揺らし続けるのだろう。
閉じる
「スポーツの神様」内の検索