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スポーツ界の元祖レジェンド「名球会」(後編)(12月2日)
プロ野球名球会は昭和53年(1978)に発足。これまでの会員数は投手21名、野手47名にのぼる(退会者を含む)。今後、入会資格到達が有望な現役選手は新井貴浩(1971安打)、荒木雅博(1890安打)といったところか。投手に関しては状況が厳しい。それは、現在のプロ野球は中6日が基本のローテーションのため、必然的に登板数も昔ほど多くないためだ。投手の分業制も確立されたため、先発完投が多かった時代に比べて勝ち星がつき辛い。...
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プロ野球名球会は昭和53年(1978)に発足。これまでの会員数は投手21名、野手47名にのぼる(退会者を含む)。今後、入会資格到達が有望な現役選手は新井貴浩(1971安打)、荒木雅博(1890安打)といったところか。投手に関しては状況が厳しい。それは、現在のプロ野球は中6日が基本のローテーションのため、必然的に登板数も昔ほど多くないためだ。投手の分業制も確立されたため、先発完投が多かった時代に比べて勝ち星がつき辛い。いま最も200勝に近い投手はベイスターズの三浦大輔(172勝)。29日に契約更改を終えたが、来シーズンは球界最年長選手となる。会見では「ピンとこないけどやることは同じ。自覚を持ってマウンドに上がりたい」と意気込みを語った。トレードマークのリーゼントのボリュームも昔と変わらない「ハマの番長」はクリスマスに42歳の誕生日を迎える。
もう一人、野手で名前を挙げておきたい選手がマリーンズの福浦和也だ。勝負強い打撃で19年間チームを牽引。現在の通算打率は1912本である。ゴールデングラブ賞3回受賞の堅実な守備も健在だが、最近は出場機会が減りつつある。三浦も福浦もここ数年の成績を見る限り、200勝&2000本安打達成はやや厳しいように感じる。しかし、両選手ともファンの間では絶大な人気を誇り、金字塔達成への期待は大きい。今後もトップ選手の海外移籍の傾向が続くようなら、もう名球会入りする選手はなかなか現れないかもしれない。ぜひこの2人が名球会ブレザーに袖を通す姿が来ることを願う。
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スポーツ界の元祖レジェンド「名球会」(前編)(12月1日)
日本プロ野球名球会が来年1月11日、「名球会ベースボールフェスティバル2016」(福岡ヤフオクドーム)を開催する。その出場選手が30日発表された。王貞治、長嶋茂雄の両顧問をはじめ、松井秀喜や野茂英雄ら往年のスター選手が紅白戦などを行う夢のイベントだ。名球会現理事長の山本浩二は会見で「歴代の記録を残した名選手が50人近く参加する。ぜひ多くの人に見に来てほしい」とPRした。
野球人気が全盛の時代は、名球会のネームバリューは極めて高く、チャリティーゴルフ大会なども正月の定番だった。...
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日本プロ野球名球会が来年1月11日、「名球会ベースボールフェスティバル2016」(福岡ヤフオクドーム)を開催する。その出場選手が30日発表された。王貞治、長嶋茂雄の両顧問をはじめ、松井秀喜や野茂英雄ら往年のスター選手が紅白戦などを行う夢のイベントだ。名球会現理事長の山本浩二は会見で「歴代の記録を残した名選手が50人近く参加する。ぜひ多くの人に見に来てほしい」とPRした。
野球人気が全盛の時代は、名球会のネームバリューは極めて高く、チャリティーゴルフ大会なども正月の定番だった。最近ではそういった番組も減り、若い世代には今一つなじみが薄いかもしれない。しかし、かつての名選手たちが再びユニフォーム姿でグラウンドに帰ってくるのを見るのはオールドファンにとっては堪らないものがあるだろう。野球人口の裾野を広めていくために、発足時から取り組んでいる少年野球への指導や支援といった地道な活動と合わせて、こういう企画も積極的に行ってほしいものだ。
ご存知のように名球会は投手で通算200勝以上、または250セーブ以上。打者の場合は2000本安打以上が入会条件となっている。今年はその名球会メンバーが4人も現役を引退した(山本昌、谷繁元信、小笠原道大、和田一浩)。また、規定まであと一歩だった西口文也(182勝)もマウンドを去った。実は現役選手で今後名球会入りを果たせそうな選手はかなり少ないのが現状だ。特に投手での到達は厳しいだろう。明日はその偉業に挑む2人の選手についてご紹介したいと思う。(続)
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絶対王者の昂(たか)ぶり、新女王の決意(11月29日)
GPシリーズ最終戦NHK杯は28日、男女ともフリーの演技が行われ順位が決定した。前日のSPで世界最高得点を更新した羽生結弦は、フリーでも4回転を含めた全てのジャンプを完璧に飛翔。ついにフィギュア史上初の領域300点台(322.40点)を達成した。優勝インタビューでは興奮を抑えきれず、会場の長野を名古屋と言い間違えるハプニングや、「血の“にずむ”ような…」と仙台訛りも飛び出した。氷上のパーフェクトな演技とは異なる、生の感情と言葉から垣間見えた素顔。...
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GPシリーズ最終戦NHK杯は28日、男女ともフリーの演技が行われ順位が決定した。前日のSPで世界最高得点を更新した羽生結弦は、フリーでも4回転を含めた全てのジャンプを完璧に飛翔。ついにフィギュア史上初の領域300点台(322.40点)を達成した。優勝インタビューでは興奮を抑えきれず、会場の長野を名古屋と言い間違えるハプニングや、「血の“にずむ”ような…」と仙台訛りも飛び出した。氷上のパーフェクトな演技とは異なる、生の感情と言葉から垣間見えた素顔。常人離れした完璧さで、世界を圧倒した「絶対王者」の親近感を感じさせる実に人間味溢れたコメントだった。
一方、女子はSPで首位に立っていた宮原知子がフリーでも安定したスケーティングを展開。連続ジャンプをノーミスで決めると、流れるような美しいレイバックスピンで演技を締めくくった。自己最高の203・11点でのGPシリーズ初優勝だ。まだ17歳。身長も150cmとひときわ小柄だが、今回長野のリンクで、最も落ち着いた大人の演技を見せてくれたのが彼女だった。解説の荒川静香も絶賛した豊かな表現力にも磨きがかかったようだ。インタビューでは「GPファイナルでは今日以上の演技をしたい」と強い決意表明を行った。これでファイナルに進む全選手が確定。男子には羽生のほかに宇野昌磨と村上大介が。そして、女子は「今回は残念な試合になってしまった」と唇を噛んだ浅田真央が宮原とともに大会に挑む。バルセロナで繰り広げられるそれぞれの決意、想いが交錯する華麗な闘いの最終章。12月10日の開幕が待ちきれない。
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若き王者が挑んだ「新次元の舞い」(11月28日)
羽生結弦がまた新たな高みに到達した。27日、長野市で開幕したフィギュアスケートGPシリーズ最終戦NHK杯。3人の日本人選手が登場した男子大会は、初日のショートプログラム(SP)で羽生結弦が106・33点の高得点をたたき出し、首位通過を決めた。今大会で羽生は4回転ジャンプを2回に増やし、大胆に演技構成を変えてきた。前日の公式練習では勢いがつき過ぎ、壁に激突する場面も。しかし、今日の本番ではそんな不安を吹き飛ばし、冒頭から高難度の4回転を連続で決め、完璧な演技を見せてくれた。...
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羽生結弦がまた新たな高みに到達した。27日、長野市で開幕したフィギュアスケートGPシリーズ最終戦NHK杯。3人の日本人選手が登場した男子大会は、初日のショートプログラム(SP)で羽生結弦が106・33点の高得点をたたき出し、首位通過を決めた。今大会で羽生は4回転ジャンプを2回に増やし、大胆に演技構成を変えてきた。前日の公式練習では勢いがつき過ぎ、壁に激突する場面も。しかし、今日の本番ではそんな不安を吹き飛ばし、冒頭から高難度の4回転を連続で決め、完璧な演技を見せてくれた。演技終了時の表情はあまり見せたことのない程の鬼気迫る眼光だった。
先月のカナダ大会SPでは、後半のジャンプで違反を犯しまさかの6位。フリーで盛り返し2位になったものの、“らしくない”ミスだった。
「前回失敗したから構成を変えた訳ではありません。平昌五輪まで見据えた『挑戦』という意味がこもった構成です」大会前のインタビューで語った言葉のとおり、羽生は自らの限界に挑み、自身の持つ世界歴代最高得点を5点近くも更新してみせた。果たして羽生は、王者の舞いをどこまで高次元に高めてくれるのだろう。
2位につけた中国の新星・金博洋も4回転ジャンプを連発し、高得点をマーク。無良崇人がその後を追う展開だ。各選手素晴らしいスケーティングを繰り広げてくれることだろう。期待が高まる明日のフリー。一瞬たりとも目が離せない。
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さようなら、もう一人の“大きなエース”(11月27日)
体操の全日本団体選手権が28日に開幕する。男子は、先月の世界選手権で個人総合6連覇を達成した内村航平を擁するコナミスポーツの大会3連覇がかかる。ほかにも加藤凌平の順天堂大学、白井健三の日体大など、37年ぶりに世界の頂点に立った代表メンバーが、それぞれの所属チームで競い合う。内村は会見で「世界チャンピオンとして美しい演技と安定した着地は見てもらいたい」と意気込みを述べた。
女子では残念な知らせが入ってきた。...
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体操の全日本団体選手権が28日に開幕する。男子は、先月の世界選手権で個人総合6連覇を達成した内村航平を擁するコナミスポーツの大会3連覇がかかる。ほかにも加藤凌平の順天堂大学、白井健三の日体大など、37年ぶりに世界の頂点に立った代表メンバーが、それぞれの所属チームで競い合う。内村は会見で「世界チャンピオンとして美しい演技と安定した着地は見てもらいたい」と意気込みを述べた。
女子では残念な知らせが入ってきた。10年近く日本女子を牽引してきた鶴見虹子(日体大)が、今大会限りでの引退を表明したのだ。5月のNHK杯(世界選手権代表選考会)で、鶴見は直前練習中に右足アキレス腱を断裂。残り一種目で途中棄権となり、ロンドン五輪以来の代表入りを逃した。昨年は左足のアキレス腱も断裂し、そこから復活した矢先の悲劇だった。2006年、全日本選手権で初優勝を飾った時はまだ14歳。2009年のロンドン世界選手権では個人総合で銅メダルの快挙。段違い平行棒では銀メダルに輝いた。しかし2012年のロンドン五輪以降は、度重なるけがに悩まされていた。リオ五輪への出場を目指していたが断念。大会後はアメリカで指導者の勉強を始めるとのことだ。「今までの体操人生に後悔はない。やりきった思い」記者会見でそう語った鶴見。彼女が日本女子体操界の復活に果たした役割は大きい。身長140cmの小さな大エース、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとう。あなたが最後に代々木競技場に描く“虹”を見届けます。
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