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日本男子ゴルファーの復権へ向けて(12月8日)
6日、男子ゴルフ国内ツアー最終戦・日本シリーズJTカップで石川遼が優勝。ツアー通算13勝目だが、メジャータイトルの獲得はプロ8年目で初めてだ。思い返せば高校生で世界最年少優勝を飾り、鳴り物入りで鮮烈なプロデビュー。列島中に大フィーバーを巻き起こしたのは2008年のこと。プロ1勝目となった関西オープンでは「僕のプロ初優勝に立ち会えた皆さんも幸せなんじゃないですか?」というコメントも話題を呼んだ。今回の大会終了後も「自分で言うのもなんですが、今年の日本のゴルフツアーは、素晴らしい形で終われたと思います」とファンを沸かせるなど、あの当時を彷彿とさせたスピーチも滑らかだった。...
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6日、男子ゴルフ国内ツアー最終戦・日本シリーズJTカップで石川遼が優勝。ツアー通算13勝目だが、メジャータイトルの獲得はプロ8年目で初めてだ。思い返せば高校生で世界最年少優勝を飾り、鳴り物入りで鮮烈なプロデビュー。列島中に大フィーバーを巻き起こしたのは2008年のこと。プロ1勝目となった関西オープンでは「僕のプロ初優勝に立ち会えた皆さんも幸せなんじゃないですか?」というコメントも話題を呼んだ。今回の大会終了後も「自分で言うのもなんですが、今年の日本のゴルフツアーは、素晴らしい形で終われたと思います」とファンを沸かせるなど、あの当時を彷彿とさせたスピーチも滑らかだった。今年の国内ツアーは7大会に参戦して2勝。2勝以上を上げた日本人選手は石川だけである。しかし、主戦場としている米ツアーでは今年も高い壁に苦しめられ、最終戦で来シーズンのシード権を辛うじて獲得した(124位)。この状況に歯がゆい思いをしているのは誰よりも彼自身だろう。
一方、国内ツアーの観客数減少も気になる。JTカップ最終日の観衆は1万人を数えたが、「ハニカミ王子」フィーバーで殺到したギャラリーの数は、当時からは大きく右肩下がりの状態だ。国内に石川や松山英樹に続くニューカマーが現れる兆しはない。メディアの取材に「自分も含め、もっとレベルの高い試合を見せていかなければ」と危機感をあらわにした石川遼。彼もまだ進化の途上だろう。次なる目標はいよいよ海外メジャー初制覇。だからこそ、来年こそ松山とともに日本ゴルフ界の新時代を牽引してほしい。彼らならきっとそれが出来るだろうから。
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わかりやすいリーグ王者決定方法とは?(12月6日)
5日、Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦が行われ、サンフレッチェ広島が2013年以来のリーグ王者に輝いた。11年ぶりに2シーズン制で争われた今年のJ1。年間王者を決めるCSは複雑な方式で行われた。些かややこしいので、順を追ってご説明する。過去の2シーズン制は1stステージと2ndステージ優勝チームの対決というシンプルなものだった。しかしその場合、年間通算で1位のチームが決勝に出られないケースが生じてしまう。...
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5日、Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦が行われ、サンフレッチェ広島が2013年以来のリーグ王者に輝いた。11年ぶりに2シーズン制で争われた今年のJ1。年間王者を決めるCSは複雑な方式で行われた。些かややこしいので、順を追ってご説明する。過去の2シーズン制は1stステージと2ndステージ優勝チームの対決というシンプルなものだった。しかしその場合、年間通算で1位のチームが決勝に出られないケースが生じてしまう。そこで、今回は「年間勝点1位、2位および3位のチームと、各ステージの優勝チーム」にCS出場資格が与えられた。つまり最大5チームになるのだが、重複する可能性があるため、出場チーム数は変動する。結局、無敗で1stステージを制した浦和レッズが年間勝点2位。2ndステージで優勝した広島が年間勝点1位となったため、出場は3チームとなり、準決勝は2位浦和vs3位G大阪に決定。決勝へ勝ち進んだG大阪が広島とのホーム&アウェイで決勝を戦ったのである。今回の決勝2試合は地上波で全国に生中継された。しかし、第1戦のTV解説ではこの仕組みの説明は殆どなされなかった。第2戦があることさえ触れなかったため、普段あまりJリーグの試合を見ない視聴者に「どうなれば優勝なのか?」の理解が正しく得られたかは疑問である。今季、2シーズン制復活により、J1の観客数は増加した。CS決勝の生中継復活も大きな成果だろう。だが、あまり複雑な優勝決定システムは新入ファンにハードルを高く感じさせてしまうのではないだろうか?来季以降はぜひ改善を検討してほしい。
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長く過酷なリオ代表争い・柔道GS東京開幕(12月5日)
4日、リオデジャネイロ五輪代表の選考対象国際大会「柔道グランドスラム東京」が始まった。かつては嘉納治五郎杯の名前で呼ばれた歴史ある大会。初日は8月の世界選手権女子57kg金メダリストの松本薫らが出場した。松本は言わずと知れたロンドン五輪の日本柔道男女通じて唯一の金メダリスト。リオでの連覇達成に向けて期待が高まっているが、2回戦でまさかの番狂わせ。腕ひしぎ十字固めで一本負けしてしまった。試合後に世界女王は言葉に詰まりながら、敗因を「自分の弱さだと思います」と悔やんだ。...
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4日、リオデジャネイロ五輪代表の選考対象国際大会「柔道グランドスラム東京」が始まった。かつては嘉納治五郎杯の名前で呼ばれた歴史ある大会。初日は8月の世界選手権女子57kg金メダリストの松本薫らが出場した。松本は言わずと知れたロンドン五輪の日本柔道男女通じて唯一の金メダリスト。リオでの連覇達成に向けて期待が高まっているが、2回戦でまさかの番狂わせ。腕ひしぎ十字固めで一本負けしてしまった。試合後に世界女王は言葉に詰まりながら、敗因を「自分の弱さだと思います」と悔やんだ。
女子48kg決勝は日本人対決。世界選手権銀メダルのベテラン・浅見八瑠奈と、銅メダル・近藤亜美が激突。この一年の直接対決では1勝1敗の五分。「リオはラストチャンス」と強い闘志を燃やす浅見だったが、昨年の東京グランドスラムに続き軍配が上がったのは20歳の近藤だった。試合前「浅見さんの方が余裕がないと思う。お楽しみに」と無邪気な笑みを浮かべていた近藤は残り34秒で指導を取られて追い込まれながらも、そこから合わせ一本で見事な逆転勝ち。五輪出場に大きくリードした。
リオへの切符を勝ち得るには、国際柔道連盟・IJFが指定する来年5月までの国際大会での獲得ポイントで、男子は上位22位以内、女子は14位以内に入らなければならない。選手たちにとってはあと半年間、厳しい戦いが続く。故障個所の治療やコンディションの維持も大変だろう。しかし、長丁場であるが故に、今回敗れた選手にもまだ挽回のチャンスはある。最後まで熾烈な代表争いが繰り広げられそうだ。
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イチローのいた「あの場所」へ…(12月4日)
メジャーリーグから楽しみな話題が飛び込んできた。ジャイアンツからフリーエージェントとなっていた青木宣親が、マリナーズと入団に合意したことが明らかになった。1年契約だが、イチローが11年以上守り続けていた、セーフコ・フィールドのライトを任される見込みだ。
メジャー4季目の今年は、青木にとって天国と地獄を味あわされた1年だった。一時はリーグ5位まで打率を上げながら、右足への死球でオールスターゲームの出場を逃し、後半戦は頭部への死球を受け後遺症に苦しめられた(11月4日の記事参照)。...
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メジャーリーグから楽しみな話題が飛び込んできた。ジャイアンツからフリーエージェントとなっていた青木宣親が、マリナーズと入団に合意したことが明らかになった。1年契約だが、イチローが11年以上守り続けていた、セーフコ・フィールドのライトを任される見込みだ。
メジャー4季目の今年は、青木にとって天国と地獄を味あわされた1年だった。一時はリーグ5位まで打率を上げながら、右足への死球でオールスターゲームの出場を逃し、後半戦は頭部への死球を受け後遺症に苦しめられた(11月4日の記事参照)。本人は「頭は全く問題ない。今季つかんだ打撃の手応えは来季につながる」と来季への自信を見せているが、オフの間にしっかりと検査をして来季に備えてもらいたい。期待したいのはメジャー移籍後ほぼ.350をキープし続けている出塁率。ヒットだけでなく四球での出塁も多く、ヤクルト時代からその選球眼の高さには定評がある。攻撃の突破口となるリードオフマン・青木への期待は大きい。さらに率を上げ、イチローのような不動の1番打者として、長くファンに愛される選手になってほしいと思う。(くれぐれも死球は避けてほしいが…)今季マリナーズは、西地区の4位と低迷。現在大リーグでポストシーズン出場から最も遠ざかっているチームとなっている。前回地区優勝したのは2001年、イチローが入団して大フィーバーを巻き起こした年だ。イチローに次いで日本球界2人目の200本安打を達成した男・青木宣親。新天地シアトルでも旋風を巻き起こしてもらいたい。頑張れ!青木。
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“11年ぶり“の地上波生中継(12月3日)
2日、TBS系列でゴールデンタイムに生中継されたJ1チャンピオンシップ決勝第1戦(広島-G大阪)は劇的な幕切れとなった。準決勝で浦和を下し勝ち上がってきたガンバ大阪(年間3位)は後半36分、2-1と勝ち越し。勢いに乗るガンバがそのまま押し切るかと思えた残り4分、相手を突き倒したオ・ジェソクが一発退場。1人少ない状況となったガンバに、第2ステージ王者・広島(年間1位)は猛反撃。ロスタイムに同点に追いつくと、タイムアップ直前に柏好文が決勝ゴールを決め、3-2で初戦を制した。...
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2日、TBS系列でゴールデンタイムに生中継されたJ1チャンピオンシップ決勝第1戦(広島-G大阪)は劇的な幕切れとなった。準決勝で浦和を下し勝ち上がってきたガンバ大阪(年間3位)は後半36分、2-1と勝ち越し。勢いに乗るガンバがそのまま押し切るかと思えた残り4分、相手を突き倒したオ・ジェソクが一発退場。1人少ない状況となったガンバに、第2ステージ王者・広島(年間1位)は猛反撃。ロスタイムに同点に追いつくと、タイムアップ直前に柏好文が決勝ゴールを決め、3-2で初戦を制した。めまぐるしく展開が入れ替わる王者決定戦に相応しい白熱した試合だった。
Jリーグは今季、2004年以来の2シーズン制を導入。今回の決勝は11年ぶりに地上波で生中継された。最近はプロ野球のナイターさえも地上波のゴールデンから姿を消しつつある。この決勝戦の中継は一般の視聴者にJリーグの生の試合を届ける貴重な機会だった。2シーズン制への復活は賛否両論あった。対戦チーム決定からのチケット販売期間が短く、売れ行きに影響するなどの問題も指摘された。しかし、もし今夜の試合をTVで見た人たちが「代表戦でなくてもサッカーの試合は面白い」と感じてくれたのなら、それは大きな成果なのではないだろうか。サッカーに限らないが、国内リーグの試合というのは、ともすればネガティブな話題のほうがメディアには大きく取り上げられがちだ。だからこそ今一度スポーツ本来の楽しさをより多くの人たちに感じてもらいたい。そのきっかけとなり得るナイスゲームであったと思う。
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