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“地上最強” の二人・伊調馨と吉田沙保里(12月24日)
21日から行われていたレスリング全日本選手権。リオデジャネイロ五輪で女子史上初のオリンピック4連覇を目指す二人の世界女王が輝きを放った。一人は58キロ級の伊調馨。もう一人は55キロ級に出場した吉田沙保里だ。両名はすでに9月の世界選手権で優勝しているため、今回の全日本選手権出場でリオ五輪代表に正式決定となる。まずは世界選手権で「失点0」という完璧な強さをみせた伊調馨が国内でも若手を全く寄せ付けず大会5連覇。...
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21日から行われていたレスリング全日本選手権。リオデジャネイロ五輪で女子史上初のオリンピック4連覇を目指す二人の世界女王が輝きを放った。一人は58キロ級の伊調馨。もう一人は55キロ級に出場した吉田沙保里だ。両名はすでに9月の世界選手権で優勝しているため、今回の全日本選手権出場でリオ五輪代表に正式決定となる。まずは世界選手権で「失点0」という完璧な強さをみせた伊調馨が国内でも若手を全く寄せ付けず大会5連覇。12年間にも及ぶ無敗記録をさらに伸ばした。17日には第65回日本スポーツ賞大賞にも選ばれており、充実の一年を締めくくった。一方、55キロ級の吉田沙保里は思わぬ苦戦。準決勝ではあわやフォール負けのピンチも。13連覇を決めた世界選手権でも苦しい局面はあったが、それ以上の際どい勝利だった。だが、決勝では本来の強さを取り戻すと豪快な投げ技でテクニカルフォール勝ち。この冬に喘息を発症し、コンディションが心配されたが、試合後「今は落ち着いているので悪化しないように体調管理をします」と語りファンを安心させた。これで吉田の連勝記録は「203」である。さらに世界選手権3連覇中の登坂絵莉も、53キロ級決勝でラスト数秒からの大逆転優勝。リオ五輪に向け益々充実する日本女子レスリング陣。果たして伊調と吉田の無敗記録はどこまで続くのだろう?
【お詫びと訂正】12月17日の記事で、女子レスリングでの階級変更に関し「女子の階級は7→6に減らされてしまった」と記しましたが、正しくは「男子の階級は7→6に減らされてしまった」の誤りでした(女子は4階級から6階級に増えています)お詫びして訂正いたします。
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王者サンフレッチェ広島・新たな戦いの舞台へ(12月23日)
Jリーグの年間表彰式「Jリーグ・アウォーズ」が21日開かれ、今年のベストイレブンが決定した。2年ぶり3回目の優勝を果たしたサンフレッチェからは青山敏弘、ドウグラス、塩谷司と最多の3名が選出。チームの主将を務めた青山は最優秀選手賞にも初選出された。さらに新人王にあたるベストヤングプレーヤー賞の浅野拓磨(U-23代表)も含めステージ上で存在感を発揮したのは、やはり広島勢だった。今季のサンフレッチェはリーグ最多の73得点をあげるとともに、失点は30とリーグ最少にとどめている。...
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Jリーグの年間表彰式「Jリーグ・アウォーズ」が21日開かれ、今年のベストイレブンが決定した。2年ぶり3回目の優勝を果たしたサンフレッチェからは青山敏弘、ドウグラス、塩谷司と最多の3名が選出。チームの主将を務めた青山は最優秀選手賞にも初選出された。さらに新人王にあたるベストヤングプレーヤー賞の浅野拓磨(U-23代表)も含めステージ上で存在感を発揮したのは、やはり広島勢だった。今季のサンフレッチェはリーグ最多の73得点をあげるとともに、失点は30とリーグ最少にとどめている。前日のクラブW杯2015ではアジア王者の広州恒大を破って3位に輝くなど、今年はまさに広島の年だった。それも「タイトル獲得に貢献できる選手でありたいと思ってやってきた」と語る青山の統率力がもたらした結果だろう。現在青山はハリルJAPANには招集されていないが、史上初3年連続の得点王に輝いた大久保嘉人(川崎)とともに、今回の受賞を代表復帰に向けた大きな弾みにしてほしい。
来季のサンフレッチェにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)というアジアでの過酷な戦いが控えている。各国リーグのレベルアップや、厳しいアウェーでの洗礼もあり、ここ数年Jリーグ勢は非常に苦しめられ続けてきた。08年のガンバ大阪以来優勝からは遠ざかり、決勝進出すら果たせていない。タイトな日程の割に賞金額が少なく、一般からの関心も高いとは言えないACLだが、何とかJリーグのチームに頑張ってほしいと願うファンは少なくないはずだ。今年のクラブW杯は開催国枠での出場だったサンフレッチェ。ぜひ来年はアジア王者としてそのピッチに立つことを期待したいと思う。
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ボクシング界の“ワンパンマン”内山高志(12月22日)
21日、WBA世界Sフェザー級スーパー王者の内山高志が、大晦日に行われる11度目の防衛戦に向け報道陣に練習公開。5月に左肘の軟骨除去手術も受け、「万全の状態で臨めるのはV2戦以来」と自信を覗かせた。現在9名を数える日本人世界王者の中でも、「エース中のエース」として内山の名を挙げる人は多いだろう。2010年の戴冠から現在まで10度防衛に成功(WBAスーパー王者に認定)。00年代バンタム級で無敗を誇った長谷川穂積と並ぶ日本歴代2位で、具志堅用高の不滅の防衛記録13回まで3つに迫っている。...
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21日、WBA世界Sフェザー級スーパー王者の内山高志が、大晦日に行われる11度目の防衛戦に向け報道陣に練習公開。5月に左肘の軟骨除去手術も受け、「万全の状態で臨めるのはV2戦以来」と自信を覗かせた。現在9名を数える日本人世界王者の中でも、「エース中のエース」として内山の名を挙げる人は多いだろう。2010年の戴冠から現在まで10度防衛に成功(WBAスーパー王者に認定)。00年代バンタム級で無敗を誇った長谷川穂積と並ぶ日本歴代2位で、具志堅用高の不滅の防衛記録13回まで3つに迫っている。内山のボクシングの魅力は何と言ってもその圧倒的な破壊力。過去11度の世界戦で9KO。フルラウンド戦っての判定は1度だけ。現在36歳だがプロ10年間未だ無敗。そのパンチ力は衰えを知らない。大晦日の大田区体育館で行われる今回の防衛戦。ただし、内山の試合の放映権を持つテレビ東京系列のTV局がない地方では試合を見る事ができない。年末は郷里に帰省している人も多かろう。テレビ東京の中継は過剰な演出もなくファンの間でも評判が高いだけに勿体ない話である。これまで内山の試合は紅白歌合戦の裏番組としてはテレビ東京史上最高の5%を超える視聴率を上げている。ちなみに具志堅のV5戦の視聴率は43.2%(1978年)、09年の内藤大介×亀田興毅の日本人対決も40%超の高視聴率だった。内山の防衛戦も紅白の裏でなければ、もっと高い数字になってもおかしくはない。
なお内山陣営はV11達成の暁には海外防衛戦も視野に入れているという。そうなると生で試合観戦する事も難しくなる。より多くの人にこの歴史的な最強チャンプのファイトを目に焼き付けてもらいたいが、何とも悩ましい限りだ。
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日本人7人の「年越しボクシング世界戦」(12月20日)
ここ数年、年越しでボクシング中継をしてきたTBSとテレビ東京では今年も世界戦の放送を予定している。TBSは5年連続で大晦日決戦に挑むWBA世界フライ級・井岡一翔と、IBF世界ミニマム級・高山勝成の両王者の防衛戦。テレビ東京はWBA世界Sフェザー級10回の防衛を誇る“ノックアウト・ダイナマイト“内山高志と、WBA世界Lフライ級チャンピオン・田口良一の2つの防衛戦という布陣だ。12月29日と31日には、実に7人もの日本人のボクシング世界戦が行われる(ちなみに昨年は30~31日で8人が世界戦に臨んだ)このように一つの興行で複数のタイトルマッチを行うのが近年のボクシング界の傾向となっている。...
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ここ数年、年越しでボクシング中継をしてきたTBSとテレビ東京では今年も世界戦の放送を予定している。TBSは5年連続で大晦日決戦に挑むWBA世界フライ級・井岡一翔と、IBF世界ミニマム級・高山勝成の両王者の防衛戦。テレビ東京はWBA世界Sフェザー級10回の防衛を誇る“ノックアウト・ダイナマイト“内山高志と、WBA世界Lフライ級チャンピオン・田口良一の2つの防衛戦という布陣だ。12月29日と31日には、実に7人もの日本人のボクシング世界戦が行われる(ちなみに昨年は30~31日で8人が世界戦に臨んだ)このように一つの興行で複数のタイトルマッチを行うのが近年のボクシング界の傾向となっている。
現在、日本には9人もの世界チャンピオンが存在する(12/19現在)。その全員のフルネームが即座に出てきたら、あなたは相当のボクシング通だろう。世界王者が増えた理由の一つには日本ボクシングコミッションが2013年から、WBAとWBCだけでなくIBF・WBOの2団体にも加盟したことがある。これにより、国内のプロボクサーは4団体への王座挑戦が可能になった。だがその反面、メディアの扱いは低下している印象も受ける。先月28日、WBC世界Lフライ級王座を獲得した木村悠も、TV局の報道は決して大きいものではなかった。それぞれのチャンプは背負ったドラマがある。放送権のある局では積極的に取り上げてはいるが、全国の多くの人に知られる機会があまりないというのは、やや淋しい気がする。
そこで次回は日本歴代2位・11回目の防衛に挑む、内山高志について詳しく触れてみたい。
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大相撲の未来を託された新理事長(12月19日)
18日、日本相撲協会の理事会で、元横綱・北勝海(ほくとうみ)の八角親方が第13代理事長に選出された。先月の九州場所では北の湖理事長の急逝を受け、協会ナンバー2である事業部長の八角親方が職務を代行して協会挨拶などを行っていた。来年は理事長の改選時期のため、任期は3月の春場所後までとなる。八角親方は現役時代「花のサンパチ組」(昭和38年生まれ)と呼ばれた世代。同期には横綱・双羽黒や小錦、寺尾らがいた。...
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18日、日本相撲協会の理事会で、元横綱・北勝海(ほくとうみ)の八角親方が第13代理事長に選出された。先月の九州場所では北の湖理事長の急逝を受け、協会ナンバー2である事業部長の八角親方が職務を代行して協会挨拶などを行っていた。来年は理事長の改選時期のため、任期は3月の春場所後までとなる。八角親方は現役時代「花のサンパチ組」(昭和38年生まれ)と呼ばれた世代。同期には横綱・双羽黒や小錦、寺尾らがいた。「花のニッパチ組」であった北の湖とはちょうど10歳差ということになる。
現在の理事長は投票で選ばれた10名の理事による互選で決定している(任期は二年間)過去、理事長職に就いたのは12人で、ほとんどが横綱か大関経験者だった。現在の理事の中で元横綱は八角親方のほかに伊勢ヶ濱親方(元・旭富士)と貴乃花親方の計3名。ちなみに北勝海の兄弟子にあたる元千代の富士・九重親方は昨年の理事選挙で落選。過去にも選挙の票集めには、かなり苦労をしてきた経緯がある。現在すい臓がんを患っており、仮に理事に返り咲くことがあっても、理事長の重責に当たるのは厳しいのではないだろうか。来年このまま八角親方が再選される可能性は高いように思われる。
こうしてみると、将来の理事長候補となる人材が意外と少ないことに気付かされる。3代目若乃花以降もう17年も日本人横綱は誕生していない。協会を退職したり、廃業した横綱も多く、将来は外国人の元横綱、元大関ばかりになっていく可能性もある。これから10年、20年先を見据えて、どう協会を改革していくべきなのか。新理事長に課せられた命題は大きい。
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