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卓球界のヒロイン・石川佳純のきらめき(1月19日)
東京体育館で行われた卓球の全日本選手権最終日。男子シングルスは水谷隼が三連覇、大会最多タイに並ぶ8回目の優勝。女子シングルスでも石川佳純が平野早矢香以来の三連覇を達成した。決勝の相手は史上初、中学生での優勝を目指す平野美宇。平野は準決勝で、ダブルスでペアを組んできた伊藤美誠との15歳対決を制し勝ち上がってきた。女子の4強に残ったのは、22歳の石川が最年長。残りの3人は10代という若さだったが、石川は「自分の力を出せば大丈夫と信じていた」と貫録を示し完勝。...
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東京体育館で行われた卓球の全日本選手権最終日。男子シングルスは水谷隼が三連覇、大会最多タイに並ぶ8回目の優勝。女子シングルスでも石川佳純が平野早矢香以来の三連覇を達成した。決勝の相手は史上初、中学生での優勝を目指す平野美宇。平野は準決勝で、ダブルスでペアを組んできた伊藤美誠との15歳対決を制し勝ち上がってきた。女子の4強に残ったのは、22歳の石川が最年長。残りの3人は10代という若さだったが、石川は「自分の力を出せば大丈夫と信じていた」と貫録を示し完勝。試合後「こんなに早くこんなに年下の子ばかりと対戦するとは思ってなかった」と顔を綻ばせた。彼女が2005年、小学6年の時に全日本選手権で3回戦まで進み「愛ちゃん2世」と注目を浴びたのはちょうど10年前のことだった。
今年の大会は更に若い世代の活躍も話題となった。男子シングルス2回戦では12歳、小学6年生の張本智和が社会人選手相手にストレート勝ち。女子シングルスでは小学5年生・木原美悠(みゆう)が平野、伊藤コンビ以来の一大会2勝という快挙を成し遂げた。中学生の「みうみま」ペアだけでなく、スーパー小学生たちも石川らの背中を追ってますます成長を続けていくことだろう。年下の台頭について女王・石川は「緊張しますけどすごく刺激になります。みんなで頑張っていきたい」と意気込んだ。
いよいよリオデジャネイロオリンピック開幕(8月5日)まで200日を切った。ロンドン五輪では日本卓球界に初の銀メダルをもたらした“天才少女”は来月23歳の誕生日を迎える。7歳から卓球を始め、小学生のころから近所の高校生相手に練習に励んだ彼女が、今度は大きな目標として若き卓球界を引っ張っていく。
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1994年生まれの“ゴールデン・エイジ“(1月18日)
15日、記念すべき50回目の「ビッグスポーツ賞」の表彰式が行われ、各界を代表するアスリートたちが一堂に会した。この賞ではその年に活躍した選手や団体を、テレビ朝日と日本オリンピック委員会が表彰している。昨年11月に各賞が発表され、「ビッグスポーツ賞」には世界体操選手権で37年ぶりの団体金メダル、個人総合6連覇を成し遂げた内村航平。世界水泳で日本人初大会連覇の瀬戸大也。陸上男子20km競歩で世界新記録樹立の鈴木雄介が選ばれていた。...
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15日、記念すべき50回目の「ビッグスポーツ賞」の表彰式が行われ、各界を代表するアスリートたちが一堂に会した。この賞ではその年に活躍した選手や団体を、テレビ朝日と日本オリンピック委員会が表彰している。昨年11月に各賞が発表され、「ビッグスポーツ賞」には世界体操選手権で37年ぶりの団体金メダル、個人総合6連覇を成し遂げた内村航平。世界水泳で日本人初大会連覇の瀬戸大也。陸上男子20km競歩で世界新記録樹立の鈴木雄介が選ばれていた。今回、追加受賞として12月に世界歴代最高得点を更新したフィギュアスケートの羽生結弦も表彰を受けた。羽生は1994年(平成6年)生まれの21歳。奇しくも同賞を受賞した瀬戸大也とは同い年である。また、野球でプレミア12準優勝の侍ジャパンを代表して特別賞を受賞した大谷翔平も1994年生まれだ。その大谷は「僕は常々『羽生君世代』だと思っているので、負けないように頑張りたい」と抱負を述べた。他にもこの世代は瀬戸大也のライバル萩野公介、バドミントンで日本初の世界王者に輝いた桃田賢斗、世界卓球銅メダリストの丹羽孝希といった顔ぶれが並ぶ正に日本の「黄金世代」だ。会場で顔を合わせた若きトップアスリートたち。2020TOKYOに向けて、その飛躍を期待させる表彰式だった。ちなみに現在、ドーハでリオ五輪出場を目指して戦っているサッカーU-23の植田直通、鈴木武蔵もこの世代である。彼らの成長からも目が離せない。
【お詫びと訂正】1月15日の記事で誤解を招く表現がありました。(誤)これまでもU-17W杯、U-20W杯ともにあと一歩で出場を逃し…(正)一昨年、日本代表はU-17W杯、U-20W杯ともにあと一歩で出場を逃しており…です。お詫びして訂正いたします。
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ルーキーへの厳しい洗礼とファンへの対応(1月17日)
「プロ野球新人選手研修会」が東京都内で行われた。12球団116人の新人選手や審判員らが参加した今年の研修会。去年3選手が無期の失格処分となった野球賭博問題を受け、野球賭博や八百長に関する講義が初めて組まれた。熊崎コミッショナーは「居眠りなど私は許しません」と一喝。昨年引退した元ドラゴンズの山本昌の講演では「6年後にはここにいる3分の1はいないでしょう」と例年以上にプロの厳しさを自覚させる緊張感のある研修会となった。...
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「プロ野球新人選手研修会」が東京都内で行われた。12球団116人の新人選手や審判員らが参加した今年の研修会。去年3選手が無期の失格処分となった野球賭博問題を受け、野球賭博や八百長に関する講義が初めて組まれた。熊崎コミッショナーは「居眠りなど私は許しません」と一喝。昨年引退した元ドラゴンズの山本昌の講演では「6年後にはここにいる3分の1はいないでしょう」と例年以上にプロの厳しさを自覚させる緊張感のある研修会となった。
例年話題となるのが「話し方、インタビュー対応」講座。御年80歳、長嶋茂雄引退試合など“野球中継の神様"といわれる講師の深澤弘氏からは、これまでも多くのルーキーたちが厳しい洗礼を受けた。そんななか大絶賛されたのがイーグルスのオコエ瑠偉だった。「文句ないね。表情も豊かだし、言葉もきれい」「出てきた時からニコニコしていて緊張していなかった。今までにいない子」と大御所を唸らせた。インタビューはその先にいるファンへの言葉でもある。プロとして大切な責務だ。過去、大谷翔平や安樂智大など深澤氏から称賛された高卒ルーキーは1年目から一軍出場を果たした。「ヤクルトの山田選手が目標」と意気込むオコエも、ルーキーイヤーから活躍を見せられるか楽しみである。
最後にもう一つ。新人研修会はほかのプロリーグでも行われているが、Jリーグでは「選手とソーシャルメディア」についても研修に盛り込んでいる。いまや選手とファンとの接点はマスコミ以外にもSNSなどがあり、ネットで常につながっている。かつて、プロ野球でもブログで不謹慎な発言をして、炎上騒動を起こした選手もいた。それらの対応も含めて、新人選手たちには自覚を持って臨んでもらいたいと思う。
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“ロード・トゥ・リオ”歓喜の瞬間へ向けて(1月15日)
13日、ドーハで行われたリオデジャネイロ五輪出場権をかけたサッカー男子のアジア最終予選。23歳以下の日本代表(U-23)は、初戦の相手・北朝鮮を1-0で破り、白星発進となった。日本のグループBは北朝鮮、サウジアラビア、タイの合計4チーム。上位2か国が、ノックアウトステージに進出し、日本はそこで3位以内に入れば6大会連続の五輪出場が決まる。このU-23北朝鮮代表は過去最強とも言われ、日本の同世代はこれまで0勝2敗と、一度も勝つことができなかった相手だった。...
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13日、ドーハで行われたリオデジャネイロ五輪出場権をかけたサッカー男子のアジア最終予選。23歳以下の日本代表(U-23)は、初戦の相手・北朝鮮を1-0で破り、白星発進となった。日本のグループBは北朝鮮、サウジアラビア、タイの合計4チーム。上位2か国が、ノックアウトステージに進出し、日本はそこで3位以内に入れば6大会連続の五輪出場が決まる。このU-23北朝鮮代表は過去最強とも言われ、日本の同世代はこれまで0勝2敗と、一度も勝つことができなかった相手だった。前半5分にゴールを奪ったものの、「先制点が早すぎて意識が守備に行ってしまった」と手倉森誠監督が振り返ったように、後半は北朝鮮の猛攻に押され気味の展開が続いた。終了間際のアディショナルタイムにも、ゴール前でフリーキックのチャンスを与えたが、懸命のディフェンスで辛くも逃げ切った。テレビ解説の中山雅史も「厳しい試合で勝ち点3を奪い取ったことが大きな収穫だった」と語った。
直前に主将の遠藤航がインフルエンザで一時離脱する災難にも見舞われたU-23日本代表。彼らの世代は過去の代表のような突出したスター選手が不在と言われる。これまでもU-17W杯、U-20W杯ともにあと一歩で出場を逃し、国際試合で苦杯を嘗めてきた。それだけにリオ五輪出場へかける思いは並々ならぬものがあるだろう。試合後の選手たちの顔に笑みはなく、厳しい表情が印象的だった。決勝ゴールを決めた植田直通は「改善する部分はたくさんある」と次への課題を口にした。次戦は16日、初戦で強豪サウジと引き分けたタイ。23年前、日本代表が涙にくれたカタール・ドーハ。今度は、この地で新世代の歓喜の笑顔を見たい。
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期待の新星・遠藤聖大に求められる素養とは(1月14日)
角界のホープがいま苦しんでいる。大相撲初場所で東前頭11枚目の遠藤は初日から3連敗。4日目は土俵際に押し込まれながらの突き落としで、何とか初白星を手にした。先場所4勝11敗と大きく負け越し、番付を幕尻に迫る位置まで下げており、今場所の成績如何では十両陥落もありうる。この三日間は力なく敗れる相撲が目立ち、やや手厳しい意見も聞かれるようになってきた。やはり不調の原因は膝のけがの後遺症だろう。昨年春場所での取組で、左膝前十字靱帯を完全断裂。...
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角界のホープがいま苦しんでいる。大相撲初場所で東前頭11枚目の遠藤は初日から3連敗。4日目は土俵際に押し込まれながらの突き落としで、何とか初白星を手にした。先場所4勝11敗と大きく負け越し、番付を幕尻に迫る位置まで下げており、今場所の成績如何では十両陥落もありうる。この三日間は力なく敗れる相撲が目立ち、やや手厳しい意見も聞かれるようになってきた。やはり不調の原因は膝のけがの後遺症だろう。昨年春場所での取組で、左膝前十字靱帯を完全断裂。半月板も損傷する重傷を負った遠藤。さらに巡業では左足首も痛めてしまった。だが、彼は殆どテーピングを施さず、故障個所に厳重な補強を行なわずに土俵に上がっている。そのため事情を知らない層からは、気力が乏しいと誤解されているかもしれない。
遠藤は正攻法な相撲に加え、そのルックスも相まって、実に華のある力士である。体にテーピングなどの白い物が殆どないのも好印象だ。相撲界では過剰に体へ包帯などをつけることはタブーだが、昨今サポーターやテーピング、バンデージなどで固めた力士が目立っている。大型化が進み故障も多くなった現代ではやむを得ないことだが、昭和の力士たちは、サポーターを紅茶で煮詰め、目立たぬよう染色して使っていたという。そういった嗜みが失われつつあるのも事実だ。その点、痛めた脚もそのまま、きれいな体で土俵に上がる遠藤の姿勢は立派である。ただ、持ち味の両膝をしっかりと曲げる低い攻めが出せないのは問題だろう。あえてそのポリシーを破り、頑丈なテーピングを施すことも考えてみては良いのではないか?美学にこだわるあまり、故障個所を悪化させては勿体ない。泥臭く、結果を求めても彼の真価は変わらぬ筈だ。
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