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「ファンの増加」と「故障者続出」のジレンマ(2月11日)
毎年、 建国記念日の2月11日に両国国技館で行われる「NHK福祉大相撲」。人気歌手と力士の歌の競演や幕内力士の取組などを行い、収益金で全国に福祉車両を贈呈するチャリティー興行である。7日には同じ国技館で、フジテレビが中継する「大相撲トーナメント」の第40回記念大会が開かれた。初場所で優勝した大関・琴奨菊には大きな歓声が集まったが、3回戦で横綱・白鵬の出し投げの前に完敗。決勝戦は白鵬―日馬富士の横綱対決となり、4年ぶり4回目の優勝を決めた白鵬が大会史上最多記録に並んだ。...
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毎年、 建国記念日の2月11日に両国国技館で行われる「NHK福祉大相撲」。人気歌手と力士の歌の競演や幕内力士の取組などを行い、収益金で全国に福祉車両を贈呈するチャリティー興行である。7日には同じ国技館で、フジテレビが中継する「大相撲トーナメント」の第40回記念大会が開かれた。初場所で優勝した大関・琴奨菊には大きな歓声が集まったが、3回戦で横綱・白鵬の出し投げの前に完敗。決勝戦は白鵬―日馬富士の横綱対決となり、4年ぶり4回目の優勝を決めた白鵬が大会史上最多記録に並んだ。初場所では主役の座を譲った両横綱が存在感を示した大会となった。
福祉大相撲や大相撲トーナメントは、いずれも年6回開催している本場所とは異なる興行で、地方巡業などとともに“花相撲”という呼び方をされる。ここでの勝敗は番付や給金に反映されることはないが、最近は相撲人気の再燃とともに会場は大入りが続いている。それに伴い巡業の要請も増え、なかなか大相撲を見られない地域でも現役力士に接する機会が生まれてきた。巡業は国内の人材発掘も行うことが出来るうえ、地方の相撲熱の高まりが競技人口の増加に繋がれば、将来計り知れない効果をもたらす筈だ。
しかし、その一方で巡業の増加が力士達に大きな負担を強いているのも事実。今年度の冬巡業は開催地が前年の2倍以上になり、九州から沖縄までの12都市で行われた。13日間にも渡る日程は殆ど本場所と変わらない。その影響からか初場所は途中休場も含め、計10名もの休場者が出てしまった。今回は怪我だけでなく、インフルエンザの感染もあり、体調管理は大変だったことだろう。土俵の充実のため、力士の心身のメンテナンスにも、何らかの対策が欲しいところではある。協会の改革に期待したい。
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大空を舞うたびに歴史を創る19歳の絶対女王(2月10日)
ノルディックスキー女子ジャンプの高梨沙羅が大記録を更新中だ。6日にオーストリアで開催されたワールドカップ個人第11戦で、出場選手中唯一の90mを越える大ジャンプで優勝(257.2点)。区切りのW杯通算40勝目を決めると、翌7日の第12戦でも更に飛距離を最長不倒の98mまで伸ばして連続優勝(260.1点)。高梨の連勝は2ケタの10まで到達した。これは男女通じての歴代最多記録である。
一昨年、17歳で挑んだソチオリンピックでは、表彰台は確実と言われながら4位に沈んだ高梨。...
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ノルディックスキー女子ジャンプの高梨沙羅が大記録を更新中だ。6日にオーストリアで開催されたワールドカップ個人第11戦で、出場選手中唯一の90mを越える大ジャンプで優勝(257.2点)。区切りのW杯通算40勝目を決めると、翌7日の第12戦でも更に飛距離を最長不倒の98mまで伸ばして連続優勝(260.1点)。高梨の連勝は2ケタの10まで到達した。これは男女通じての歴代最多記録である。
一昨年、17歳で挑んだソチオリンピックでは、表彰台は確実と言われながら4位に沈んだ高梨。試合後、「自分の納得のいくジャンプができなかった。残念な気持ちでいっぱいです」と肩を落とした。その後、2014-15シーズンは6勝を挙げたが年間女王の座からは滑り落ちてしまった。昨年、インタビューで当時を振り返り、「悔しい思いを通り越して、いたたまれないというか、どうしようもない気持ちでした」と苦しかった胸の内を明かしている。日本中の大きな期待に応えられず、まるで自分が空っぽになったようだったと告白した。TBSの情報番組「ひるおび!」では、そんな彼女を陰で支え続けた兄・寛大(かんた)さんを紹介。高梨は小さい頃からずっと兄の背中を追い続けてきた。中学の頃は試合に必ず持っていくぬいぐるみに「寛大」という名前を付け、お守りにしていた程だという。五輪後のスランプの際、相談に乗ってくれたのもこの頼れる兄だった。「見本でありライバル」。そう語る高梨にとって、温かい家族のサポートは何よりも大きな救いになったことだろう。跳ぶたびに女子ジャンプの歴史を創り続ける19歳。W杯通算勝利数は男子歴代2位、「鳥人」の異名で知られたマッチ・ニッカネンの46勝まで、あと5つと迫った。彼女の飛翔伝説はまだ始まったばかりだ。
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苦しみ抜いた「若き王者」・次なる目標は…(2月9日)
現地時間7日、アメリカ・アリゾナ州TPCスコッツデールで行われた男子ゴルフ「フェニックス・オープン」で、日本の松山英樹がー14で初優勝を果たした。2位スタートの最終日、18番ホールで「ゴルフ人生で一番いいパットだった」という5mのバーディーパットを沈め、首位に並んだ松山。その勢いのまま、世界ランキング4位のR・ファウラーとのプレーオフを制し、丸山茂樹に続く日本勢2人目のアメリカツアー複数回優勝を達成した。...
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現地時間7日、アメリカ・アリゾナ州TPCスコッツデールで行われた男子ゴルフ「フェニックス・オープン」で、日本の松山英樹がー14で初優勝を果たした。2位スタートの最終日、18番ホールで「ゴルフ人生で一番いいパットだった」という5mのバーディーパットを沈め、首位に並んだ松山。その勢いのまま、世界ランキング4位のR・ファウラーとのプレーオフを制し、丸山茂樹に続く日本勢2人目のアメリカツアー複数回優勝を達成した。
松山は東北福祉大卒業直後の一昨年5月に「メモリアル・トーナメント」で初優勝し、日本男子4人目となる米ツアー制覇。史上最年少の22歳での偉業に、周囲の期待は大きく膨らんだ。ところが翌15年は「マスターズ・トーナメント」で5位に入ったものの未勝利。2度目の優勝を手に出来なかった大きな要因は不振を極めたパッティングだった。折角、好ショットを放ちフェアウェイを捉えても、グリーン上で短い距離が決まらない。昨年12月にバハマで行われた最終戦「ヒーロー・ワールドチャレンジ」では2~3mのパットを幾度も失敗して天を仰いだ。捲土重来を期した今年の初戦「ファーマーズインシュランスオープン」も初日は8位で好発進したものの、2日目は再びパターが乱調。73位タイに転落し、まさかの予選落ちとなっていた。それが今大会では3日目に1番ホールで9mのバーディーパットを決めるなど絶好調。昨年、苦しめられ続けていたのが嘘のように、ボールは次々とカップに消えていった。会見では「今年中に絶対2勝目をあげると思ってやってきて優勝出来たので、次の優勝を決めたい」と笑みがこぼれた。4月はいよいよマスターズ。今日の力強いパットの如く、松山はメジャー制覇に向かって一直線に進んで行く。
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夢のその先へ…1973年生まれの鉄人たち(2月7日)
イチローが所属するMLBマーリンズの幹部が来日した。4日にはD・サムソン球団社長らが銀座の高級寿司店でイチローと共に会食。6日に成田市で行われた少年野球大会のイベントでJ・コーナイン球団社長特別補佐は「彼は試合への準備が素晴らしく、自分が見てきた中で最高の選手の1人だ」と42歳の“鉄人”を称賛した。
ジャイアンツがV9を達成した1973年生まれのイチロー。未だに故障もなくメジャーの最前線で戦い続けるこのレジェンドは特別として、プロ野球の「イチロー世代」は実に息の長い活躍をしている。...
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イチローが所属するMLBマーリンズの幹部が来日した。4日にはD・サムソン球団社長らが銀座の高級寿司店でイチローと共に会食。6日に成田市で行われた少年野球大会のイベントでJ・コーナイン球団社長特別補佐は「彼は試合への準備が素晴らしく、自分が見てきた中で最高の選手の1人だ」と42歳の“鉄人”を称賛した。
ジャイアンツがV9を達成した1973年生まれのイチロー。未だに故障もなくメジャーの最前線で戦い続けるこのレジェンドは特別として、プロ野球の「イチロー世代」は実に息の長い活躍をしている。同じ91年ドラフトのベイスターズ・三浦大輔は日本球界最年長。沖縄キャンプでは初日からブルペンに入り、連日気合の入った球を投げ込む。練習終了後も浜辺でのランニングをこなし、「役割を果たせるよう、しっかり準備する」とハマの番長は今年も健在だ。
一方で所属先が決まらず、現役続行を目指して必死にトレーニングを続ける選手も。昨年ホークスを退団した松中信彦は、今も古巣の社会人野球チーム(新日鉄君津=現・新日鉄住金かずさマジック)の練習に参加し、最後のチャンスを待っている。先季の出場はわずか9試合にとどまった。だが、まだ体は元気で気力もあると言い、「ボロボロになるまで、野球を続けた方が後悔しない」と退団会見の席上で力強く宣言していた松中。元三冠王の眼の輝きは失われていなかった。そしてもう一人、バファローズやドラゴンズなど日米6球団を渡り歩き一昨年自由契約となったままの中村紀洋もイチロー世代の一員だ。1月に幕張メッセで行われた野球教室で小中学生らを指導していた彼も、実は引退を明言していない。高卒でのプロデビューから迎えた25年目のシーズン。夢はまだ終わらない。
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「高い壁を越える楽しみ」五郎丸歩のトライ(2月6日)
オーストラリア北東部・クイーンズランド州。その州都が日本との時差1時間、豪州第3の都市・ブリスベンだ。この地で日本代表の15番が新たな挑戦を行う。南半球の国々を中心とするラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」。5日、ブリスベンを拠点とするレッズに期限付き移籍する五郎丸歩が会見を開き、「どこまで通用するかわかりませんが、自分の力を精一杯出して帰ってきたいと思います」と抱負を語った。
「スーパーラグビー」はオーストラリアのほか、ニュージーランド、南アフリカの各チームによる国際リーグ(今年からはアルゼンチンと日本からも参加)。...
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オーストラリア北東部・クイーンズランド州。その州都が日本との時差1時間、豪州第3の都市・ブリスベンだ。この地で日本代表の15番が新たな挑戦を行う。南半球の国々を中心とするラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」。5日、ブリスベンを拠点とするレッズに期限付き移籍する五郎丸歩が会見を開き、「どこまで通用するかわかりませんが、自分の力を精一杯出して帰ってきたいと思います」と抱負を語った。
「スーパーラグビー」はオーストラリアのほか、ニュージーランド、南アフリカの各チームによる国際リーグ(今年からはアルゼンチンと日本からも参加)。昨年のワールドカップ・ベスト4の国々の中で五郎丸や、日本代表キャプテンのリーチマイケル(ニュージーランド・チーフス所属)らが別々のチームに分かれて戦うことになる。五郎丸が加入するレッズは昨年15チーム中13位。2011年以来の優勝を狙うチームは、公式サイトで赤いジャージを身にまとった五郎丸の大きな写真とともに「五郎丸歩選手、レッズファミリーへようこそ」のメッセージ付きで歓迎を示した。だが、五郎丸を待ち受けるのは厳しいフルバックのポジション争いである。彼自身も「ジャージを着られずに帰ってくることもある。まずは試合に出られるよう必死に練習したい」と会見で気を引き締めていた。チームには同じ日本代表フランカーのツイヘンドリックが先季からプレーしており、頼れる存在となるだろう。また、ブリスベンには6000人に上る邦人が居住しており、後援会を立ち上げて熱烈なサポートを約束している。その声援を背にきっと“高い壁”を越えてくれるに違いない。新たな戦いの舞台は今月26日に開幕する。
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