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飛躍!世界に羽ばたく日本のバドミントン(3月17日)
117年の歴史を誇るバドミントン界最古の大会・全英オープンで大活躍を見せた日本バドミントンの選手団が、帰国し会見を行った。女子ダブルスでは高橋礼華と松友美佐紀ペアが日本人としては38年ぶりの優勝。2人は高校時代からコンビを組む先輩・後輩の間柄。会見で松友は「リオ五輪直前の一番大事な大会で結果を出せたのは自信になる」と喜びを語った。
男子ダブルスでは早川賢一・遠藤大由ペアが銀メダルを獲得。決勝ではロシアのペアにファイナルで惜敗したものの、昨年8月の世界選手権での銅メダルを上回る成績だ。...
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117年の歴史を誇るバドミントン界最古の大会・全英オープンで大活躍を見せた日本バドミントンの選手団が、帰国し会見を行った。女子ダブルスでは高橋礼華と松友美佐紀ペアが日本人としては38年ぶりの優勝。2人は高校時代からコンビを組む先輩・後輩の間柄。会見で松友は「リオ五輪直前の一番大事な大会で結果を出せたのは自信になる」と喜びを語った。
男子ダブルスでは早川賢一・遠藤大由ペアが銀メダルを獲得。決勝ではロシアのペアにファイナルで惜敗したものの、昨年8月の世界選手権での銅メダルを上回る成績だ。一昨年の国別対抗戦・トマス杯では日本の優勝に大きく貢献した2人。リオでのメダル獲得にも期待が膨らむ。
そして、女子シングルスでは奥原希望(のぞみ)が初優勝。決勝戦当日にちょうど21歳の誕生日を迎えた若きエースが、日本に女子シングルス39年ぶりの金メダルをもたらした。全英オープンで日本人選手が3種目の決勝に進んだのは史上初の快挙だ。現在世界ランキング8位の奥原は、昨年12月のスーパーシリーズファイナルズで、日本人初優勝を飾ったばかり。「今は誰と戦っても、勝機は自分のほうが分があると思う」という強気のコメントも頼もしい。同じくファイナルズ男子シングルスで金メダルを獲得した桃田賢斗は、今大会では8強入り。奥原と主にリオ五輪代表を確実にしている。
これまで中国勢が席巻していたバドミントン界。日本ではアテネ五輪以降、韓国から五輪メダリストのヘッドコーチを招くなど強化に努め、一躍世界トップレベルに躍り出た。2008年に完成したナショナルトレーニングセンターに、10面もの専用コートが確保されたことも大きいだろう。リオから東京へ向け、今後も日本の新たなお家芸として益々発展してもらいたい。
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Wリーグからリオ五輪へ・飛べ!隼ジャパン(3月16日)
バスケットボールの国内女子リーグ・Wリーグ。その年間王者を決めるプレーオフ決勝で15日、JX―ENEOSが富士通を3勝1敗で下し、8連覇を達成した。JXの誇るツインタワー渡嘉敷、間宮の活躍でレギュラーシーズンを独走しての優勝。まだまだ黄金時代は続きそうだ。
第4戦、終盤の第4クォーター。JXのキャプテン吉田亜沙美は足を痛め苦悶の表情を浮かべていた。しかし、彼女はベンチからの交代を拒み最後までコートに立ち続けた。...
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バスケットボールの国内女子リーグ・Wリーグ。その年間王者を決めるプレーオフ決勝で15日、JX―ENEOSが富士通を3勝1敗で下し、8連覇を達成した。JXの誇るツインタワー渡嘉敷、間宮の活躍でレギュラーシーズンを独走しての優勝。まだまだ黄金時代は続きそうだ。
第4戦、終盤の第4クォーター。JXのキャプテン吉田亜沙美は足を痛め苦悶の表情を浮かべていた。しかし、彼女はベンチからの交代を拒み最後までコートに立ち続けた。プレーオフMVPに選出された身長165cmの小さな巨人・吉田。彼女は女子日本代表“隼ジャパン”のキャプテンでもある。一昨年には、左膝の靭帯断裂という大けがを負い長期離脱。年末に復帰し、再び日本代表にも選出されたが、その時の日本女子バスケットボール界をめぐる状況は厳しいものであった。北京・ロンドンと2大会連続で五輪出場を逃していた女子代表。いずれも世界最終予選で敗退し、当時の主将・大神雄子は「すごく悔しい」と大粒の涙を流した。その大神が13年ぶりに代表選考から漏れ、吉田が新しく代表チームを背負うこととなったのだ。
更に国内に2つある男子リーグの分裂問題で、国際バスケット連盟・FIBAから日本代表が国際試合禁止処分を科せられるという思いもよらない試練にも見舞われる。Wリーグのみで運営している女子には完全にとばっちりであった。ようやくリーグの統一が解決し、昨年9月に出場が叶った五輪予選兼アジア選手権で、日本女子は中国を85-50で破り優勝。3大会ぶりに五輪出場を決め、日本の団体球技で最初のリオデジャネイロへの切符を手にしたのである。
五輪経験者は一人もいない隼ジャパンの選手達。数々の試練を乗り越え、若きチームを率いる吉田にこれからも注目していきたい。
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劇的決着!女子マラソン史上に残る選考レース(3月15日)
注目を集めていたリオデジャネイロ五輪女子マラソン最後の代表選考レース「名古屋ウィメンズマラソン」。一時、強行出場も検討していた福士加代子が陸連から事実上の内定を勝ち取り直前にキャンセルしたため、残り1名の枠を巡り尾張路を駆ける女たちの激しい戦いとなった。
レースはトップを独走したキルワ(バーレーン・前回優勝者)を追う田中智美(第一生命)に、残り5km地点で小原怜(天満屋)が追いつく。そこからは日本人同士の激しい2位争い、そしてリオへの切符をかけたデッドヒートが展開。...
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注目を集めていたリオデジャネイロ五輪女子マラソン最後の代表選考レース「名古屋ウィメンズマラソン」。一時、強行出場も検討していた福士加代子が陸連から事実上の内定を勝ち取り直前にキャンセルしたため、残り1名の枠を巡り尾張路を駆ける女たちの激しい戦いとなった。
レースはトップを独走したキルワ(バーレーン・前回優勝者)を追う田中智美(第一生命)に、残り5km地点で小原怜(天満屋)が追いつく。そこからは日本人同士の激しい2位争い、そしてリオへの切符をかけたデッドヒートが展開。身長154cmと小柄な田中の「ピッチ走法」と、165cmの小原の「ストライド走法」の一騎打ちはゴール前まで続き、わずか1秒差で田中が勝利するという劇的な決着をみた。田中はレース後の会見で「今回は決まったと自分の中では思っている」と喜びをあらわにした。
2014年、田中は世界陸上北京大会の選考レースだった横浜国際女子マラソンで見事初優勝。3つの選考レース中唯一の日本人優勝選手だったため、代表選出が濃厚とみられていたが、まさかの落選という憂き目に遭う。大阪国際女子マラソンで3位の重友梨佐が選ばれた事で、陸連の記者会見では、解説者の増田明美が「優勝した田中さんには圧倒的な強さがあったと思う。これで本当にいいのでしょうか?」と疑問を呈するなど議論を呼んだ。奇しくも今回は田中が、重友と同じ天満屋所属である小原との激闘を制した形だ。敗れた小原は「1番以外は違うというのは十分わかっている」と悔し涙を流した。
陸連からの代表選手の正式決定は17日。選考方法をめぐって今回も物議を醸した女子マラソン。様々な意見や改善案はあるだろうが、今回のレースの感動は多くの人の心に刻まれる筈だ。
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“闘将”中田久美監督・五輪への願いを込めて(3月13日)
東京体育館で12日に優勝決定戦が行われたバレーボール女子のVリーグ1部プレミアリーグ。久光製薬スプリングスが日立リヴァーレを3―1で破り2季ぶりの優勝を決め、皇后杯に続く二冠を達成した。多くの全日本選手を擁する最強軍団を率いるのは“闘将”中田久美監督だ。
優勝インタビューでは「本当に勝つことは大変ですけども、こういう瞬間があるからやれるんだと思う」と頬を緩ませた中田監督。現役時代は全日本の正セッターとして活躍。...
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東京体育館で12日に優勝決定戦が行われたバレーボール女子のVリーグ1部プレミアリーグ。久光製薬スプリングスが日立リヴァーレを3―1で破り2季ぶりの優勝を決め、皇后杯に続く二冠を達成した。多くの全日本選手を擁する最強軍団を率いるのは“闘将”中田久美監督だ。
優勝インタビューでは「本当に勝つことは大変ですけども、こういう瞬間があるからやれるんだと思う」と頬を緩ませた中田監督。現役時代は全日本の正セッターとして活躍。2011年に久光のコーチに就任し、翌年からVプレミアリーグ初の女性監督として指揮を執っている。2012年は国体も含めて国内タイトルを総なめにして5冠を達成。皇后杯は現在4連覇中と輝かしい実績を残している。厳しい指導で知られるが、勝利の際には選手らの輪の中で喜びを爆発させ、涙を流して選手を抱擁する場面も見られる。今回もMVPを獲得したエース・長岡望悠(みゆ)と一緒に肩を組み、満面の笑顔で優勝をアピールしてみせた姿が印象的だった。
その長岡は決勝でもチーム最多23得点を挙げる大車輪の活躍。試合後には「大事な大会が控えているので、しっかりバレー界を盛り上げていけるように頑張ります」とコメントした。5月からはいよいよリオ五輪の世界最終予選(兼アジア大陸予選)が始まる。12か国による過酷なサバイバルレース。すでに出場権を獲得したアジア最大のライバル中国が参加しないため、日本に有利な状況だが油断は禁物だ。五輪でのメダルを期待されながら出場を逃した女子サッカーの例もある。多くの国際大会の修羅場を経験してきた中田監督は最後に「(最終予選に)たくさんのご声援をお願いします」と付け加えることを忘れなかった。全日本女子“火の鳥NIPPON”の戦いはもうすでに始まっている。
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あの日から5年…「がんばろう!日本」の誓い(3月12日)
選抜高校野球(20日開幕)の組み合わせ抽選会が毎日新聞大阪本社で行われた。東日本大震災から5年目のこの日。選手らは抽選の前に1分間の黙祷を行い犠牲者を悼んだ。
震災直後の2011年3月23日、「がんばろう!日本」をスローガンに掲げて開幕した第83回選抜高等学校野球大会。当時は震災の自粛ムードに加え、福島第一原発事故への対応が予断を許さなかった時期。東日本では連日余震が続き、節電が叫ばれていた。一方、プロ野球では選手会が立ち上がり、セ・パともに開幕日の延長を決定。...
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選抜高校野球(20日開幕)の組み合わせ抽選会が毎日新聞大阪本社で行われた。東日本大震災から5年目のこの日。選手らは抽選の前に1分間の黙祷を行い犠牲者を悼んだ。
震災直後の2011年3月23日、「がんばろう!日本」をスローガンに掲げて開幕した第83回選抜高等学校野球大会。当時は震災の自粛ムードに加え、福島第一原発事故への対応が予断を許さなかった時期。東日本では連日余震が続き、節電が叫ばれていた。一方、プロ野球では選手会が立ち上がり、セ・パともに開幕日の延長を決定。シーズン終盤だったバレーボールやバスケットボールのリーグ戦は打ち切りになるなどスポーツ界への影響も甚大だった。
そんな非常事態のなか、大きな葛藤と試練を乗り越え、堂々と甲子園で戦った球児たち。開会式で宮城県の東北高校に対して球場から万雷の拍手が響き渡ったのは感動的な光景だった。特例措置として1回戦最後の試合に組まれた東北高校は、敗れはしたものの勇気と希望を与えてくれた。(ちなみに東北高校に勝利した東海大相模は11年ぶりの優勝を果たしている)
そして、今年のセンバツには21世紀枠で岩手県から釜石高校が出場する。秋季東北大会では延長の末、東北高校の前に敗れたが、困難を克服し、被災した地元の復興にも尽力している姿勢が評価されての出場となった。秋季大会で力投した釜石のエース・岩間投手は震災で母親が行方不明。未だに仮設住宅で暮らす部員もいる。抽選を終えたキャプテンの菊池智哉選手は「被災地の人たちに恥じないようなプレーを甲子園で見せたいし、自分たちの姿を通して少しでも元気を与えたい」と強い決意を述べた。相手は奇しくも同じ21世紀枠の香川・小豆島高校。地域に希望を与える好ゲームを期待したい。
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