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荒れる春場所終幕・幕切れも波乱の展開に…(3月29日)
横綱・白鵬の4場所ぶり36回目の優勝で幕を閉じた大相撲春場所。千秋楽は結びの横綱同士の一番で白鵬が敗れれば、大関・稀勢の里との優勝決定戦が実現するという展開だった。場内のファンの期待は最高潮に達していたが、何と白鵬は立ち合いで左に変わる注文相撲。鋭く突進した日馬富士は土俵下に転げ落ち、わずか1秒でのあっけない決着。表彰式のインタビュー中には、一部の観客から容赦ない罵声が浴びせられ、拍手と怒号が入り混じる異様な雰囲気に。...
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横綱・白鵬の4場所ぶり36回目の優勝で幕を閉じた大相撲春場所。千秋楽は結びの横綱同士の一番で白鵬が敗れれば、大関・稀勢の里との優勝決定戦が実現するという展開だった。場内のファンの期待は最高潮に達していたが、何と白鵬は立ち合いで左に変わる注文相撲。鋭く突進した日馬富士は土俵下に転げ落ち、わずか1秒でのあっけない決着。表彰式のインタビュー中には、一部の観客から容赦ない罵声が浴びせられ、拍手と怒号が入り混じる異様な雰囲気に。言葉に詰まった白鵬が「本当に申し訳ない」と涙ながらに謝罪する事態になってしまった。
横綱の心中には何があったのだろう?その日の夜、NHKのサタデースポーツに生出演した白鵬は、優勝から8か月間遠ざかっていたことを振り返り「寝ているときに“引退”の二文字が出てきた」と苦しかった胸の内を明かしていた。昨年、昭和の大横綱・大鵬の最多優勝記録を更新後は目標を失ったようにも見受けられた。モチベーションの低下、体力の衰え…様々な変調を指摘する声も聞かれたが、ライバル不在のなか、一人勝ち続けてきた横綱は孤独だったことだろう。琴奨菊フィーバーが巻き起こり、大阪出身の豪栄道への手拍子と大コールで、孤高の横綱への声援はかき消された。彼の胸中には隙間風が吹いていたのかもしれない。無論、駄目押しで審判長に大けがを負わせたことは問題だ。だが、立ち合いの変化は、今場所稀勢の里も琴奨菊相手に同じような相撲で勝利している。千秋楽の一番を以て、横綱ばかりを責めるのもいかがなものだろうか…。やや、苦い印象を残してしまった大坂場所だが、十五日間全日の満員札止めは、昨年も達成できなかった記録。相撲内容の盛り上がりは間違いない。来場所は果たしてどのような展開になるのか胸が高鳴る。
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失われた信頼回復へ…82年目の球春スタート(3月27日)
2016年のプロ野球シーズンが幕を開けた。野球賭博関与の再発覚を発端に、複数球団で浮上した数々の金銭問題。震源地となったジャンアンツは、かつてない逆風の中で開幕を迎えることとなった。本拠地東京ドームでの試合前、老川オーナーと共に新たに指揮を執る高橋監督がグラウンドでファンに謝罪し、深々と一礼。「厳しく、そして温かく支えて下さっている皆様の期待を裏切らぬよう、我々は精一杯戦います」と誓いの言葉を述べた。...
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2016年のプロ野球シーズンが幕を開けた。野球賭博関与の再発覚を発端に、複数球団で浮上した数々の金銭問題。震源地となったジャンアンツは、かつてない逆風の中で開幕を迎えることとなった。本拠地東京ドームでの試合前、老川オーナーと共に新たに指揮を執る高橋監督がグラウンドでファンに謝罪し、深々と一礼。「厳しく、そして温かく支えて下さっている皆様の期待を裏切らぬよう、我々は精一杯戦います」と誓いの言葉を述べた。試合は先季リーグ王者・スワローズに3-1の勝利を収め、「ホッとしている。これからが長いシーズンなので頭が一杯だった」と、最年少監督はやや疲れの色を見せながらも、安堵の表情を浮かべていた。
不適切なカネの問題だけでなく、かつてのスター選手の覚醒剤使用による逮捕などで大きく揺れたプロ野球界。しかし、開幕戦には例年通り多くのファンが詰めかけ、満員のスタンドからは温かい言葉も送られていた。今年は、新人選手の存在感が光っていたのも特色だった。ベイスターズは、スタメン出場した大卒ルーキー柴田竜拓が、プロ初打席で2点タイムリー。これが決勝点となり、ラミレス新監督に初白星をもたらした。身長167cmと小柄な大物新人は、大学時代から定評のある抜群の守備力に加え、打撃でもレギュラー確保のアピールに成功した。
そして、39人の高卒ルーキーのうち唯一開幕1軍を果たしたイーグルス・オコエ瑠偉。開幕戦で7回に代走で出場すると、コボスタ宮城のボルテージは一気に最高潮に。翌日の第二戦では初盗塁も記録。どこまで活躍を見せるか、期待値は上昇する一方だ。信頼回復にかけるプロ野球界。彼ら新人たちの溌剌としたプレーに、その希望の光が見えた。
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予選突破の原動力!勝利を演出したトップ下(3月26日)
2018年W杯ロシア大会のアジア2次予選で、E組首位の日本の最終予選進出が決まった。埼玉スタジアム2002で日本はアフガニスタンと対戦。本田圭佑、香川真司がベンチスタートとなったこの試合。岡崎慎司(イングランド・レスター)と金崎夢生(鹿島アントラーズ)を2トップに据えたハリルジャパンは5-0で完勝し、2次予選突破を確定させた。
先制ゴールを決めたのは岡崎。試合後「みんなの力で勝ちをもぎとって、最終予選に向けていい準備をしたい」と決意を語ってくれた。...
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2018年W杯ロシア大会のアジア2次予選で、E組首位の日本の最終予選進出が決まった。埼玉スタジアム2002で日本はアフガニスタンと対戦。本田圭佑、香川真司がベンチスタートとなったこの試合。岡崎慎司(イングランド・レスター)と金崎夢生(鹿島アントラーズ)を2トップに据えたハリルジャパンは5-0で完勝し、2次予選突破を確定させた。
先制ゴールを決めたのは岡崎。試合後「みんなの力で勝ちをもぎとって、最終予選に向けていい準備をしたい」と決意を語ってくれた。所属するレスターはプレミアリーグで優勝争いの真っ只中。代表では通算50ゴールまであと2点と迫っており、今後も目が離せない活躍を見せてくれそうだ。金崎も78分にゴール前に上がったクロスボールを押し込んで5点目を決め、指揮官の抜擢に見事に応えた。今季からアントラーズに完全移籍を果たし、19日のFC東京戦では2ゴールの大暴れ。チームのスタートダッシュに大きく貢献し、好調ぶりが際立っている。最終予選に向け、頼もしい存在だ。
そして、注目すべきはこの試合でトップ下を任された清武弘嗣(独・ハノーファー)。前半43分に素早くパスを繋ぎ岡崎の先制ゴールを演出。後半13分には金崎のパスを受け、自身4年ぶりの代表ゴールで2点目を奪う。更に左サイドからのコーナーキックを巧く上げ、吉田が駄目押しの4点目を挙げるなど3得点に絡む結果を出した。「前半は難しかったが後半はスペースができていいサッカーが出来た」と満足げに試合を振り返った。ハノーファーでもトップ下を任されチームを牽引する清武。怪我に泣かされ続けてきた悲運のMFが、遂に覚醒の時を迎えている。そんな印象を強くした一戦だった。
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18歳女性騎手初勝利!UMAJO人気到来?(3月25日)
日本中央競馬会・JRAで16年ぶりに誕生した女性ジョッキー藤田菜七子(18)。3月3日のデビュー以来、その出場レースは連日メディアで取り上げられ、大きな注目を集めてきた。
それから3週間。24日に浦和競馬場で行われた第3レース。2番人気のアスキーコードに騎乗した藤田は好スタートで先頭をキープし、二馬身差をつけてのゴール。デビューから36戦目でついに初勝利を手にした。ゴール直後には、馬上で大ベテランの的場文男騎手(59)から祝福を受け、握手を交わす一幕も。...
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日本中央競馬会・JRAで16年ぶりに誕生した女性ジョッキー藤田菜七子(18)。3月3日のデビュー以来、その出場レースは連日メディアで取り上げられ、大きな注目を集めてきた。
それから3週間。24日に浦和競馬場で行われた第3レース。2番人気のアスキーコードに騎乗した藤田は好スタートで先頭をキープし、二馬身差をつけてのゴール。デビューから36戦目でついに初勝利を手にした。ゴール直後には、馬上で大ベテランの的場文男騎手(59)から祝福を受け、握手を交わす一幕も。この日はウインアンビションに騎乗した第6レースでも差し切って2勝目をあげた。藤田は「本当に嬉しい。(馬には)ありがとうの一言です」と喜びのコメント。次の目標は中央競馬での一勝目だ。
藤田は20日には、中山競馬場第11レース・スプリングステークスで、女性騎手としては最速で重賞レースに参戦(デビューから16日目)。この日は9着に終わったが、3万の観客が大声援を送った。彼女が出場したレースには多くの観客が詰めかけて“菜七子フィーバー”の様相を呈している。実はJRAは2000年代以降、馬券売上が減少傾向にある。競馬ファンは高年齢化が進み、人気が高かった90年代に比べ平均年齢層は10歳以上も上がった。若く華のあるニュースターの登場はまさに救世主と言える。
JRAでは女性ファン獲得も目指して、4年前から「UMAJO(ウマジョ)プロジェクト」を立ち上げている。女性限定で乗馬体験やガイドツアーなどのサービスを展開し、若い女性には敷居の高かった競馬場への来場を誘う。それらの取り組みが功を奏し、年間来場者の女性比率は過去最大になっているという。藤田菜七子の活躍はJRAの歴史だけでなく、競馬場の風景そのものも変えていくかもしれない。
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ジャンプ年間女王と“神様“が胸に抱く宝物(3月24日)
22日、ノルディックスキージャンプのW杯最終戦を終えた葛西紀明や高梨沙羅ら男女日本代表が帰国。成田空港で記者会見を行った。今季、高梨沙羅はW杯で10連勝を含め全17戦中14勝をあげ、2季ぶりに3度目の個人総合優勝を果たした。会見の席上では、前日表彰式で授与された巨大なクリスタルトロフィーを披露。152cmの小柄な体にその女王の証はひときわ大きく見えた。「一緒に支えてきて下さった皆様の思いも詰まった、色んな物が詰まっているトロフィーになった」と喜びを滲ませていた。...
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22日、ノルディックスキージャンプのW杯最終戦を終えた葛西紀明や高梨沙羅ら男女日本代表が帰国。成田空港で記者会見を行った。今季、高梨沙羅はW杯で10連勝を含め全17戦中14勝をあげ、2季ぶりに3度目の個人総合優勝を果たした。会見の席上では、前日表彰式で授与された巨大なクリスタルトロフィーを披露。152cmの小柄な体にその女王の証はひときわ大きく見えた。「一緒に支えてきて下さった皆様の思いも詰まった、色んな物が詰まっているトロフィーになった」と喜びを滲ませていた。
記者からの質問では「支えになった言葉」として、「あせらず、あわてず、あきらめず」という3つの『あ』を挙げた高梨。この言葉を唱えることで、折れずに頑張ってこられたと今シーズンを振り返っていた。今でも夢に見るという、悪夢のようなソチ五輪の記憶。2018平昌オリンピックに向けては、その3つの『あ』の通り、「今は自分がやらなければいけないことを一つずつやっていくことしか考えていない」と、しっかりした口調で決意を述べた。
その若き年間女王をして「神様」と言わしめた存在が、Mr.レジェンド・葛西紀明だ。今季は前人未到の500試合出場を達成(現在502試合)。最終戦は4位とあと一歩で表彰台を逃したものの、表彰台の最年長記録を5回も塗り替えてみせた。今季のW杯総合8位は日本人最高である。「トップテンに残れたという事は自分でもびっくりしているが、大満足な成績」と頬を緩ませる。シーズン中には初の愛娘誕生という幸せも味わった。娘の顔をまだ3日しか見ていないという“ジャンプの神様“。オフはずっと子育てに専念すると、優しい父親の顔になっていた。高梨のトロフィーのように、その胸に宝物を抱く喜びを存分に噛みしめて貰いたい。
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