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恒例、夏の二夜の夢芝居「オールスターゲーム」(7月18日)
「夢の球宴」の白球が夏の夜空を彩った。2夜にわたって行われたプロ野球オールスターゲーム。首位を独走するカープの本拠地・マツダスタジアムで行われた第1戦の試合前に行われたホームラン競争では、ファイターズの大谷翔平が優勝。今年は打者としての出場となったそのスラッガーぶりを、並み居るスター軍団の前で示した。昨年の最多勝投手の強烈なバッティングに刺激されたのか、各球団のホームランアーティストたちも本塁打の競演。...
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「夢の球宴」の白球が夏の夜空を彩った。2夜にわたって行われたプロ野球オールスターゲーム。首位を独走するカープの本拠地・マツダスタジアムで行われた第1戦の試合前に行われたホームラン競争では、ファイターズの大谷翔平が優勝。今年は打者としての出場となったそのスラッガーぶりを、並み居るスター軍団の前で示した。昨年の最多勝投手の強烈なバッティングに刺激されたのか、各球団のホームランアーティストたちも本塁打の競演。第1戦は5本、第2戦も4本の華麗なアーチを球場に描いた。
第1戦は球宴初ホームランを決めたベイスターズの主砲・筒香嘉智が初MVP。第2戦でも高校の先輩・マリーンズの涌井から本塁打を放ってみせた。そして続く第2戦は再びこの男、大谷がやってくれた。5番指名打者で先発出場すると、ソロホームランを含む3安打2打点の大暴れでMVPに選出。試合後も「きょうはいいバッティングができたと思う。オールスターゲームはすごく楽しかった」と満足げだった。
今年はセ・リーグの1勝1分けで幕を閉じたオールスター。これで通算成績はパ・リーグの80勝、セ・リーグの78勝(11引き分け)となった。かつてはオールスターゲームではパ・リーグが大幅に勝ち越しており、「人気のセ・実力のパ」と呼ばれる時代が続いていた。しかし、2000年以降はセ・リーグが23勝と、わずか12勝にとどまっているパを圧倒している。交流戦ではパ球団になかなか勝てず、毎年煮え湯を飲まされているセントラル球団のファンも溜飲が下がる思いではなかろうか。
球宴と同時期、各地で高校野球も熱戦が繰り広げられ、3年ぶりの日米大学野球も開催中。ノンプロの都市対抗野球も15日開幕した。まさに「球夏」真っ盛り。熱球を追う戦いは続く。
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高校野球一つの歴史に幕・PL野球部よ永遠に(7月16日)
一つの偉大な歴史に終止符が打たれた。この夏の大会をもって休部が決定している名門PL学園野球部。その最後の戦い、全国高校野球選手権大阪大会の2回戦に初登場したPLの選手は総勢10人。前日の練習で内野を守る3年生の選手が大腿骨を骨折するアクシデントにも見舞われ、ぎりぎりの選手登録での戦いとなった。
負けた時点で休部。何としても勝利を得たかったが、相手は強豪・東大阪大学柏原。5年前の大阪代表校が立ちふさがる。...
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一つの偉大な歴史に終止符が打たれた。この夏の大会をもって休部が決定している名門PL学園野球部。その最後の戦い、全国高校野球選手権大阪大会の2回戦に初登場したPLの選手は総勢10人。前日の練習で内野を守る3年生の選手が大腿骨を骨折するアクシデントにも見舞われ、ぎりぎりの選手登録での戦いとなった。
負けた時点で休部。何としても勝利を得たかったが、相手は強豪・東大阪大学柏原。5年前の大阪代表校が立ちふさがる。試合は1点を争うシーソーゲームに。先制したPLは同点にされながらも、7回に2ランホームランで再逆転したが、その裏すぐに追いつかれ、8回に勝ち越しを許し7-6で敗れた。最後の主将となった梅田翔大選手は「一つでも多く勝って一回でも多く痛かったので…悔しいです」と涙にくれた。
創部から60年。甲子園では数々の名勝負を繰り広げ、そのドラマティックな勝ちっぷりから「逆転のPL」の異名を誇った。春夏合わせて7回の優勝を誇る、まさに名門中の名門である。清原・桑田のKKコンビのみならず、小早川毅彦、片岡篤史、松井稼頭央、福留孝介、そして前田健太…輩出したプロ野球選手、メジャーリーガーは数知れず。その一員、元ジャイアンツの吉村禎章や元スワローズの宮本慎也も球場に駆け付けて、母校野球部が幕を下ろすのを見守っていた。ラストゲームとなった花園中央公園野球場には、通常の3倍の観客が詰めかけ、報道陣の数も異例の250人にのぼった。
甲子園通算96勝30敗、勝率.762。大応援団が作り出す、統制のとれた美しい“人文字“の数々も甲子園のスタンドの華だった。奇跡を起こし続けた常勝軍団の軌跡は、永遠に記録にも記憶に残り続けるだろう。
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世界のアスリート交流の地「オリンピック村」(7月15日)
「日本人として良いニュースを届けられるよう頑張りたい。目標は金」リオデジャネイロ五輪男子テニスに3大会連続での出場となる錦織圭が、都内で行われたイベントに出席し、日本勢96年ぶりのメダル獲得への意欲を語った。
前回のロンドンではベスト8。先月末時点での世界ランキングは6位と十分メダルが狙える位置にある。心配はウインブルドンで無念の途中棄権の原因となった、痛めている左脇腹だが、それについても「日に日に良くなっている」という。...
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「日本人として良いニュースを届けられるよう頑張りたい。目標は金」リオデジャネイロ五輪男子テニスに3大会連続での出場となる錦織圭が、都内で行われたイベントに出席し、日本勢96年ぶりのメダル獲得への意欲を語った。
前回のロンドンではベスト8。先月末時点での世界ランキングは6位と十分メダルが狙える位置にある。心配はウインブルドンで無念の途中棄権の原因となった、痛めている左脇腹だが、それについても「日に日に良くなっている」という。さらに錦織は五輪出場の期間中は選手村に滞在する考えを明らかにした。テニスのトッププロプレイヤーが五輪に参加するようになってから28年になるが、超一流ホテルに宿泊するか、高級マンションを借りる選手がほとんど。選手村に宿泊するケースは珍しい。今回もジョコビッチやマレーらがホテル宿泊を決めている。だが錦織は、「村の方が安全だし食事も取れる」と治安面でのメリットを理由に挙げた。警察のストやジカ熱流行など、不安要素も多いリオ五輪だが、オリンピックの選手村はかつてのミュンヘン五輪の悲劇への教訓から厳重な警備が敷かれている。さらに他競技のトップ選手と交流できるのは貴重な機会だと考えているようだ。
五輪にプロアスリートの参加が認められ、サッカーやバスケなども世界のスーパースターが参加するようになって久しい。その反面、彼らは選手村には入らず、ほかの競技のアスリートたちとの連帯感が生まれにくいという側面があった。野球でも北京五輪などでプロ野球の選手が五輪に参加したが、ほかの日本選手団と殆ど接点がなく、断絶状態であったともいう。陸上の桐生祥秀とも交流があり、「ぜひ100m走で9秒台を見てみたい」という錦織圭。五輪本来の理想に叶う、彼の選択に心より賛辞を送りたい。
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「一流選手」≠「一流監督」?栗山流メソッド(7月14日)
「意識はないので。昨日までのことは全て忘れて、この3試合をどう戦うか」マリーンズ戦で0-5からの大逆転で球団タイ記録の14連勝をあげたファイターズ・栗山英樹監督。11日、新記録のかかった試合前に、指揮官はいつもと変わらない3連戦の初戦という意識を強調した。
相手は最下位のバファローズ。タイムリーで先制すると、9回には代打の切り札・矢野の犠飛でダメ押し点。4-1で球団新記録の15連勝を達成した(プロ野球史上3位)。...
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「意識はないので。昨日までのことは全て忘れて、この3試合をどう戦うか」マリーンズ戦で0-5からの大逆転で球団タイ記録の14連勝をあげたファイターズ・栗山英樹監督。11日、新記録のかかった試合前に、指揮官はいつもと変わらない3連戦の初戦という意識を強調した。
相手は最下位のバファローズ。タイムリーで先制すると、9回には代打の切り札・矢野の犠飛でダメ押し点。4-1で球団新記録の15連勝を達成した(プロ野球史上3位)。試合後のインタビューでは「自分自身はあまり実感がない。選手の頑張りが15連勝を生んでいると思うので褒めてあげて欲しいと思う」とナインをねぎらった栗山監督。選手への気配りは随一だ。この日も、抜ければ逆転という大飛球をセンター陽がダイビングキャッチするなど、思い切りのいいプレーを後押しする空気がチーム内にはある。
翌日の試合は3-4で敗れ、交流戦のドラゴンズ戦から続いた連勝街道はストップしたが、次の3戦目はきっちり勝利。勝ち越しを決め、首位を独走するホークスにくらいついている。
栗山監督はスワローズ出身。野村監督のもとで厳しく指導された一人だ。野村流メソッドの「三流は無視、二流は称賛、一流は批難」で言うところの非難の矛先を向けられやすいタイプの選手だろう。しかしそれが難病のメニエール病と闘いながらの厳しい日々だったことは、決してチームには明かさなかった。7年の現役生活を終え、引退後は解説者や大学教授として教壇にも立った。2012年、国立大学出身の選手としては初の監督に就任すると、ダルビッシュが抜けたばかりのチームを一年目で見事優勝に導いた。「まだホークスとは貯金で10も差がある」連勝にも気を緩めない熱血監督は、師匠とは異なる選手管理法で、王者の背中を猛追する。
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熱球開幕!進化する怪物スラッガー2年目の夏(7月13日)
全国各地でスタートした夏の甲子園の地区予選。西東京大会では、昨夏甲子園で旋風を巻き起こした怪物スラッガー・清宮幸太郎に注目が集まった。昨年は1年生にして早稲田実業の打線の主軸を務めた清宮。甲子園では19打数9安打で打率.474をマーク。2本塁打8打点をあげ、早実のベスト4進出に大きく貢献した。
甲子園準決勝で敗れた試合後、「絶対にここに戻ってくるんだという思いが生まれました」と泣きじゃくった一年の夏。...
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全国各地でスタートした夏の甲子園の地区予選。西東京大会では、昨夏甲子園で旋風を巻き起こした怪物スラッガー・清宮幸太郎に注目が集まった。昨年は1年生にして早稲田実業の打線の主軸を務めた清宮。甲子園では19打数9安打で打率.474をマーク。2本塁打8打点をあげ、早実のベスト4進出に大きく貢献した。
甲子園準決勝で敗れた試合後、「絶対にここに戻ってくるんだという思いが生まれました」と泣きじゃくった一年の夏。その後、9月にはU-18侍ジャパンにも選ばれ、日本開催だったU-18ワールドカップでも存在感を示す。秋季大会では二松学舎に敗れ、春のセンバツ出場はならなかったが、この春から打撃はさらに成長を見せている。今年3月から6月までの3か月間で、ホームラン数はなんと28本。すでに去年一年間の総数(22本)を超えてしまった。
そして迎えた西東京大会の初戦。3番に座った清宮は、第1打席で四球を選び、迎えた第2打席。この夏公式戦で初めて振りぬいたスイングが捉えた打球は、一直線に八王子球場のライト外野席に突き刺さっていった。これで清宮は高校通算51号。かつて甲子園を沸かせ、プロでも活躍するスラッガーたちを上回る、かなりのハイペースでホームランを量産している。「ひと振りで捉えられるように練習してきたので、その成果が出たと思う」バッティングフォームも一年の時とは変え、楽にスイングできるようになったという。更なる成長への期待が高まる。
そんな清宮をして「去年の自分より全然上だなという感じ」というのが、4番を任された1年生、野村大樹(たいじゅ)。U-15侍ジャパンでも4番を任されたこの後輩も、負けじと大飛球をスタンドに叩き込んでみせた。恐るべき1・2年コンビの進撃はまだ始まったばかりだ。
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