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舞い踊れ5人の妖精たち・フェアリージャパン(7月29日)
「メンバーに選ばれなかった選手の気持ちを忘れず、オリンピックの舞台で最後まで笑顔で踊りたい(杉本早裕吏)」。26日、記者会見を行った新体操日本代表“フェアリージャパン”。中でも注目は団体総合の代表メンバー、杉本早裕吏(さゆり)、横田葵子(きこ)、松原梨恵、畠山愛理、熨斗谷(のしたに)さくらの5名だ。
新体操の日本代表はシドニー五輪では団体総合で5位入賞を果たしたが、続くアテネ五輪は出場を逃した。...
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「メンバーに選ばれなかった選手の気持ちを忘れず、オリンピックの舞台で最後まで笑顔で踊りたい(杉本早裕吏)」。26日、記者会見を行った新体操日本代表“フェアリージャパン”。中でも注目は団体総合の代表メンバー、杉本早裕吏(さゆり)、横田葵子(きこ)、松原梨恵、畠山愛理、熨斗谷(のしたに)さくらの5名だ。
新体操の日本代表はシドニー五輪では団体総合で5位入賞を果たしたが、続くアテネ五輪は出場を逃した。その後、北京では10位。ロンドンでは7位という成績を収めている。北京大会以降、選手たちの指導・育成に当たってきたのはロス五輪代表・山崎浩子強化本部長。選手選考を見直して、身長や手足の長さなどのルックスも重視。将来性にも力点を置いた育成を続けてきたという。更に選手たちには共同生活を送らせ、家族の様な結束力を養った。今回の5人のメンバーのうち最年少は18歳の熨斗谷。会見では「最高のパフォーマンスで見る人を楽しませる演技ができるように頑張りたい」と抱負を語っていた。畠山愛理はミス日本特別賞を受賞した経験を持つ美女アスリートだ。「少しの不安も持っていかないで、笑顔で五輪の舞台で弾けて踊って金メダルを取れるように頑張りたい」と語る笑顔が眩しい。昨年9月に行われた世界選手権で団体は5位入賞を果たした。帰国後、山崎強化本部長は「リオでのメダル獲得へスタートラインに立てた」と自信をみせていた。
フェアリージャパン最大の大技は、どこの国もやっていない「リボン4本投げ」。4人の選手が投げたリボンを1人がリボンで束ねて受け取り、再び4人に投げ返す。成功率20%というという非常に難易度の高いものだ。これが決まれば一気にメダルに近づくだろう。是非リオでは美しい妖精たちの舞いで、世界を魅了してほしい。
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ロシアドーピング問題の余波・日本勢の決意は(7月28日)
国際オリンピック委員会・IOCは24日、リオデジャネイロ五輪のロシア選手団出場問題について、条件付きでの参加を認めることを決定した。「過去にドーピング違反による処分がなく、それぞれの国際競技団体の条件を満たした選手」というのが出場条件の骨子だ。ロシアが国家主導で組織的なドーピングを行っていたとする世界アンチドーピング機関・WADAの報告を受け、重大な決断を迫られていたIOCだが、各競技の国際機関に判断を預けた格好になった。...
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国際オリンピック委員会・IOCは24日、リオデジャネイロ五輪のロシア選手団出場問題について、条件付きでの参加を認めることを決定した。「過去にドーピング違反による処分がなく、それぞれの国際競技団体の条件を満たした選手」というのが出場条件の骨子だ。ロシアが国家主導で組織的なドーピングを行っていたとする世界アンチドーピング機関・WADAの報告を受け、重大な決断を迫られていたIOCだが、各競技の国際機関に判断を預けた格好になった。
この決定についてWADAは「ロシア選手団全体を五輪から締め出すべきだとするWADAの立場は変わらない」との声明を発表。一方、日本ではスポーツ庁の鈴木大地長官が、記者の質問に答える形で「競技によって差が出ることなく、一様に厳しく見ながら出場を認めるという形になれば良いのでは」と感想を語った。
すでに陸上競技については全ロシア選手の出場が認められていないが、IOCの決定を受けて各競技団体から判断が下され始めている。ロシアの出場を認めたのは柔道、バレーボール、テニス、バドミントンなど。一方、競泳などではすでにリオ入りしていた選手が、過去にドーピング違反のあったことで出場を認められず、帰国する事態になっている。男子柔道に関して、ロシアはロンドン大会の最多メダル獲得国。バレーボールも全日本女子がなかなか勝利を挙げられない強敵中の強敵である。柔道男子代表・井上康生監督は、ロシアに勝つことで初めて日本柔道の真価が見せられるとし、「全ての選手が出揃ったことに対して非常に嬉しく思っています」と述べた。日本にとって、最強のライバル国の一つロシア勢。スポーツマンシップに則った真剣勝負の場で彼らに勝利してこそ、日本柔道、日本バレーの復権は果たされるだろう。
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リオで快挙に挑む日本スプリント最強メンバー(7月27日)
山梨県富士吉田市で25日、リオ出発前最後の国内合宿を行った陸上男子短距離の日本代表。100メートル走で代表の座を争った山縣亮太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥の3人が約1か月ぶりに顔をそろえて公開練習を行った。
山縣亮太は23日に実業団・学生対抗競技大会に出場。追い風参考記録ながら10秒09の好タイムをたたき出した。夢の9秒台について「一試合一試合課題を見つけていけば出るんじゃないかと思っている」と自信を覗かせる。...
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山梨県富士吉田市で25日、リオ出発前最後の国内合宿を行った陸上男子短距離の日本代表。100メートル走で代表の座を争った山縣亮太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥の3人が約1か月ぶりに顔をそろえて公開練習を行った。
山縣亮太は23日に実業団・学生対抗競技大会に出場。追い風参考記録ながら10秒09の好タイムをたたき出した。夢の9秒台について「一試合一試合課題を見つけていけば出るんじゃないかと思っている」と自信を覗かせる。来月にまずアメリカで時差調整をしてからリオ本番に臨む予定だ。先月、陸上五輪代表の記者会見で「オリンピック本番でしっかり勝負したい。いいタイムで終われるようにしたいと思います」と抱負を述べた桐生祥秀。18日のハンガリーで行われた大会では10秒17の6位だったが、元世界記録保持者のアサファ・パウエルらも出場したレースに大きな刺激を受けたようだ。「あの中に入り込んでいきたい」と熱く闘志を漲らせている。日本選手権ではゴール手前で桐生、山縣らを見事に抜き去ったケンブリッジ飛鳥。後半の加速・驚異の追い込みを持ち味とするが、本人は「いつか1回ぐらいはスタートで前に出たい」と課題を口にする。20日、母校の東京高で開かれた壮行会では、記録達成を記念して「9」の数字が背中に書かれた法被姿で約1100人の後輩たちから大声援を受けていた。
「10秒の壁」突破を目指すライバルたちは、400メートルリレーでは互いにバトンを繋ぐことになる。3人に飯塚翔太、高瀬慧らを加えた候補メンバーの疾走順は未定だが、「十分狙える位置にある(山縣)」と、北京以来のメダル獲得を目標に掲げる。日本が五輪トラック種目で唯一表彰台に上った400メートルリレー。新記録と共にこちらの偉業達成も楽しみである。
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小さな大横綱・日馬富士、傷だらけの綱の意地(7月26日)
稀勢の里の綱取りと白鵬の通算1000勝に大きな期待がかかった名古屋場所。しかし、終わってみれば、この場所の主役はもう一人の横綱・日馬富士だった。十二日目に白鵬がよもやの3敗目を喫し、名古屋での1000勝到達が消滅。翌十三日目、日馬富士は2敗で並んだ稀勢の里戦で、綱取りにもう一敗もできない相手をスピードで翻弄し、何もさせずに寄り倒す。単独トップに立つと、そのまま千秋楽結びの一番でも白鵬に完勝して、8度目の優勝を決めた。...
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稀勢の里の綱取りと白鵬の通算1000勝に大きな期待がかかった名古屋場所。しかし、終わってみれば、この場所の主役はもう一人の横綱・日馬富士だった。十二日目に白鵬がよもやの3敗目を喫し、名古屋での1000勝到達が消滅。翌十三日目、日馬富士は2敗で並んだ稀勢の里戦で、綱取りにもう一敗もできない相手をスピードで翻弄し、何もさせずに寄り倒す。単独トップに立つと、そのまま千秋楽結びの一番でも白鵬に完勝して、8度目の優勝を決めた。
「一日一番に命を懸けて取り組むことができた。その積み重ねがこういう良い結果につながった。素直に嬉しい」その言葉が示す通り、日馬富士の体は満身創痍。優勝を決めた一番でも、白鵬を寄り切った直後、膝が入ってしまい顔をしかめる場面も見られた。昨年手術に踏み切った古傷の右肘には今場所も分厚いサポーターが。三日目にはそれを黒い大き目のものに変えて土俵に上がったが、平幕・隠岐の海相手に、あっさりと土俵を割り、初黒星をつけられてしまう。おまけに取組後には審判部から、そのサポーターの色について注意を受ける一幕もあった(※足袋やサポーターなどは白系統にすることが慣例。朝青龍も黒い足袋を注意されたことがある)
横綱昇進後は思うような成績があげられず、休場も続いた日馬富士。周囲からは厳しい声もあったが、昨年二場所連続休場後の九州場所では見事に復活優勝を果たし、今年に入ってからまだ一度も休場はしていない。「体はボロボロ」と、まさに身を削るようにして積み上げてきた勝ち星。幕内で3番目に軽量の135キロで綱の地位を守り続けていることは、もっと評価されてもいい筈だ。今場所もならなかった日本人横綱の誕生に向け、日馬富士の相撲には心・技・体ともに大いに参考にすべきところがあるだろう。
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赤いユニフォームに導かれ…運命の巡り合わせ(7月25日)
マツダスタジアムに駆け付けた3万2000人の観客が一人の男の偉業に祝福を送った。23日、カープの黒田博樹が日米通算200勝を達成。プロ野球史上、大卒投手の200勝到達は80年代以降では初めての快挙である。「最高のチームメートと最高のファンの前で、最高の広島マツダスタジアムで節目の勝利をあげられて感動している」41歳と5か月。史上2位の年長で記録を達成した男は、試合後のセレモニーで、真紅のシャツに身を包む仲間たちに囲まれ、紅潮した面持ちで集合写真に納まっていた。...
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マツダスタジアムに駆け付けた3万2000人の観客が一人の男の偉業に祝福を送った。23日、カープの黒田博樹が日米通算200勝を達成。プロ野球史上、大卒投手の200勝到達は80年代以降では初めての快挙である。「最高のチームメートと最高のファンの前で、最高の広島マツダスタジアムで節目の勝利をあげられて感動している」41歳と5か月。史上2位の年長で記録を達成した男は、試合後のセレモニーで、真紅のシャツに身を包む仲間たちに囲まれ、紅潮した面持ちで集合写真に納まっていた。
黒田は1996年のドラフト2位。当時の自由獲得枠を使ってカープに入団した選手だ。しかし、デビューから4年間二桁勝利はなし。本格的にエースとしての本領を発揮したのは、5年目に12勝を挙げてからだった。11年間で113勝をマークすると、FA権を行使して2008年に渡米。ドジャース&ヤンキースで通算79勝をマークした(ちなみにこれは野茂英雄に次ぐMLBの日本人歴代2位の勝利数である)。メジャーで7年間活躍し、20億円ともいわれるオファーを蹴って、先季古巣のカープに帰ってきたのはご存じの通りだ。
実は自由獲得枠=逆指名で入団し、フリーエージェントを行使してメジャーに行った選手は黒田が初めてだった。現在、自由獲得枠は廃止され、逆指名入団は不可能になっているので、このようなケースはもう起こり得ないだろう。
黒田自身も「マツダスタジアムでこういう日を迎えるのを本当に想像していなかった」と語った。不思議な巡り合わせ。やはりこの晴れの舞台は、彼のために見えざる手で用意されていたのかもしれない。「本当に嬉しい。(広島は)本当に素晴らしいチーム、そのチームメートと優勝したい」夢の実現に向け、黒田は投げ続ける。
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