更新を終了しています
ハリルジャパン、アウェーで勝利!課題は…(9月8日)
「勝利はしたが得点できるチャンスはもっとあった」最終予選での初白星にも指揮官の表情は晴れなかった。サッカーW杯アジア最終予選第2戦。初戦をホームでまさかの黒星スタートとなった日本代表は、敵地に乗り込みタイに2-0で勝利し勝ち点3を得た。UAE戦の敗戦ショックを払拭し、弾みをつける快勝…と言いたいところだが、17本のシュートを放ちながら思ったほど得失点差を稼げなかったのは物足りなさが残る。「心理的にコントロールするのが難しかった」と振り返るハリルホジッチ監督同様、再三の決定機を決めきれない攻撃陣や、簡単にボールを奪われる集中の欠けたプレーに、日本中のサッカーファンは、極めてフラストレーションのたまる思いだったことだろう。...
全部読む
「勝利はしたが得点できるチャンスはもっとあった」最終予選での初白星にも指揮官の表情は晴れなかった。サッカーW杯アジア最終予選第2戦。初戦をホームでまさかの黒星スタートとなった日本代表は、敵地に乗り込みタイに2-0で勝利し勝ち点3を得た。UAE戦の敗戦ショックを払拭し、弾みをつける快勝…と言いたいところだが、17本のシュートを放ちながら思ったほど得失点差を稼げなかったのは物足りなさが残る。「心理的にコントロールするのが難しかった」と振り返るハリルホジッチ監督同様、再三の決定機を決めきれない攻撃陣や、簡単にボールを奪われる集中の欠けたプレーに、日本中のサッカーファンは、極めてフラストレーションのたまる思いだったことだろう。
勿論大きな収穫もある。前回は幻の同点弾となった浅野拓磨がゴールを決めたのは決定力不足解消の光明。先制点を挙げた原口元気も見事スタメン起用に応えてくれた。だが、その一方で、初戦での課題は今回のタイ戦でも浮き彫りになっていた。特に精彩を欠いているのが香川真司だろう。この2戦ともに、決定機をものに出来なかっただけでなく、“らしくない“イージーなミスも目立っているのは気がかり。本人も「こんな筈ではない」という焦りがあるように見受けられる。いま最も復調が待たれる選手だ。
主審に泣かされたUAE戦とは異なり、今回はアウェーながら、日本にとって幸運なジャッジも複数あった。カードを出されてもおかしくない場面もスルーされ、むしろタイのほうが訝るような判定もあったと感じる。これがもし厳しいアウェーの裁定を受けていたら試合はどう転んだかわからない。次戦は再び日本国内。残り8試合、オーストラリア、サウジとの大一番の前に一日も早く軌道修正し、立て直して欲しい。
閉じる
ボクシング・3人のチャンプの激闘を振り返る(9月7日)
先月末から国内でボクシングのタイトルマッチが相次いで行われ、3人の日本人チャンピオンが防衛戦に挑んだ。8月31日に行われたのは、ワタナベボクシングジム所属の2人のダブル世界戦だ。WBA世界Lフライ級王者・田口良一は宮崎亮(同級1位)との日本人対決。終始試合のペースを握っていた田口は4度目の防衛戦で初めてフルラウンドを戦い抜いたが、粘る宮崎を3-0の判定で退けてV4を達成した。
一方、WBA世界Sフライ級チャンピオン・河野公平とWBA世界Sフライ級暫定チャンピオン・ルイスコンセプシオンとの王者同士の一戦は、河野が0-3の判定負けで防衛に失敗。...
全部読む
先月末から国内でボクシングのタイトルマッチが相次いで行われ、3人の日本人チャンピオンが防衛戦に挑んだ。8月31日に行われたのは、ワタナベボクシングジム所属の2人のダブル世界戦だ。WBA世界Lフライ級王者・田口良一は宮崎亮(同級1位)との日本人対決。終始試合のペースを握っていた田口は4度目の防衛戦で初めてフルラウンドを戦い抜いたが、粘る宮崎を3-0の判定で退けてV4を達成した。
一方、WBA世界Sフライ級チャンピオン・河野公平とWBA世界Sフライ級暫定チャンピオン・ルイスコンセプシオンとの王者同士の一戦は、河野が0-3の判定負けで防衛に失敗。V4はならなかった。10月にシカゴで行われた一戦で亀田興毅を返り討ちにして、引退に追い込んだ河野。7月には結婚式を挙げたばかりだったが、自身二度目の王座陥落に「悔しいが、結果はしょうがない」と敗北を認めた。河野の先輩で絶対王者だった内山高志も4月に12度目の防衛戦で敗れ、ワタナベジム所属の世界王者トリオは田口一人となってしまったが、今回見事に初のメインイベントを務め切り、一皮むけた感がある。今後の戦いに期待したい。
9月4日はWBO世界Sフライ級王者・井上尚弥が地元の神奈川県座間市に凱旋。3度目の防衛を見事KO勝利で飾った。練習で腰を痛めていたのを感じさせない見事な試合運びでプロ入り後11連勝を決めた。次戦は河野を破ったコンセプシオンとの王座統一戦の予定だ。この日、弟の井上拓真もKO勝利を挙げ、世界への挑戦も近い。ロンドン五輪・銅メダリストの清水聡もデビュー戦で、2つのダウンを奪い判定勝利を収めた。現在、日本人の世界王者は田口、井上ら6名。ニューカマーも含めた今後の戦いの行方から目が離せなくなってきた。
閉じる
甲子園を沸かせた若き侍たち、アジアの頂点へ(9月6日)
野球のU-18アジア選手権大会は2年に一度開催されるアジアの国と地域代表による国際大会だ。8月30日から台湾で行われていた若き侍ジャパンの戦い。11回目の開催となる今大会で、日本は5年ぶりにアジアの頂点に立った。
3日のセミファイナルは前大会優勝国・韓国との一戦。日本は3回に先制点を許すも、4回にすかさず作新学園・入江大生のタイムリーで逆転。今大会初登板の先発・高橋昴也(花咲徳栄)も8回途中まで9奪三振の力投を見せ、3-1で決勝進出を決めた。...
全部読む
野球のU-18アジア選手権大会は2年に一度開催されるアジアの国と地域代表による国際大会だ。8月30日から台湾で行われていた若き侍ジャパンの戦い。11回目の開催となる今大会で、日本は5年ぶりにアジアの頂点に立った。
3日のセミファイナルは前大会優勝国・韓国との一戦。日本は3回に先制点を許すも、4回にすかさず作新学園・入江大生のタイムリーで逆転。今大会初登板の先発・高橋昴也(花咲徳栄)も8回途中まで9奪三振の力投を見せ、3-1で決勝進出を決めた。翌日の決勝の相手は地元・台湾。日本の先発のマウンドを任されたのは夏の甲子園優勝投手・今井達也。息詰まる投手戦が続くなか、6回2死1・2塁のチャンスに、今年のセンバツを制した智弁学園の納(おさめ)大地がライトへ火の出るような当たりを放ち先制。この虎の子の1点を守りきり、1-0で台湾に勝利。日本は全勝で5度目の優勝を果たした。好投した今井は「甲子園ではライバルとして戦っていましたけど、今度は同じチームメイト・日本代表として戦った。すごく楽しい部分もありすごく良い経験になりました」と語った。守備の際には相手チームから激しい野次に晒されるなど、国際試合ならではの洗礼を受けた若き侍たち。そんななか全6試合を1失点で抑えきった素晴らしい投手陣。チーム最多の12回を投げ25奪三振・無失点の好投を見せた寺島成輝(履正社)はDHでも出場。3割超えの打力には二刀流の可能性も感じさせる。
4年後の東京五輪で行われることが決定した野球。U-18に大学代表、トップチーム、そして現在、女子野球ワールドカップに出場中の女子代表も、皆同じ侍ジャパンのユニフォームに身を包み戦っている。2020年に向け、日本の野球熱を一層盛り上げていってもらいたい。
閉じる
被災地での国民体育大会・希望と感動を岩手に(9月5日)
岩手県では今年、第71回国民体育大会「希望郷いわて国体」が開催される。岩手での国体は昭和45年(1970)以来だ。10月1日の本大会開幕に先立ち、会期前実施競技が9月4日からスタート、初日はシンクロナイズドスイミングや公開種目の綱引競技が行われた。
今回のいわて国体は夏季競技だけでなく冬季競技(2月に終了)も含め同県内で実施する「完全国体」で、正式競技37競技のほか公開競技やデモンストレーションスポーツも披露される。...
全部読む
岩手県では今年、第71回国民体育大会「希望郷いわて国体」が開催される。岩手での国体は昭和45年(1970)以来だ。10月1日の本大会開幕に先立ち、会期前実施競技が9月4日からスタート、初日はシンクロナイズドスイミングや公開種目の綱引競技が行われた。
今回のいわて国体は夏季競技だけでなく冬季競技(2月に終了)も含め同県内で実施する「完全国体」で、正式競技37競技のほか公開競技やデモンストレーションスポーツも披露される。また、スポーツ競技のみならず、様々な文化プログラムも予定されており、県内33市町村の全てが会場となる一大イベントとなっている。
だが、大会を目前にした先月末、岩手県を台風10号が直撃、県北部の沿岸部を中心に甚大な被害を蒙った。準備が進められていた8会場が浸水被害に遭い、軟式野球の試合が行われる予定だった岩泉町の「楽天イーグルス岩泉球場」はフェンスが破壊され、グラウンドは腰の高さまで土砂に埋まってしまった。短期間での復旧は困難で、会場の変更も余儀なくされている。
今大会のスローガンは「広げよう感動。伝えよう感謝。」大会を県民全体で盛り上げ、震災の復興支援への感謝の気持ちを「おもてなし」で表そうという思いを込めたものだ。東日本大震災以降、初めて被災県で行われる今回の「希望郷いわて国体」。全国の都道府県から多くのアスリートとボランティアが岩手県へと集結する。この大会が被災者に夢と感動を与え、復興のシンボルとなるよう、一日も早い台風被害の復旧と、プログラムの無事成功を祈りたい。
【訂正】過去の記事で、一部誤りがありました。お詫びして、下記の通り訂正いたします。
9月3日22行目:15勝3敗→15勝3分
8月29日17行目:1985年→1984年
閉じる
日本敗れる!最終予選はまさかの幕開けに…(9月3日)
2002年の日韓ワールドカップの開催のために建設された「埼玉スタジアム2002」。この日、58,895人の観衆に埋め尽くされたスタジアムは重苦しい空気に包まれた。ロシアW杯アジア最終予選・日本vsUAEの一戦は、FKとPKのチャンスをものにしたUAEが2-1で日本を下した。日本は昨年アジアカップで惜敗した相手に再び敗れ、黒星発進となった。
「今からは判定は覆らないので、どうこう言うつもりはないです」試合後の会見で記者にそう答えたのは、日本唯一の得点を挙げた本田圭佑。...
全部読む
2002年の日韓ワールドカップの開催のために建設された「埼玉スタジアム2002」。この日、58,895人の観衆に埋め尽くされたスタジアムは重苦しい空気に包まれた。ロシアW杯アジア最終予選・日本vsUAEの一戦は、FKとPKのチャンスをものにしたUAEが2-1で日本を下した。日本は昨年アジアカップで惜敗した相手に再び敗れ、黒星発進となった。
「今からは判定は覆らないので、どうこう言うつもりはないです」試合後の会見で記者にそう答えたのは、日本唯一の得点を挙げた本田圭佑。1点を追う後半残り15分に、途中出場の浅野拓磨が放った“幻の同点弾”についての質疑応答だった。写真では明らかにゴールラインを割っていたシュートだったが、ノーゴールの判定に。前置きしながら本田も「ただ、すごく疑問に思うのは第4の審判が何故いないのか?」と、セリエAなど欧州リーグで導入されているゴールラインでの追加審判の必要性を指摘した。サッカーに誤審はつきものとはいえ、この試合では全体的に微妙なジャッジが多かった印象が拭えない。日本サッカー協会も、試合直後にアジア連盟とFIFAに意見書を提出したという。
だが、それ以前に日本代表のパフォーマンスが低かったのも紛れもない事実。ファールの判定にしても、やらなくていい場面での不用意なプレーがあった選手も複数いた。厳しい視線が向けられるのは避けられないだろう。過去に埼玉スタジアムで行われたW杯予選では、これまで15勝3敗と無敗だった日本代表。その不敗神話も途切れてしまった。「残り9試合全て勝つつもりで、気持ちを前に切り替えたい」。その本田の言葉の通り、全選手の意識変革が問われている。初のW杯進出を勝ち取った時代の日本代表の矜持を、一同いま一度思い返して貰いたい。
閉じる
「スポーツの神様」内の検索