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ハリルの伝言・指揮官の期待と信頼への回答を(10月1日)
29日、都内でロシアW杯アジア最終予選2試合の日本代表メンバー発表会見が行われた。「難しい2試合が待っているが、我々の目標は変わらない。2試合とも勝つことだ」(ハリルホジッチ監督)最終予選初戦のUAE戦でまさかの黒星を喫したハリルジャパンは、現在1勝1敗でグループBの3位。次戦10月6日はホームでイラクを迎え撃ち、6日は最強の敵・オーストラリアとアウェーで戦うことになる。この連戦が最終予選での最大の関門となるだろう。...
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29日、都内でロシアW杯アジア最終予選2試合の日本代表メンバー発表会見が行われた。「難しい2試合が待っているが、我々の目標は変わらない。2試合とも勝つことだ」(ハリルホジッチ監督)最終予選初戦のUAE戦でまさかの黒星を喫したハリルジャパンは、現在1勝1敗でグループBの3位。次戦10月6日はホームでイラクを迎え撃ち、6日は最強の敵・オーストラリアとアウェーで戦うことになる。この連戦が最終予選での最大の関門となるだろう。
今回の招集メンバーは3人増えて26人。先の2試合で3人がイエローカードをもらっているため、累積警告で出場停止になった場合に備えた対応を取った。新加入はA代表初招集となるMF・永木亮太。ベルマーレではキャプテンを務めた28歳。今季よりアントラーズに移籍したが、パスの精度はチーム随一。ハリル監督も「ボールを奪う能力が高く、オーストラリア戦ではキーマンとなる」と期待を寄せた。
一方、海外組14名は前回に引き続き全員メンバー入り。怪我で外れていた長友佑都も復帰の見込みだ。だが、その長友をはじめとする欧州勢が、最近所属チームで出場機会を得られていないのは若干気がかりなところ。以前、試合に出ていない選手は選ばないと明言していたことを会見で指摘されると、「本田・香川・長谷部のような良い選手がいるのか?いるのなら会ってみたい」と反論。UAE戦の敗戦に対する釈明には「言い訳にしか聞こえない」と、記者から厳しい追及を受け、「それを言う程あなたに能力があるのか?」と語気を強める場面もあった。
会見の冒頭では、今回の選考について、「このリストを作るのは簡単ではなかった」と、思わず本音を漏らした指揮官。選手たちはその信頼に対し、ピッチ上で応えることができるだろうか。
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“常識破り”の超スーパーヒーロー・大谷翔平(9月30日)
「行けると思ってみんな頑張っていたので、最後こういう形で優勝できてよかったです(大谷翔平)」北海道日本ハムファイターズが最大11.5ゲーム差をひっくり返してペナントを制した。優勝の瞬間にマウンドに立っていたのは、やはり大谷翔平だった。毎シーズン、プロ野球の常識を覆し続けているこの男の存在なくして、今回の奇跡の大逆転優勝は生まれなかっただろう。
ファイターズはこれで4年ぶり7度目のパリーグ制覇。2004年の札幌移転からは早くも5度目の栄冠となる。...
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「行けると思ってみんな頑張っていたので、最後こういう形で優勝できてよかったです(大谷翔平)」北海道日本ハムファイターズが最大11.5ゲーム差をひっくり返してペナントを制した。優勝の瞬間にマウンドに立っていたのは、やはり大谷翔平だった。毎シーズン、プロ野球の常識を覆し続けているこの男の存在なくして、今回の奇跡の大逆転優勝は生まれなかっただろう。
ファイターズはこれで4年ぶり7度目のパリーグ制覇。2004年の札幌移転からは早くも5度目の栄冠となる。ホームランキング争いを独走するレアードに、打点トップの中田翔ら好調な打撃陣。リーグ10勝一番乗りを果たした昨年の新人王・有原航平は、先発陣の柱としてチームを牽引し、頼もしいエースへと成長した。攻守にわたって投手を盛り立てた陽岱鋼と西川遥輝の活躍も忘れてはいけないだろう。
しかし、何と言っても今季の快進撃を支えたのは、更なる進化を遂げた大谷だった。投手として21試合に登板し10勝4敗。防御率1.86を記録。かたや打者・大谷は104試合に出場。104安打、67打点、22本塁打。打率は.322というハイアベレージを叩き出した。DHや外野手での出場時だけでなく、先発の際にも自らが打席に入る「リアル二刀流」。時には打者に専念し勝利打点をあげ、エースとしても首位ホークスから勝利をもぎ取った。プロ入り後、「投手一本に専念」「打者に転向すべき」と外部からの注文は多かったが、昨年最多勝を獲得し、今季は20本塁打を達成したいま、批判の声は消えるだろう。実は今季の大谷は規定打席にも規定投球回数にも僅かに到達していないため、投打のランキング表にその名前は載っていない。型破りのスーパースターのプレーは、記録よりも記憶に深く刻まれることとなった。
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問題再燃…2020東京の会場建設、見直しへ(9月29日)
「またしてもか」という感じである。2020東京オリンピック・パラリンピック会場の建設について、見直し論が浮上してきた。東京五輪の予算を検証している東京都の都政改革本部が、建設計画中の競技施設について、抜本的な見直しを含めた提案を行う方針であることがわかった。会場の規模の縮小や、代替地の策定など、大幅な再検討が提起されるものとみられる。
対象となった会場はボートカヌー「海の森水上競技場」、水泳「オリンピックアクアティクスセンター」、バレーボール「有明アリーナ」の3施設。...
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「またしてもか」という感じである。2020東京オリンピック・パラリンピック会場の建設について、見直し論が浮上してきた。東京五輪の予算を検証している東京都の都政改革本部が、建設計画中の競技施設について、抜本的な見直しを含めた提案を行う方針であることがわかった。会場の規模の縮小や、代替地の策定など、大幅な再検討が提起されるものとみられる。
対象となった会場はボートカヌー「海の森水上競技場」、水泳「オリンピックアクアティクスセンター」、バレーボール「有明アリーナ」の3施設。建設資材の高騰などによる大会運営費の大幅な膨張が問題視された。特に「海の森水上競技場」に関しては、整備費用が491億円と見込まれ、招致段階から7倍以上に激増していた。今回の調査チームは都政改革の実現に向け、小池新都知事が設置したものだが、五輪会場の建設見直しは、舛添前知事の就任時にも行われた。この時はバドミントン・バスケ「夢の島ユースプラザ(アリーナA・B)」、セーリング「若洲オリンピックマリーナ」が建設中止となっている。バスケの聖地になると期待されていた夢の島ユースプラザの建設中止は、関係者を落胆させた。今回見直し対象の「有明アリーナ」は車いすバスケの会場でもあり、二転三転する方針に、選手らは振り回されることになりそうだ。
…とは言いながら、五輪後の施設維持費“レガシーコスト”の問題は深刻である。今月、ローマ市は2024年夏の五輪開催地への立候補を取りやめた。「レンガだけが競技しているようなもので、意味のない建築を生み、我が市に負債をもたらすだけ」辞退を決めた新市長ビルジニア・ラッジの言葉は辛辣だ。果たして誰のための施設建設なのか?我々はスポーツの原点を改めて考え直さねばならないのかもしれない。
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大阪生まれの「大坂」なおみ・東京を目指して(9月28日)
25日行われた東レ・パンパシフィックオープン。女子シングルス決勝で、元世界ランク1位C・ウォズニアッキの相手は18歳の新鋭・大坂なおみ。これは日本勢としては21年ぶりの決勝進出だった。惜しくも優勝は逃したものの、今大会の成績により世界ランクは47位に上昇、目標のトップ50に到達した。今年は全豪、全仏、そして今月行われた全米オープンでいずれも3回戦進出。特に全米では、4大大会ベスト4の実績を持つアメリカのM・キーズ相手に、勝利まであと2ポイントまで迫ったのが光る。...
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25日行われた東レ・パンパシフィックオープン。女子シングルス決勝で、元世界ランク1位C・ウォズニアッキの相手は18歳の新鋭・大坂なおみ。これは日本勢としては21年ぶりの決勝進出だった。惜しくも優勝は逃したものの、今大会の成績により世界ランクは47位に上昇、目標のトップ50に到達した。今年は全豪、全仏、そして今月行われた全米オープンでいずれも3回戦進出。特に全米では、4大大会ベスト4の実績を持つアメリカのM・キーズ相手に、勝利まであと2ポイントまで迫ったのが光る。
彼女はハイチ出身の父と、日本人の母の間の二女として、大阪市で生を受けた。幼い頃は日本で過ごしていたが、4歳の時に一家で渡米、現在もフロリダを拠点に活動している。幼い頃は話せていた日本語は、もう殆ど忘れてしまったというが、パンパシの決勝後、「この大会は楽しかった。素晴らしいよ。来年またね」と日本語を交えて挨拶。会場の歓声を浴びていた。
自身はテニス未経験者だという父親の影響で、日本にいた3歳の時からテニスを始めた大阪。16歳になるまでは、近所の公園で練習を積んだ苦労人である。彼女の武器は強力なサーブ。そのスピードは男子顔負けで、錦織圭と同様200km/hを超える。ちなみに身長は180cmで錦織より2cm高い。日米2つの国籍を持つが、日本オリンピック委員会の強化指定選手にも選出されている。本人も日本代表としての2020東京五輪出場を目指しているという。
東レ・パンパシフィックで最後に優勝した日本人はあの伊達公子。一度引退した彼女が2008年に復帰したのは「日本の若い選手へ刺激を与えるため」だった。あれから8年が経過。ようやくその期待に応える選手が登場してきたようだ。大坂の今後の飛躍に期待したい。
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秋場所総括・復活した力士と、成長株の新世代(9月27日)
大相撲秋場所が千秋楽を終えた。15日間のチケットは完売。全日の「満員御礼」はこれで初場所から5場所連続となる。横綱・白鵬の全休や、大関稀勢の里の綱取りが序盤で絶望的になるなかでも、豪栄道の快進撃を始めとした個性派力士たちの奮闘が観客を惹きつけたといえる。
琴奨菊に続く日本人優勝力士となった豪栄道。千秋楽ではその琴奨菊を寄り切り、15戦全勝で自らの初優勝に花を添えた。今場所は前に出る相撲が増え、これまでのすぐに叩いたり、苦し紛れの首投げに頼る相撲は影を潜めたように思われる。...
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大相撲秋場所が千秋楽を終えた。15日間のチケットは完売。全日の「満員御礼」はこれで初場所から5場所連続となる。横綱・白鵬の全休や、大関稀勢の里の綱取りが序盤で絶望的になるなかでも、豪栄道の快進撃を始めとした個性派力士たちの奮闘が観客を惹きつけたといえる。
琴奨菊に続く日本人優勝力士となった豪栄道。千秋楽ではその琴奨菊を寄り切り、15戦全勝で自らの初優勝に花を添えた。今場所は前に出る相撲が増え、これまでのすぐに叩いたり、苦し紛れの首投げに頼る相撲は影を潜めたように思われる。白鵬戦で痛めた左眼窩内壁骨折の影響は払拭されているようだ。無敵の横綱が荒々しい取り口で来るのも、実は豪栄道こそが最も警戒している力士だからに他ならない。来場所は綱取りに挑むことになるが、万全の状態で復帰する白鵬に対して、外連味のない思い切った相撲でぶつかっていってもらいたいと思う。
三賞力士に目を移すと、2横綱・3大関を撃破した殊勲賞・隠岐の島の躍進ぶりが際立つ。終盤こそ5連敗と苦しんだが、攻め込まれても土俵際で粘れる足腰の強さが光った。敢闘賞の高安は先場所に続く二桁勝利。地力はついてきた。大関昇進に向けては下位への取り零しを減らしていくことが肝要だろう。館内では上位陣を上回る大歓声を浴びていた遠藤も紛れもない今場所の主役の一人だ。昨年の左膝の大怪我で十両陥落も経験した男に、新入幕の頃の勝負強さが戻ってきた。多彩な技の切れ、相撲勘の良さは正に技能賞に適う相撲だった。ほかにも突き押し相撲に成長の跡が著しい御嶽海も楽しみな存在になった。新世代の台頭に大きな期待が膨らむ場所になったのは収穫である。果たして白鵬一強時代に待ったをかけるのは誰か?一年納めの九州場所は11月13日に初日を迎える。
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