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横綱・白鵬が日本国籍取得・未来の大相撲展望(9月4日)
「(日本とモンゴル)2つの国が背中にのしかかってくるというか、そういう重い気持ちになっている」日本名・白鵬翔となったモンゴル出身の大横綱はそう心情を吐露した。かねてより引退後は親方として指導に当たることを希望していた彼にとってこの決断は大きな第一歩となる。
日本相撲協会の規約には親方株を取得できるのは「日本国籍を有する者」という条件がある。現在、協会には国籍を変更した外国出身の親方が複数在籍中だ。...
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「(日本とモンゴル)2つの国が背中にのしかかってくるというか、そういう重い気持ちになっている」日本名・白鵬翔となったモンゴル出身の大横綱はそう心情を吐露した。かねてより引退後は親方として指導に当たることを希望していた彼にとってこの決断は大きな第一歩となる。
日本相撲協会の規約には親方株を取得できるのは「日本国籍を有する者」という条件がある。現在、協会には国籍を変更した外国出身の親方が複数在籍中だ。ブルガリア出身・鳴戸親方(元・大関琴欧洲)、アメリカ(ハワイ)出身・武蔵川親方(元・横綱武蔵丸)、そして白鵬と同じモンゴル出身の友綱親方(元・旭天鵬)。この3人はいずれも自分の部屋を持ち、弟子たちを育成している親方たちである。
白鵬はこれまで自らの名前を冠した世界少年相撲大会「白鵬杯」を毎年開催してきた。今年で9度目の開催となるこの大会。今年も2月に両国国技館で開催され、日本を含むモンゴル、中国など8カ国から総勢1200人もの参加者を集めている。現役時代からこれだけ後進の指導に熱心な横綱は珍しい。同じ部屋の人気力士・炎鵬も白鵬の目に留まり、才能を見出された一人であるのは有名な話だろう。親方となってもその才覚を如何なく発揮してくれるに違いない。
もう一つ引退後のことを考えると、将来の協会の理事としての活動も視野に入ってくる。近年、横綱経験者の早逝が続いたり、協会を去るケースも多かった。いま協会に残っている横綱経験者は八角理事長のほかは前述の武蔵川親方と伊勢ヶ浜親方(元旭富士)に芝田山親方(元大乃国)、そして先日引退したばかりの荒磯親方(稀勢の里)の5名しかいないのが現状だ。理事長はこれまで横綱経験者が務めることがほとんど。もしかするといずれ初の外国出身理事長も誕生するかもしれない。日本の社会以上に国際化の進む大相撲の世界。10年後、20年後の体制はどのようになっているのだろうか。興味深いところではある。
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最年少デビュー久保建英&半端ない!大迫勇也(9月3日)
サッカー海外リーグから注目の日本人選手の話題が入って来た。一人目は今季スペインリーグの名門レアル・マドリード入団を決めた18歳、久保建英。先月RCDマジョルカにレンタル移籍となったが、第3節vsバレンシアで途中出場。ヨーロッパ4大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア)での日本人最年少デビュー(18歳2ヵ月28日)を果たした。
久保の出場は2点をリードされた後半34分から。結論から言うとやはり10分間足らずの出場で大きな見せ場を作ることは難しかったと言える。...
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サッカー海外リーグから注目の日本人選手の話題が入って来た。一人目は今季スペインリーグの名門レアル・マドリード入団を決めた18歳、久保建英。先月RCDマジョルカにレンタル移籍となったが、第3節vsバレンシアで途中出場。ヨーロッパ4大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア)での日本人最年少デビュー(18歳2ヵ月28日)を果たした。
久保の出場は2点をリードされた後半34分から。結論から言うとやはり10分間足らずの出場で大きな見せ場を作ることは難しかったと言える。ファーストタッチは右サイドからボールを受け、ドリブル突破。ペナルティエリア内の味方にパスを通したが得点には結びつかなかった。その後、マジョルカ陣内に攻め込まれたピンチの際には、当たり負けせず果敢にボールを奪う場面も見せた。試合はそのまま0-2で終了。日本が誇る至宝の初舞台に地元紙は「悲しいデビュー」とやや手厳しい評価を与えた。ちなみにマジョルカでプレーした日本人選手は大久保嘉人、家長昭博に続く3人目となる。
対照的にこの日大絶賛を受けたのはブンデスリーガ・ブレーメンの大迫勇也だった。開始6分で2試合連続となるゴールを決めると、同点とされた後半に豪快なダイレクトボレーで勝ち越し弾。チームに今季初勝利をもたらした。
栄えある欧州主要リーグでの第一歩を歩み始めた久保。日本人選手の最年少デビューといえば2007年に久保と同じ18歳でセリエA初出場&初ゴールをあげたカターニアの森本貴幸が思い出される。それに比べれば決して華々しいデビューとは言えないが、「悲しい」ことなど何があるだろうか。いずれ久保も大迫のような“半端ない“プレーでスペインのファンを虜にしてくれる筈だ。
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ソフトボール・日本は準優勝・復活の上野由起子と新世代(9月2日)
上野由起子がマウンドに帰ってきた。今年4月27日のリーグ戦でライナーが顔面を直撃し下顎骨骨折の重傷を負った。3日後に緊急手術を行ったが全治3か月と診断され、翌月開幕のアジアカップや6月の日米対抗試合を欠場していた。
30日から高崎市で開幕した国際女子ソフトボール大会2019。大会初日のチェコ戦、選手交代で上野の名前がアナウンスされると所属チームの地元・高崎の球場は大きな歓声が沸き起こった。4か月ぶりの実戦マウンド。...
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上野由起子がマウンドに帰ってきた。今年4月27日のリーグ戦でライナーが顔面を直撃し下顎骨骨折の重傷を負った。3日後に緊急手術を行ったが全治3か月と診断され、翌月開幕のアジアカップや6月の日米対抗試合を欠場していた。
30日から高崎市で開幕した国際女子ソフトボール大会2019。大会初日のチェコ戦、選手交代で上野の名前がアナウンスされると所属チームの地元・高崎の球場は大きな歓声が沸き起こった。4か月ぶりの実戦マウンド。最初の打者は内野ゴロに打ち取った当たりだったが、ヒットとなり出塁を許してしまう。しかし上野の顔には笑みがこぼれていた。ここから一気にギアを上げていくと、後続を三者連続三振に切って取る。この回だけの登板だったが「マウンドに立つことに意味があった」と試合後に振り返った。翌日も台湾戦で6回から途中登板するとエンジン全開。奪三振ショーを繰り広げ格の違いを見せた。
大会は全勝のまま決勝戦に進出した日本が宿命のライバル・アメリカと激突。先発マウンドは上野が不在の間マドンナジャパンを支えて来たサウスポー・尾崎望良。だが、初回にいきなり二人の走者を出すと、痛恨のホームランを浴びていきなり3点のビハインドを許してしまう。日本も負けじと2回に5番・山崎早紀が変化球をうまく捉え、バックスクリーンにアーチを叩き込む。その後、両チームともランナーを出すものの得点出来ず、白熱した投手戦に。日本はアメリカのエース・アボットに封じ込まれあと一本が出ず、2-3で惜しくも優勝を逃した。チームを率いる宇津木監督は「どこが原因か自分たちははっきりわかっているので、そこをしっかり反省して固めていきたい」と収穫を強調した。この試合も上野は終盤7回に登板。ランナー一・二塁のピンチを招くも、そこから連続三振と外野フライに打ち取り失点を許さなかった。
退院直後はプチトマトですら噛むことが出来なかったという上野。欠場中の体重は一時5キロまで減った。だが、焦ることなく懸命にリハビリを続け、今大会に間に合わせて来た。五輪本番を前にアメリカと真剣勝負の経験が出来たことの意義は非常に大きい。絶対的支柱の不在のなか、マドンナジャパンでも若手が奮起し、その穴を埋めてきた。上野はそんな後輩たちの成長を頼もしく感じていることだろう。今大会はふくらはぎの肉離れで代表メンバーから外れた二刀流・藤田倭も万全の状態で東京2020を迎えてほしいと思う。あの北京での感動を再び蘇らせてほしい。
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野球U-18W杯・初優勝目指す日本代表(9月1日)
韓国で開幕した野球の18歳以下の国際大会「U-18ワールドカップ」。戦後最悪とも言われる日韓関係への懸念から高野連がポロシャツから日章旗を外すという異例の措置を取り、議論が沸き起こった。警備も日本代表の移動には韓国の警察車両が先導するという念の入れようだが、いまのところ目立ったトラブルは起きていない。選手の間にも動揺は見られず、大会は順調に進んでいる。
日本代表の初陣はややヒヤヒヤさせる展開だった。...
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韓国で開幕した野球の18歳以下の国際大会「U-18ワールドカップ」。戦後最悪とも言われる日韓関係への懸念から高野連がポロシャツから日章旗を外すという異例の措置を取り、議論が沸き起こった。警備も日本代表の移動には韓国の警察車両が先導するという念の入れようだが、いまのところ目立ったトラブルは起きていない。選手の間にも動揺は見られず、大会は順調に進んでいる。
日本代表の初陣はややヒヤヒヤさせる展開だった。世界ランクでは26位のスペイン相手に7回まで完全に抑え込まれリードを許したが、代わった2番手投手から連打を重ね逆転し、4-2で初戦を逆転勝利で飾った。続く南アフリカ戦では打線が爆発。特に投手陣のバットが火を噴いた。7番DHで起用された創志学園のエース・西純矢は2本のホームランを含む8打点の活躍。プロ注目の逸材は打者としても高いポテンシャルを発揮している。
甲子園準V投手の星稜・奥川恭伸も13点の大量リードの6回に代打で先頭バッターとして起用。これが今大会初の出場となった奥川は内野安打で出塁し期待に応えた。その後、星稜での女房役・山瀬が代走に出てこの日の出番は終わったが、試合勘をつかむことはできたのではないだろうか。
一方、注目の163キロ右腕・佐々木朗希(大船渡)は、26日の大学選抜の試合で中指に血豆が出来てしまいノースロー調整中。ようやく軽めのキャッチボールを再開したが、残念ながら1次リーグでの出場は無さそうだ。5日以降のスーパーラウンドでの起用に期待したい。
U-18W杯は1981年から始まったAAA世界野球選手権が前身だが、2013年からはワールドカップに改称して以降隔年で開催されている。日本は甲子園大会の開催時期とも重なることから当初は参加を見送り。甲子園出場選手を含む前日本代表チームとして初めて出場したのは意外に遅く2004年の第21回大会から。日本は3度決勝に進んでいるが残念ながら未だ優勝はない。前回大会もスーパーラウンドでアメリカ、韓国、カナダに敗れ3位に終わっている。ライバルに雪辱を果たし、初優勝に期待したいところだ。試合の模様はBS朝日、J Sports、Abema TVで中継。決勝戦は地上波でもテレビ朝日系列で放送予定となっている。
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ラグビーW杯日本代表が発表!チームを支える海外から来た野武士たち(8月30日)
ラグビーW杯2019開幕まであと22日となった29日、日本ラグビー協会は28日まで北海道で行われた強化合宿参加者41名の中から選抜した代表メンバー31人を正式発表した。旋風を巻き起こした南アフリカ大会に引き続き、リーチマイケルが2大会連続でキャプテンを務める。
マイケル同様前回大会で活躍を見せた稲垣啓太、田中史朗、田村優らもメンバー入り。去年11月の疲労骨折で右足を手術した堀江翔太は順調に回復しており、自身3大会目の出場が決まった。...
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ラグビーW杯2019開幕まであと22日となった29日、日本ラグビー協会は28日まで北海道で行われた強化合宿参加者41名の中から選抜した代表メンバー31人を正式発表した。旋風を巻き起こした南アフリカ大会に引き続き、リーチマイケルが2大会連続でキャプテンを務める。
マイケル同様前回大会で活躍を見せた稲垣啓太、田中史朗、田村優らもメンバー入り。去年11月の疲労骨折で右足を手術した堀江翔太は順調に回復しており、自身3大会目の出場が決まった。初のアジア開催で悲願のベスト8入りを目指す日本。テストマッチの結果も順調で、徐々に国内での盛り上がりも高まりつつある。今回の代表発表は都内で新聞の号外も配られ注目を集めていたようだ。夜には東京ドームで行われたジャイアンツ戦の始球式にリーチマイケルと田中史朗が参加。田中はラグビーボールを使いマウンド上からノーバウンドの正確なパスをマイケル目がけてど真ん中に「ストライク」。これまでにない異色な始球式で満員の観客を沸かせた。
今回のメンバーの内10名が前回大会出場者。残る21名はいずれも初出場となるフレッシュな顔ぶれである。特筆すべきことは国籍や居住条件を満たした外国出身選手が15名と日本代表史上過去最多となったことだ。チーム最多4大会目のW杯出場となる38歳のトンプソンルーク(2010年にニュージーランドから帰化)や、母親が日本人で南アフリカ・プレトリア出身の松島幸太朗などその出身国も多様。一段と国際化が進んだ陣容となった。
今回の日本は初めてのベスト8以上が目標。ジェイミージョセフヘッドコーチは「難しいチャレンジになると思うが150%の力を発揮して邁進したい」と意気込みを語る。日本代表は来月6日、南アフリカと最後のテストマッチを行い、20日開幕のW杯1次リーグへ挑むことになる。今回日本代表の合言葉は「ワンチーム」。リーチマイケル主将のもと世界から集まった日の丸・野武士軍団が一丸となって世界を驚かすのはもうすぐだ。
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