【あの一言】
ハリス氏vsトランプ氏へ・米国大統領選の行方は
早稲田大学教授・中林美恵子 万が一共和党政権になり、ましてや議会も取られるということになったら、おそらく相当方向性が変わるため、政権が変わっても変わらないような種を仕掛けることにバイデン大統領は全力を尽くす可能性がある。バイデン政権は特に環境問題で、そこまで早くしなくてもいいものをどんどん実施している。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
慶應義塾大学教授・渡辺靖 来月、民主党大会があるが、ガザ情勢が結構民主党の中でも分裂要因になりかねない。そのため、できるだけ早い段階で、停戦和平の道筋をつけようというふうにするのではないか。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
早稲田大学教授・中林美恵子 今世論調査を見ると、ウィスコンシン州ミシガン州はそれなりに接戦だが、ペンシルベニア州はちょっとトランプ氏に溝を開けられている。ここを何とかひっくり返そうと思ったらやはりペンシルベニア州知事のシャピロ氏というのは大変確率の高い副大統領候補。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
早稲田大学教授・中林美恵子 中絶問題が特に女性の票を左右するというふうに言われている。2022年の中間選挙で実は共和党による赤い津波が起こるのではないかと言われた選挙があった。この時に最高裁の判断で中絶に関するロー対ウェイドの判決が覆されたが、これにいきりたった女性たちが民主党をかなり支えて上院で民主党が勝ったという事実もある。もし有権者、そして女性たちがこの中絶問題に集中すると相当ハリス氏に優位になる可能性が出てくる。特にバンス副大統領候補はトランプ氏以上にかなり極端なので不利になる可能性が出ている。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
元駐米大使・佐々江賢一郎 トランプ氏の誤算は副大統領候補にバンス氏を選んだこと。バンス氏はミニトランプと言われているが、中絶とか女性問題で、むしろ足を引っ張っている。下手をするとこれがアキレス腱になる可能性が出てきた。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
慶應義塾大学教授・渡辺靖 トランプ氏はもうちょっと穏健なイメージで無党派層穏健派を取りに行きたい。一方でバンス氏が岩盤支持層を固めていくという役割分担が働かなくなってしまった。今回バイデン氏が撤退したことでトランプ氏の高齢が逆に目立つことになり、民主党の候補者も変わり、メディアの関心が銃撃事件から一気にハリス氏に移っている。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
政治経済コンサルタント・ジョセフクラフト 米国で戦後、現職の副大統領が出馬して当選した例は1988年のジョージ・ブッシュパパ・ブッシュだけ。大統領の負債を引き継いでしまうので、なかなか難しく、ハードルが高いため。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
慶應義塾大学教授・渡辺靖 民主党というのは共和党に比べると結構支持母体というのが多種多様で、それをまとめる時にはある種の熱気というのがどうしても必要。これまでの歴代大統領を見ても、ケネディとかクリントン、オバマ氏など、熱気をかり立てた人が輝く党なので、そういう存在にハリス氏がなれれば、勢いもさらに増してくるのではないか。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
早稲田大学教授・中林美恵子 それこそ民主党ははっきりした敵がないと、なかなかまとまらない党。そういう中でトランプ氏の存在が何よりも大きな接着剤になっている。ハリス氏がどこまで繊細にそして米国の民主党の難しい構成にちゃんとガバナンスを利かせられるのかという課題がまだまだ残っている。
2024/07/28 NHK総合・東京[]
政治経済コンサルタント・ジョセフクラフト トランプ氏は党大会の演説で決定打を打つチャンスを逸してしまった。演説自体はあまり良くなかった。民主党の方はもうダメだというところから一気に回復してきた。民主党の本当の問題は投票率。民主党員がしらけてしまって投票に出向かないことが懸念されるが、ハリス氏になったことでこれが一気に活性化し、活気づいて今非常に民主党側が盛り上がっている。民主党がこれをどうやって維持していくのか、トランプ氏がどうやって巻き返すのかが今後のポイント。
2024/07/28 NHK総合・東京[日曜討論]
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