【あの一言】
米中“緊迫”・核軍縮 日本外交の役割は
長崎大学・核兵器廃絶研究センター長・吉田文彦 グテーレス国連事務総長は、広島に来て、「日本こそが核軍縮、核廃絶を強く言える最も相応しい国」と言っている。核廃絶が日本として世界に貢献できる重要なソフトパワーであり、これだけ核が世界に拡散している中では日本が一番貢献すべきところ。このタイミングで岸田首相になり来年広島でG7サミットが開かれるこの機会を生かして核廃絶をなぜ訴えているのかと言えば、すなわち相手を核で脅し、いざとなれば核兵器を使用するということが広島・長崎のようなところを何百も作ることにつながるということを言っている。そこについてのモラルの問題、コストの問題やリスクの問題というのを指導者や市民が冷静に議論できる土俵を作れるのが被爆地であり、ぜひ広島にたくさんの人に来てもらいG7でも成果をあげてほしい。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
長崎大学・核兵器廃絶研究センター長・吉田文彦 中国は弾道ミサイルを日本のEEZ内に狙って落としている。弾道ミサイルは核兵器をイメージさせる兵器であり、中国は背後で核抑止をちらつかせたようにも感じられ、危険なゲームをしている。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
学習院大学教授・江藤名保子 中ロの接近はこれからますます深まる。台湾の話の背後には米中間の国際秩序をめぐる競争がある。価値観の問題は米中間でどちらが価値を作って国際社会をリードしていくかといった時に非常に重要なポイントになるところ。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
慶應義塾大学教授・廣瀬陽子 今までロシア、ウクライナに世界の注目が集まっていたが、それがアジアに移ることはロシアにとっては非常に望ましい展開といえる。このことによって微妙になりかけていた中ロ関係がさらなる接近を見せている。中ロにとって台湾とウクライナというのは核心的利益であり、ロシアは中国の立場を支援していく。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
学習院大学教授・江藤名保子 中国は米国と同じく台湾をサポートし続けている日本を名指しで批判しており、日本に対する認識を悪化させている。中国が日本のEEZ内に5発の弾道ミサイルを着弾させたことは日本に対して、「攻撃しようと思えば攻撃できる能力を持っている」ということをメッセージとして出そうとしているということ。同時に、日本や米国がこれにどういう風に対応するのかということを観察している。ただし、今回の軍事演習は台湾をメインにフォーカスしており、日本が嫌がる尖閣諸島周辺は避けている。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
元駐米大使・藤崎一郎 かなり中国は強い態度に出てきており、日本も備えをしっかりとしていかないといけないが、相手が売り言葉をした時にあまり買い言葉にならないように、ここは冷静に淡々と対応していくことが重要。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
元駐米大使・藤崎一郎 中国は機会があれば自らの力を見せつけたいと思っている。思い出すのは2012年、日本政府が尖閣を購入した時、(日本が)国有化しろと騒いでいた時に中国が多くの船を入れてきたこと。ああいう風なことを中国は待っていたのではないかという感じさえ受ける。
2022/08/07 NHK総合・東京[日曜討論]
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