【あの一言】
ワクチン接種進む米国では“特許権放棄”めぐる波紋
寺島実郎 mRNAワクチンはカタリンカリコという女性が頑張って開発してきた。こういうパンデミックな状況下では開発者、創薬会社にメリットがいくように国際機関等でもって基金を作り、途上国にも一気に特許権を開放していくべき。こういう仕組みを我々は試練の中から見つけ出していかなくてはならない。
2021/05/09 TBSテレビ[サンデーモーニング]
松原耕二 まさにワクチン格差というものが生まれている。その一方でワクチン外交というものがものすごく行われていて、例えばあれだけ国民にワクチンを打ったイスラエルは余ったワクチンをエルサレムの大使館を認めてくれたところに配っている。ロシアも自国に有利なようにワクチンを配っている。中国も180国以上にワクチンを支援している。ワクチンが自分の有利な状況を作り出すためのツールになっている。
2021/05/09 TBSテレビ[サンデーモーニング]
評論家・荻上チキ ワクチンから特許をなくすことについては懸念の方が大きい。特許を開放したとしても、直ちに途上国で自発的にワクチンを作れるというわけではない。当然のことながら生産力のある国に限られることになる。特定の企業がワクチンを作るということではなく、ジェネリックをたくさん作るということになれば、場合によっては技術流失になるし、ワクチンの質の低下も招くデメリットもある。
2021/05/09 TBSテレビ[サンデーモーニング]
宇都宮市インターパーク倉持呼吸器内科院長・倉持仁 日本の場合、一番の問題はワクチンがないことで、立ち位置としては発展途上国と同じ位置にいる。特許をなくしてくれれば医療の現場から純粋に見ればいい点ではあるが、一方でこうしたルールが一般化してしまうと同じような事態が次に起きた時に各メーカーがワクチンは特許を取られてしまうし金がかかるので作らないみたいな状況になってもいけない。いろいろなメリットを製薬会社に与えることで世界に広げるやり方を模索すべき。
2021/05/09 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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