【あの一言】
極めて高い線量は…困難な廃炉への道のり
長崎大教授・鈴木達治郎 デブリを全部取り出すのはまず不可能。今は少しでも取り出すことを考えている。残してしまうとそれもリスクになる。ひとことで言うならまだ事故は終わっていない。つい先日の地震で1号機、3号機の水位が下がってきたというニュースがあったが、未だにそういうリスクがある。
2021/03/07 TBSテレビ[サンデーモーニング]
日本原子力学会廃炉検討委員会・宮野廣委員長(VTR) 廃炉のエンドステートをどういうふうに考えていくのか。その議論が本当はできないといけないが、議論にならずに、すぐに政治的・感情的な問題になってしまう。それでどんどん先送りになり、何もできなくなってしまう。
2021/03/07 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 この10年間で日本の大学の学部、大学院の原子力工学関連の入学者というのは以前の3分の1。東電もそうだが、優れたレベルの専門家がどんどん辞めていっている。廃炉にするにも、汚染水の処理にも、医学の分野で原子力というものを利用していく上でも基盤技術をどういうふうに日本国として維持していくのかはごまかすべきではない。われわれ自身も別次元での感情論に引き込まれることなしに責任ある方向性というものを我々の世代できっちりとさせないと次の世代にとんでもないものを先送りにすることになる。
2021/03/07 TBSテレビ[サンデーモーニング]
造園家・東京都市大学教授・涌井雅之 原発事故は収束しているのではない。爆発的な放射線被害は終わったが、事故は継続中である。どういうふうにして事故を抑止しながら軽減していくのかという観点に立たない限り、収束などという言葉は使うべきではない。
2021/03/07 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 10年経ってまだこのありさまなのかとショックを受ける国民も多い。精神論だとか感情論を超えて科学的な議論が必要な時に、こんな厄介な原発などというものは即刻やめるべきであり、反原発の道しかないというエネルギーの中に吸い込まれがちだが、ここで問題になるのは日本国として原子力の専門人材、原子力の基盤技術を今後どうしていくのかということを真剣に国民に語り向き合わないといけない段階に来ている。
2021/03/07 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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