【あの一言】
北朝鮮が緊急援助要請・米朝会議で非核化の進展は
寺島実郎 注意すべきは金委員長が中国を経由してベトナム入りすることであり、思い起こしたいのは昨年、6月の米朝首脳会談の時には中国の飛行機で行ったこと。中国が北朝鮮をグリップしているようなものであり、中国の影が非常に気になる。この1年間の間に中国にとって思うままにできない国だった北朝鮮を思うままにグリップできるようになったことが非常に大きな変化。そこで北朝鮮は朝鮮半島の段階的非核化ということを言い出した。われわれは北朝鮮の非核化というふうに思っているが、北朝鮮は南の在韓米軍の兵力も段階的に緩和してもらいたいと考えている。下手をするとトランプ大統領は米国にICBMが飛んでこなければ、在韓米軍の削減だっていいのではないかと言いかねない。
2019/02/24 TBSテレビ[サンデーモーニング]
BS-TBS「報道1930」キャスター編集長・松原耕ニ ビーガン特別代表はすべての申告も先でいいみたいなことを既に北朝鮮側に言ってしまっている。事実上、北朝鮮の臨むレベルでの非核化を米国は受けいれてしまっている。そういう意味では金正恩ペースである。
2019/02/24 TBSテレビ[サンデーモーニング]
元外務事務次官・立命館大客員教授・薮中三十二 真の非核化のためには何がどれだけあるかの申告が非常に大事。その上で非核化するというのが、いわゆる非核化交渉のプロセスになるが、北朝鮮はこの申告を非常に嫌っている。これをやると本当に核廃棄をさせられることにつながるのでそれを避けたいと考えている。第二回米朝首脳会談で北朝鮮は見せかけの非核化措置をやるだろう。具体的にはヨンビョンの核施設を完全廃棄し、国際的な査察も受け入れ、これに加えてミサイルをもうこれ以上撃たないとし、その代わりに制裁を解除し平和宣言に持っていければと考えている。トランプ大統領はこの北朝鮮の提案に乗っかりかねない怖さがある。見せかけだけの非核化で経済制裁を解除してはならないというのが今の日本の立場。
2019/02/24 TBSテレビ[サンデーモーニング]
元駐英北朝鮮大使館公使・テヨンホ(VTR) 数兆ドルを与えたとしても北朝鮮は金正恩体制である限り、核兵器を絶対放棄しないだろう。
2019/02/24 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 トランプはこれからは北朝鮮が世界経済を引っ張っていくロケットになるだろう等と持ち上げている。日本が一番気をつけないといけないのは、制裁緩和の財源としてその請求書を日本に回そうとしているということ。例えば戦後賠償などとの絡みで、朝鮮戦争を終わったことだしここは日本も踏み込んで協力してほしいという話になりかねない。トランプ政権に対する過剰同調でこの問題に向き合ってきた日本の置かれている位置をよく考えるべき。このタイミングで日本がノーベル平和賞をトランプに推薦していたという話が流れてしまい、日本という国の東アジアに対するスタンスのある種の矮小さというものを東アジアや世界に印象づけてしまった。
2019/02/24 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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