【あの一言】
22の基幹統計から31件の問題・拡大する統計への不信
東京大学大学院教授・西崎文子 今の政権は統計に基づいた政策を強調している。その証拠である統計がどういう風にでてきているのかというと、政策がまず先にあってそれから統計とか証拠が出てくるという悪循環になっている。このため何を信用していいのかという話になっている。政府に対しても官僚に対しても全体的に信頼の崩壊が起きており根深い問題になっている。
2019/01/27 TBSテレビ[サンデーモーニング]
元外務事務次官・立命館大学客員教授・薮中三十二 今までは中国の統計はデタラメだとよく言われていたが、日本の統計は大丈夫だろうと思っていた。そういう信頼が根底から覆る大問題となっている。どうやってこれを検証するのか。わりと簡単に第三者委員会とかいろいろな委員会を立ち上げてやる傾向があるが、これもちゃんとやってもらわないと困る。
2019/01/27 TBSテレビ[サンデーモーニング]
BS-TBS「報道1930」キャスター編集長・松原耕二 中国もそうだが、旧ソ連も相当いい加減な数字を出していた。都合が悪くなると出さなくなったりして、国民の側も何が起きているのかわからなくなるし、改善しようという動きもなくなった。それでソ連は崩壊していった。統計は英語で言うとステイトであり、語源は国家ないしは状態を表し、まさに国そのもの。きちんとした調査はものすごく大事だし、今回、上にどこまで話がいっていたのかということもはっきりさせてもらいたい。
2019/01/27 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 今回の問題は非常に分かりにくいが、大きな問題として、政策に対する評価のベースが変わってしまうということがある。例えば年金給与総額だが、アベノミクスによって国民にもその恩恵が向かっているのかいないのかを判断する時に非常に大事な数字で、それが今回の見直しで0.5ポイントも下方修正された。我々は数字に基づいて政策を評価しているが、その前提になる数字が崩れていくということは日本に対する信頼どころか、我々自身が日本をどうしていくべきかを議論する時の前提が崩れることでもある。その問題の重要性をよく認識すべき。
2019/01/27 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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