【あの一言】
中止表明も駆け引き激化・米朝首脳会談の行方は?
慶應義塾大学教授・中山俊宏 一旦中止して待つというのはそんなに悪いことではない。ただ、対話の機運は維持した方が良い。日本としては強い圧力をかけながらも現実的な期待値を設定して、対話を模索するような方向で動いていくべき。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
静岡県立大学准教授・奥薗秀樹 (拉致問題は)基本的には日朝2国間で話し合うべき問題。韓国ができることには限界がある。ただし、これから先の北朝鮮の非核化の問題におけるプロセスにおいて、日本が妨害するような存在にならないように、協力していけるような存在であり続けてくれるように拉致問題に対する配慮は韓国側もし続けていくことにはなる。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 今、北朝鮮の頭の中にあるのは米国とどうやって話すかということ。残念ながら今の段階であまり日本から歩み寄っても、おそらく足元を見られて高くつく。だからといってやるなという意味ではない。努力は続けなければいけない。1つの可能性は米朝がうまくいってその流れに乗ってという手はある。もう1つの手は、米朝が必ずしもうまくいかない。その時に北朝鮮のプライオリティは変わっていく可能性がある。米国と話してもだめだから日本と、ということになった時が1つのチャンスになる。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
慶應義塾大学教授・中山俊宏 リビアモデル自体が米国で、このプロセスを潰そうとする人たちがあえて使う言葉になっている。
2018/05/27 NHK総合[時論公論]
静岡県立大学准教授・奥薗秀樹 韓国側はシンプルに核のない朝鮮半島を実現すると言っている。北朝鮮の方は朝鮮半島を非核地帯化するという表現を使っている。非核地帯化というのは南北の当事者だけではなくて、核保有国がそのエリアで核を使用したり核を使って威嚇したりといったことまで禁止するということ。北朝鮮が求めているのは一方的に捨てろといわれることではなく、トータルで体制の安全が保証されること。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
南山大学教授・平岩俊司 今後、北朝鮮側が一方的に譲歩するか、米国側が姿勢を変えるかというのはいずれも考えにくい。会談をやりたいこと自体については両者間違いないが、まだ紆余曲折はあるとみるべき。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
静岡県立大学准教授・奥薗秀樹 (韓国は)南北首脳会談が決まって今日に至るまでの間に、これだけ急速に中朝関係が進展するということは思っていなかったし、これほど急激に中国が絡んでくることは韓国にとっては想定外のことだった。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 中国と会ったために北朝鮮の態度が変わったとは思えない。中国と北朝鮮の動きをあまり過大評価しても本質は見えてこない。本質は、あくまでも北朝鮮がどの段階で非核化を本気でやるかどうか。南北が作ったシナリオに米国がポンと乗って南北米で動いているものに対して、自分を中心に物事を動かしていかなければいけないと思っている中国が今回のチャンスをうまく使った。それがトランプ大統領には、中国が介入しているように見えただけ。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
南山大学教授・平岩俊司 少なくとも表面的に見ると北朝鮮からすれば言っていることは変わらない。むしろ中国の後ろ盾を得て、自分たちの言いたいことをより強く主張できる環境が整った。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
東京大学教授・小原雅博 ZTEという中国通信機器大手に対する制裁緩和をトランプ大統領がやった時に、トランプ大統領は「習近平から頼まれた。手助けなんだ」と言っている。北朝鮮の問題だけではなくて貿易だとか台湾、南シナ海だとか全ての問題が米中間のテーブルの上にあり、これらの問題をどうディールするかということが、中国が新型大国関係と呼ぶ外交。
2018/05/27 NHK総合[日曜討論]
|