【あの一言】
徹底分析・南北首脳会談・どうなる北朝鮮問題
東京大学大学院教授・木宮正史 朝鮮戦争の平和協定は基本的には4者で行うべき問題。ただ、日本が関わるのは、平和協定がある程度めどがついてからそれ以後の北朝鮮の体制の安全保障の問題。当然、日本と北朝鮮の国交正常化、それに伴う経済協力という所が出てくる。そうすると日本の出番が強くなってくる。4者なのか6者なのかという議論ではなくて、南北、4者、6者がやれること、やるべきことはそれぞれあり、それをうまく組み合わせて行っていく。そのためには日米韓が3つをいかに使い分けていくのかという調整が重要になってくる。
2018/04/29 NHK総合[日曜討論]
静岡県立大学教授・諏訪一幸 朝鮮戦争は中国自身の安全保障に関わる問題なので、当事者として関与していくだろう。ただ、北朝鮮に対して中国の影響力はかなり限定されていて、カードとして使えるが使い勝手が悪い。一方で半島問題は一義的には米朝だと言っている。それが『3者または4者』という表現になったのかもしれない。
2018/04/29 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 実質的にはもう終わっているのかもと言いたいのかもしれないが、まだ詰めることはいっぱいある。中国は義勇軍が入っているが、人民解放軍の司令官がサインしていない。もう一方の当事者は国連軍。朝鮮国連軍が今どのような形で、60年以上経ってどのような法的性格を持つのかと。これも含めて詰めないと紙1つ作れない。言うのは簡単、宣言することまではいい。休戦協定を変えて何らかの形にするというのは、相当時間をかけて法的にも詰めてその上で関係国、日本も関与した上で内容を決めていかないと大変なことになる。
2018/04/29 NHK総合[日曜討論]
早稲田大学大学院教授・リージョンウォン 2005年の6者協議共同声明の部分がなかった。おそらく北朝鮮は6者協議は終わったものと否定している。そのメニューを含めて米朝でもう1回ビッグディールを試みるというスタンスなので、6者協議という枠組みには縛られたくないと考えている。非核化を米国は前提条件だと言ってきたが、事実上は色んな見返りと共に同時実行せざるを得ない。そういう面では出口に近い。問題は期間で米国は2年、数年以内に、北は延ばしたい。その溝が依然ある。
2018/04/29 NHK総合[日曜討論]
早稲田大学大学院教授・リージョンウォン 北朝鮮が一定の絵を描いているのは事実。前触れは去年1月1日から始まった。今回の特徴はその北が南にもボールを投げて米国にパスしていること。今回は南北だけれども南北と米韓の連携で3者が動かしているような構図になっていること。
2018/04/29 NHK総合[日曜討論]
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