【あの一言】
サウジとイラン断交・対立の背景は
寺島実郎 サウジは人口3000万と言っているが、実際には3分の1は外国人なので2000万人ぐらい。イランは8000万人の国。米国は最新鋭の兵器をサウジに売り込んでいるので強そうに見えるが、サウジは圧倒的にイランの台頭というエネルギーの中に恐怖心を感じている。しかも核合意でそのイランの制裁が解除がされれば、360万ぐらいのイランの原油生産量は瞬く間に500万に跳ね上がり、世界中にイランの原油が出て行き世界の原油価格を下げていく。サウジにしてみれば虎の子の原油にプレッシャーをかけられている。ISが葬りさられた場合高笑いするのはイランであり、アサドということになりかねない。米国が敵の敵は味方などという形で関っている間に中東はどんどん液状化してしまっている。中東問題が地域の問題でなくなってきた。
2016/01/10 TBSテレビ[サンデーモーニング]
日本エネルギー経済研究所・中東研究センター・保坂修司副センター長 宗派の問題というよりはむしろ域内の政治覇権争い。親米国家であったサウジアラビアがイランや米国に不信感を抱いていくというのが前提にあって今回の事件になった。
2016/01/10 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 中東を理解するときにもっとも重要なのはイランという地域パワーの台頭。米国のイラクの失敗でこうなった。フセインを失脚させイラクを民主化するということで選挙をやったら6割がシーア派の国なのでイラクはシーア派の国になってしまった。ISの台頭を招いたのもペルシャ湾の北側に米国が巨大なシーア派の三日月地帯を造り中東から撤退するという構図を描いていたことが背景にある。
2016/01/10 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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