【あの一言】
参院で安保審議・与野党の攻防は
寺島実郎 本音は今までホルムズ海峡とか言っていたのが、日米で連携して中国の脅威に向き合うための議論に焦点があたっていること、そういう組み立てをしようとしていることが見えてきたが、これはとんでもない世界認識のずれ。世界は大国が極という形で支配する構図から大きく変わりつつある。キッシンジャーはウエストファリア条約から400年ぶりの国際秩序の変更が行われようとしている状況にあるとしている。そういう世界観をしっかりと視界に入れながら日本の21世紀の国際関係をどう作り上げていくのかを議論すべきときなのに、日米で中国の脅威に対抗という議論に収まっているところに日本の現在の国際関係の悲しみがある。
2015/08/02 TBSテレビ[サンデーモーニング]
岸井成格 自衛隊が際限なく海外に出て行くという法案がずらずらと出てきている。その具体性が段々見えてきた。中国の脅威論だが、これが出てきたことは政府として相当追い詰められて焦っているということ。これを出すというのは禁じ手。いろんなことが想定されるが、そういう脅威であるならば日米安保条約の日米同盟と周辺事態法と個別的自衛権で十分に対処できること。そこになんで集団的自衛権なのか。国民がまだ誤解しているのは集団的自衛権というのは日本が攻められた時ではないということ。助っ人で自衛隊を送るというのが集団的自衛権。中国の脅威といえばみんなそれが必要だと思うから出してきた。
2015/08/02 TBSテレビ[サンデーモーニング]
ジャーナリスト・津田大介 安倍首相はサイバー攻撃も集団的自衛権のきっかけになりうるのだと発言しているが、例えば北朝鮮が米国にサイバー攻撃をしたということが去年問題になったが、そういうことが起きた日本にも飛び火してきた時に日本が集団的自衛権の行動をきっかけになりうるのか。なる場合にはサイバー空間だけで済むのか。現実的な武力攻撃のきっかけになるのかそのあたりの説明がまったくあいまい。
2015/08/02 TBSテレビ[サンデーモーニング]
|