中国のサイバー規制当局が、7月に建党100周年となる中国共産党への批判を取り締まるホットラインを開設した。中国のインターネットはこれまでも厳重な検閲体制にあり、運営サイト側も、批判への検閲を怠ると罰則対象となる。
4月12日付英国
『ガーディアン』は「中国共産党への違法コメント通報回線開設」との見出しで以下のように報道している。
中国のサイバー規制当局が、与党中国共産党への批判を報告できるホットラインを開設した。7月に建党100周年記念を迎えることで、歴史的ニヒリズムへの取り締まり強化を目的とする。サイバースペース管理局(CAC)の発表では、ネット上で党の歴史を歪めたり、指導者や政策を批判したり、国家的英雄を侮辱することや先進的社会主義文化の素晴らしさを否定するような有害なネットユーザーを報告できるという。...
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4月12日付英国
『ガーディアン』は「中国共産党への違法コメント通報回線開設」との見出しで以下のように報道している。
中国のサイバー規制当局が、与党中国共産党への批判を報告できるホットラインを開設した。7月に建党100周年記念を迎えることで、歴史的ニヒリズムへの取り締まり強化を目的とする。サイバースペース管理局(CAC)の発表では、ネット上で党の歴史を歪めたり、指導者や政策を批判したり、国家的英雄を侮辱することや先進的社会主義文化の素晴らしさを否定するような有害なネットユーザーを報告できるという。
中国でいう「歴史的ニヒリズム」は、中国共産党に対する懐疑論として使われる。中国のインターネットは厳重な検閲体制にあり、殆どの海外ソーシャルメディアや検索エンジン、ニュースは規制されている。インターネット当局はしばしば、記念行事や政治会談、スポーツイベント等大きな行事の際に検閲を強化している。
罰則については明記されていないが、中国のネット民が国の指導者や政策等を批判したコメントで、逮捕されるケースはすでに発生している。先週、中国東部江蘇省では19歳の男性が南京事件に関する侮辱的なコメントをしたとして拘束された。中国のSNS運営サイトも、批判への検閲を怠った場合、業務停止や経済的制裁対象となる。
4月11日付『The Straits Times』は「中国が歴史への“不正な”コメントを通報できるホットラインを開設」との見出しで以下のように報道している。
中国のサイバー規制局が中国共産党への批判コメントを報告できるホットラインを開設。9日のサイバースペース管理局(CAC)の発表では、「意図的目的で、歴史的ニヒリズムを誤って広めようとしている人々が、悪意を持って党の歴史を歪め、侮辱し否定しようとしている」としている。
今年初旬の法改正では、中国の国家的英雄や殉職者の記憶を侮辱し批判する行為は、最大3年の禁固刑となっている。
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