【Globali】
4月6,7日、米中首脳会談:中国次第で米国は北朝鮮に単独行動を示唆(2017/04/03)
4月2日の
『the guardian』 及び、APを引用した4月3日の
『The Washington Post』 は、4月6日から2日間に渡り米フロリダ州のマー・ア・ラゴで習近平中国主席を迎えて行われる米中首脳会談を前にして4月2日のFinancial Timesとトランプ米大統領のインタビューを紹介している。両首脳は、北朝鮮問題、南シナ海の領土紛争、貿易問題を含む多くの問題について議論する予定だ。
トランプ米大統領は、北朝鮮に大きな影響力のある中国が北朝鮮の核計画に対して厳しい立場を取らないなら、米国は単独で北朝鮮に対して行動しその準備は完全できていると述べた。中国が北朝鮮問題に協力するなら中国にとって非常に利益になるが、そうでなければ誰にとっても良くない結果を招くとした。また貿易問題は中国にとり米国と北朝鮮問題で協力するためのインセンティブになると述べた。米国は中国の支援なしでも北朝鮮問題をうまく処理できると述べたが具体的な戦略の説明は避けた。...
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トランプ米大統領は、北朝鮮に大きな影響力のある中国が北朝鮮の核計画に対して厳しい立場を取らないなら、米国は単独で北朝鮮に対して行動しその準備は完全できていると述べた。中国が北朝鮮問題に協力するなら中国にとって非常に利益になるが、そうでなければ誰にとっても良くない結果を招くとした。また貿易問題は中国にとり米国と北朝鮮問題で協力するためのインセンティブになると述べた。米国は中国の支援なしでも北朝鮮問題をうまく処理できると述べたが具体的な戦略の説明は避けた。中国は近隣諸国に外交的、経済的支援を提供しているが、北朝鮮のキム・ジョンウン政権に対する影響力は限られているとした。
米中関係はトランプ米大統領の選出以来不安定となっており、大統領選挙中トランプ氏は中国との不公平な貿易、中国製品への輸入税の徴収、中国の為替操作を訴えたが、これらを今後どうするかは不明だ。トランプ米大統領は中国との関税問題については次回の首脳会談まで保留するとしている。貿易問題については、トランプ米大統領による貿易赤字の要因調査とダンピングなどへの対抗関税の強化を求める2つの大統領令が3月31日に発令されたが、中国は4月1日に米国に対し、国際ルールを尊重し協力と対話を図るよう要請し、また米国の貿易措置は、一般に受け入れられている国際貿易ルールを遵守しなければならず、両国間の相違を適切に処理しなければならないと応えている。
ヘイリー駐国連米国大使は、中国が北朝鮮の核計画についてより強固な立場を取るよう強く求めている。北朝鮮が核実験やミサイル実験を行うことを阻止するための国連の決議はこれまで失敗しており、昨年北朝鮮は2回の核実験と弾道ミサイル試験を行った。しかし、1994年以来、北朝鮮問題に取り組んできたカーター元米国防長官は中国政府が北朝鮮問題で協力することに疑念を抱いており、中国は北朝鮮との歴史的、経済的な関係が独自のものなので楽観的になるのは難しいと述べている。マクファーランド米国家安全保障問題担当大統領副補佐官は北朝鮮が核兵器のミサイルで米国本土への攻撃をトランプ米大統領の最初の任期の終わりまでに実現可能としているが、諜報の専門家はこれを否定している。
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