既報どおり、昨年1月6日発生の米議事堂乱入事件の容疑者は770人余りに上り、有罪判決が下された230人のうち、禁固刑は127人で他は微罪とされている。そしてこの程、重要容疑者とされていたバージニア州警察の元警察官に対して、懲役7年3ヵ月の有罪判決が下されている。
8月12日付
『ロイター通信』は、「元警察官、米議事堂乱入事件の主導的役割を演じたと認定されて7年超の禁固刑」と題して、バージニア州警察の元警察官が非番の時にワシントンDCに赴き、議事堂乱入事件発生の主導的行動を取ったと認定されて、これまで有罪判決を受けた容疑者の中で最も重い刑が下されたと報じている。
米司法省報道官は8月11日、昨年1月6日に発生した議事堂乱入事件に関わったバージニア州警察の元警察官に対して、7年3ヵ月の禁固刑が科せられたと発表した。...
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8月12日付
『ロイター通信』は、「元警察官、米議事堂乱入事件の主導的役割を演じたと認定されて7年超の禁固刑」と題して、バージニア州警察の元警察官が非番の時にワシントンDCに赴き、議事堂乱入事件発生の主導的行動を取ったと認定されて、これまで有罪判決を受けた容疑者の中で最も重い刑が下されたと報じている。
米司法省報道官は8月11日、昨年1月6日に発生した議事堂乱入事件に関わったバージニア州警察の元警察官に対して、7年3ヵ月の禁固刑が科せられたと発表した。
同州ロッキーマウント署(南西部フランクリン郡)勤務の警察官だったトーマス・ロバートソン被告(49歳、逮捕・起訴後解雇)で、公務執行妨害、犯行全面否認等6件の容疑で訴追されていた。
エリザベス・アロイ連邦検察補佐官は、コロンビア特別区連邦地裁のクリストファー・クーパー裁判官(55歳、2014年就任)に対して、非番だったとは言え警察官でありながら議事堂乱入という重大事件に関わったことを理由に、同被告を懲役8年(同事件容疑者の中で最も重い刑)に処するよう申し立てていた。
今回下された有期刑は、今月初めに極右反政府民兵組織“スリーパーセンターズ”(2008年米・カナダで活動開始)のメンバーだったガイ・ルフィット被告(49歳)に対して下されたのと同刑期となった。
ロバートソン被告の弁護士は、刑期を15ヵ月以下とするよう申し立てていたが、事件発覚後に逮捕・起訴されるまでの間にも、銃の“武器庫”を作るかのように立て続けに銃を購入していたこと等から、情状酌量の余地は全くないと判断されたものとみられる。
連邦捜査局(FBI、1908年設立)が、同被告の自宅からM4ライフル(軍用小銃)や作りかけのパイプ爆弾も押収していた。
また、アロイ検察補佐官は、同被告が1月6日に“暴動発生を予測”して、自身及び議事堂に同行した同僚警官のジェイコブ・フラッカー被告用に、ガスマスク、軍用食料、水、大きなこん棒まで準備していたと糾弾している。
なお、共犯者のフラッカー被告は司法取引に応じて、犯行を全面否認しているロバートソン被告と共謀したことを証言していることから、8月16日に判決が言い渡される直前の審理の際に、アロイ検察補佐官からは、6ヵ月の保護観察処分という減刑申し立てがなされている。
同日付『ニューヨーク・デイリィ・ニュース』は、「1月6日の議事堂乱入事件の重要容疑者の元警察官に7年超の禁固刑」として、これまで裁かれた当該事件の容疑者の中で最長の禁固刑が下ったと報じている。
起訴状によると、ロバートソン被告及びフラッカー被告の2人は、ワシントン記念塔(議事堂の約1.8キロメートル西方)の前でトランプ支持者らの演説を聴いた後、議事堂に向かって行進する集団に加わったという。
同集団は、2020年大統領選におけるジョー・バイデン候補の勝利に関わる議会承認手続きを止めさせようとして、議事堂に乱入する事件を起こした。
その際、同被告らは議事堂警察官等の制止を振り切って、議事堂に乱入して狼藉をはたらいたという。
特に、ロバートソン被告は、議事堂警察官らの公務を妨害するため、大きなこん棒を用いたとする。
更に、同被告は、議事堂乱入前後に動画撮影していた携帯電話を破壊して、証拠隠滅を図ったとされた。
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