韓国では、革新系大統領政権下で、米同盟国にも拘らず親中路線を進む傾向が強かった。しかし、保守系大統領が5年振りに就任したこともあって、政府が親米路線に復帰すると読んでか、この程、同国最大手自動車メーカーの現代(ヒョンデ、1967年設立、世界第5位)が、中国ではなく米ジョージア州に電気自動車製造工場を建設するとぶち上げている。
5月12日付米
『AP通信』は、「現代、バイデン大統領の訪韓に合わせてジョージア州に70億ドルの自動車製造工場建設計画を発表」と題して、保守系大統領政権下での親米路線復帰を期待してか、韓国最大手自動車メーカーが米大統領の訪韓を歓迎するための花火を打ち上げようとしていると報じた。
米高官によると、韓国の現代自動車が来週、ジョージア州南東部のサバンナ市(大西洋に面する港湾都市)近郊に大規模電気自動車工場を建設する計画を公式に発表する予定だという。...
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5月12日付米
『AP通信』は、「現代、バイデン大統領の訪韓に合わせてジョージア州に70億ドルの自動車製造工場建設計画を発表」と題して、保守系大統領政権下での親米路線復帰を期待してか、韓国最大手自動車メーカーが米大統領の訪韓を歓迎するための花火を打ち上げようとしていると報じた。
米高官によると、韓国の現代自動車が来週、ジョージア州南東部のサバンナ市(大西洋に面する港湾都市)近郊に大規模電気自動車工場を建設する計画を公式に発表する予定だという。
奇しくも、来週にはジョー・バイデン大統領(79歳、2021年就任)が、就任後初のアジア歴訪の一環で訪韓することになっている。
匿名条件で『AP通信』のインタビューに応じた先の米高官によると、ホワイトハウスと現代は、同州に数千人の新規雇用をもたらす同自動車工場建設について協議を続けてきており、同大統領が5月20~21日にソウルを訪問するタイミングに合わせて同計画を正式発表することになる見込みだとする。
ジョージア州と現代間の協議に精通している2人の関係者によると、同新規工場には8,500人の従業員が就業することになり、建設場所はサバンナ市北西隣のエラベル村で、同州・同村が共有する土地が提供され、広さは2,200エーカー(890ヘクタール、約9平方キロメートル)であるという。
また、現代が投下するのは70億ドル(約9,030億円)以上で、電気自動車の他、一部ガソリン車も製造するという。
更に、ジョージア州側では、ソウルでの発表に合わせて5月20日に同計画を公式発表する予定であるとする。
一方、同州では昨年12月、リビアン・オートモーティブ(2009年設立のカリフォルニア州本拠の電気自動車メーカー)がアトランタ近郊に50億ドル(約6,450億円)を投じて電気貨物自動車製造工場を建設することが決定されており、7,500人の新規雇用が創出される見込みである。
5月13日付韓国『KBSワールド』(2003年設立の韓国放送公社)は、「現代自動車、バイデン大統領訪韓に合わせて米ジョージア州における電気自動車製造工場建設計画を発表」と題し、『AP通信』の記事も一部引用して報じている。
『AP通信』が5月12日に報じたところによると、米高官の情報として、バイデン大統領の来週の訪韓に合わせて、現代がジョージア州に新たに建設する電気自動車工場について発表するという。
建設場所は、港湾都市サバンナから約40キロメートル内陸のエラベル村で、2,200エーカーの広さを持ち、8,500人の新規雇用が創出されるとする。
なお、同社にとって、同州の自動車製造工場は2009年に続いて2カ所目となるが、これに先立つ2006年には、同州西隣のアラバマ州に製造工場を建設している。
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