6月19日付
『AP通信』他:「今日6月19日に何があった?」
●1775年
・大陸会議(1774年設立の米北部13州の植民地代表による議会)が、ジョージ・ワシントン(1732~1799年)を大陸軍司令官に任命。同司令官は後に米初代大統領(1789~1797年在任)に就任。
●1865年
・北部合衆国(奴隷解放を謳う北部諸州の同盟国)のゴードン・グレンジャー将軍(1821~1876年)の率いる軍隊がテキサス州ガルベストンに入り、南北戦争終結並びに奴隷解放を宣言。この日を記念して、現在では全米各地で「ジューンティーンス(注1後記)」として祝福。
●1911年
・ペンシルベニア州が米国で最初に映画倫理規定管理委員会を立ち上げ。その他州での映画検閲が本格的になったのは1930年代。
●1917年
・ジョージ5世英国王(1865~1936年)が、第一次大戦で敵国となったドイツ由来のサクス=コパーグ=ゴータ家を捨て、居城に因んでウィンザー家と改称することを決定。
●1944年
・日本海軍が米海軍に壊滅的敗北を喫したマリアナ沖海戦(注2後記)が開始。
●1945年
・数百万人のニューヨーク市民が、第二次大戦中の欧州戦線で功績を上げたドワイト・アイゼンハワー連合国遠征軍最高司令官(1890~1969年)の凱旋を大歓迎。彼は後に第34代大統領(1953~1961年在任)に就任。
●1953年
・米国の原爆製造等の国家機密をソ連に提供したスパイ容疑で逮捕されたジュリアス・ローゼンバーグ(享年35歳)及び妻エセル・ローゼンバーグ(同37歳)が、ニューヨーク州オシニングのシンシン刑務所で処刑。これは、東西冷戦下の1950年、ドイツ人核科学者のクラウス・フックス(1911~1988年、米国の原子爆弾開発計画に貢献)がスパイ容疑で逮捕されたことを発端に発覚したソ連によるスパイ事件。
●1964年
・1964年公民権法(米国内における人種差別を禁ずる法律)が米上院で可決。共和党・民主党の北部出身議員による超党派の協力によって成立。なお、同法は同年7月、リンドン・ジョンソン第36代大統領(1908~1973年、1963~1969年在任)が署名して発効。
●1975年
・シカゴのマフィア集団ボスのサム・ジアンカーナ(享年67歳、著名のギャング、アル・カポネの部下として出世)が、イリノイ州オークパークの自宅の地下室で暗殺。未だに犯人は不明。
●2009年
・テキサス州の富豪アレン・スタンフォード容疑者(当時59歳)が、ポンジ・スキーム(注3後記)容疑で起訴。2012年、禁固110年の有罪判決が確定して服役中。
●2011年
・リビア政府が、NATO軍の空爆によって、子供2人を含む市民9人が犠牲と発表。数時間後、NATOは誤爆を認め謝罪。
・北アイルランド出身のプロゴルファー、ローリー・マキロイ選手(当時22歳)が、四大メジャーの全米オープンで大会新記録のトータル16アンダー、かつ2位に8打差をつける記録でメジャー初制覇。
●2014年
・共和党のケビン・マッカーシー下院議員(カリフォルニア州選出、当時49歳)が、バージニア州での下院改選共和党予備選で敗北したエリック・カンター共和党院内総務(当時61歳)の辞任を受けて、多数党院内総務に就任。
●2016年
・全米プロバスケットボール協会(NBA)優勝決定戦で、レブロン・ジェームズ選手(当時31歳)が率いるクリーブランド・キャバリアーズ(オハイオ州本拠のプロバスケットボールチーム)が、1:3の絶体絶命のピンチから3連勝して1964年以来の優勝。連覇を目論んだゴールデンステート・ウォリアーズ(カリフォルニア州サンフランシスコ本拠)が、あと1勝に迫って逆転負け。
●2020年
・「ジューンティーンス」を祝う大規模デモが全米各地で発生。デモ隊は、奴隷制を称賛していた当時の大統領、スペイン人宣教師、米連合国(南部諸州が立ち上げた国)の要人らの立像や胸像を引き倒し。なお、2021年6月、米議会が当日を連邦の祝日と定める法案を可決し、ジョー・バイデン大統領(78歳)が署名して、11番目の連邦の祝日とする法律が発効。
・ケンタッキー州ルイビル市長が、救急救命士だったブリオナ・テイラー氏(享年26歳)を同年3月13日に過剰防衛で射殺した市警3人のうちのブレット・ハンキソンを解雇すると発表。同年9月、大陪審は当該元警官を無謀な危険行為等の罪で起訴するとの裁定。
(注1)「ジューンティーンス」(Juneとnineteenthの混成語):米国で奴隷身分であった人々の解放を祝う祭日。テキサス州に端を発し、現在は全米で6月19日に祝われるが、公的な認知は州毎に異なる。特に、北部合衆国軍のゴードン・グレンジャー将軍がテキサス州ガルベストンにおいて1865年6月19日に、それまでにテキサス州で奴隷身分とされてきた全ての人々は自由であるとする連邦政府からの命令を読み上げたことを記念するもの。
(注2)マリアナ沖海戦:第二次世界大戦(太平洋戦争)中の1944年6月19日から20日にかけてマリアナ諸島沖とパラオ諸島沖で行われた日本海軍と米海軍の海戦。日本海軍は壊滅的敗北(空母3隻と出撃潜水艦の多くを喪失)を喫し、マリアナ諸島の大半は米軍が占領することとなり、西太平洋の制海権と制空権を完全に掌握。
(注3)ポンジ・スキーム:投資詐欺の一種。「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、実際には資金運用を行わず、後から参加する出資者から新たに集めたお金を、以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用によって利益が生まれ、その利益を出資者に配当しているかのように装う詐欺行為。
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