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【Globali】
ASEMでのプーチン大統領(2014/10/20)
イタリアで行われたASEMに出席した安倍首相は、プーチン大統領と短時間の会談を行なった。安倍首相は冒頭、「難しい状況でも対話をすることが重要」とした上で、ウクライナ停戦合意(ミンスク合意)の完全履行を、プーチン大統領に迫り、G7側への忠誠を示して見せた。会談では、来月北京で行われるAPECで日露会談を行い、対話を続けていくことで合意したものの、プーチン大統領がウクライナ問題への強硬姿勢を変えることはなかった。さらに、この後行われたプーチン大統領の記者会見で、ミンスク合意に言及した日本は、プーチン大統領からの手痛いしっぺがえしを受けることになった。各国メディアは、ASEMのプーチン大統領参加について以下のように報じた。一部 『NHKBS1ワールドニュース』を参照した。
10月18付 『ZDF』(ドイツ)は、「ASEM・アジアヨーロッパ首脳会議は、ウクライナ問題解決策を見つけるチャンスを提供するものだったが、ロシアのプーチン大統領は西側に歩み寄る手段を放棄した」と報じ、「ウクライナ、フランス、イタリア、ドイツ、英国の各国首脳は、プーチン大統領と協議したが、進展は見られなかった」と伝えた。10月18付 『RTR』(ロシア)は、ASEMに参加したプーチン大統領の総括記者会見の模様を伝えた。...
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10月18付 『ZDF』(ドイツ)は、「ASEM・アジアヨーロッパ首脳会議は、ウクライナ問題解決策を見つけるチャンスを提供するものだったが、ロシアのプーチン大統領は西側に歩み寄る手段を放棄した」と報じ、「ウクライナ、フランス、イタリア、ドイツ、英国の各国首脳は、プーチン大統領と協議したが、進展は見られなかった」と伝えた。10月18付 『RTR』(ロシア)は、ASEMに参加したプーチン大統領の総括記者会見の模様を伝えた。プーチン大統領は、「ロシアは今、着実にアジア各国、特にアジア太平洋地域との関係を拡大している。中国の経済成長を、利用しないのは愚かなことだ」と発言し、欧州が(ロシアへの経済制裁を解除する)努力を見せなければ、天然ガスの輸出先を中国に振り向ける意向を示唆してみせた。欧州の天然ガスのおよそ3分の1は、ロシア経由のものであり、これがなくなれば、欧州側の打撃ははかりしれないものになる。つい先日のミンスク合意で、ガス問題解決に一定の道筋がついたとしていた、欧州側にとっては想定外の発言といえよう。ロシアは中国との間で2015年までに、欧州向けの天然ガスを中国に振り向けるなど、38項目にも及ぶ協定に、署名したばかり(世界が見る中露関係参照)であり、ルーブル下落など、ロシア国内での経済問題に苦しむプーチン大統領は、周到な網を張り巡らした上で、ASEMに臨んだものとみられる。会見後半では日本にも言及し、「日本には高度な技術の可能性があり、日本とロシアの関係は平和条約に関する問題の解決策を図る面でも、これまで前向きに進展してきた」と持ち上げていたものの、途中から「日本側は(ロシアとの)すべての政治レベルの関係を凍結した。これはロシア側の発意によるものではない」と発言、ウクライナ情勢で結託する日本と欧米への強烈な不満を露わにし、ウクライナ問題に日本が口出しすることを牽制した。
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