ロックダウン解除:通勤再開は安全なのか?
欧州ではロックダウン緩和の動きがみられ、経済活動を再開し始めている。職場の安全性を高めるため、今後は人の密集をカメラやセンサー監視したり、安心して働けるように雇用主が安全基準を満たす事が求められている。
5月6日付英国
『BBC』は「コロナウィルス:通勤再開は安全なのか?」との見出しで以下のように報道している。
多くの国でロックダウンが解除され、始め一時的な通勤再開も始まっている。一方でオフィスの安全性に不安を抱く人もいる。そこで今後は監視用のモニター使用が増える可能性がある。例えば、サーモカメラがオフィスがビルに入る際、体温を測定したり、同僚に近づきすぎたらアプリや装着装置に警報で知らされる。...
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5月6日付英国
『BBC』は「コロナウィルス:通勤再開は安全なのか?」との見出しで以下のように報道している。
多くの国でロックダウンが解除され、始め一時的な通勤再開も始まっている。一方でオフィスの安全性に不安を抱く人もいる。そこで今後は監視用のモニター使用が増える可能性がある。例えば、サーモカメラがオフィスがビルに入る際、体温を測定したり、同僚に近づきすぎたらアプリや装着装置に警報で知らされる。ドアは手で開けず、ウィルス感染を防ぐためボイスコントロールやアプリで開けられるようになる等の変化が考えられる。
数年前世界一スマートなビルと評価を受けたアムステルダムのThe Edgeは、コロナとの共存に向け、センサー利用を導入中だ。The Edgeでは他のビル同様、従業員らにアプリを提供し、オフィスの温度をみたり、空気の状態、食堂での注文が出来るアプリを使用。ドアに何人いるかカメラで監視し、人と人の間の距離を測定、近くなりすぎていると、各自の携帯電話に警報を送る。だが、このような技術導入は、人権侵害となる場合もあり、イタリア等、従業員の健康をモニター(体温測定を含む)するのを禁止している国もある。
以前は空気の質など誰も気にしなかったが、今はウィルスへの心配から新鮮な空気を循環する必要があるし、座席もソーシャルディスタンスを保てるよう変える必要がある。
照明器具メーカーVital Vioなどは、表面のバクテリアの殺菌効果のある白色光をまぜた紫外線を使用した人体に安全なライトを開発している。しかしホテルや大きなオフィスで使用される可能性はあるが、費用を負担できる企業は限られるだろう。
一方、バークレー銀行の最高責任者は、ロックダウン下の自宅勤務で生産性が証明されたのだから、大きな高い都会のオフィスに数千人も集めて仕事をするのは過去のものとなるかもしれないとしている。
同日付カナダ『CBC』は「新型コロナウィルスと通勤再開が不安な人が知るべきこと」との見出しで以下のように報道している。
経済再開にあたり、従業員の中にはパンデミックの中通勤することに不安を抱く者もいる。健康リスクへの不安から、通勤しない権利はあるのだろうかと考える人もいる。アルバータ州南部の食肉加工工場(約半数の2千人が新型コロナ陽性反応)の労働組合は、大多数の従業員が不安を抱いているとし、工場の再開に反対している。
トロントの労働問題専門の弁護士は、どうしたら出勤を回避できるのかという相談が最も多いという。出勤命令が出た場合、地域の保健当局が示す安全要件を満たし予防策を取っている限りは、選択肢はない。安全な職場環境なら戻らなければならない。だが安全性に懸念がある場合は、戻る必要がない。しかしその場合最終的には、辞職する結果となることが多くなる。
仕事に戻る前に確認すべきなのは、ウィルス感染のリスクを起さないための安全手続き、個人防護具の有無、レジ係の人なら、支払い方法の確認、客との仕切りはあるかや、どのくらいの距離を保てるか等。監督者が安全対策をしていない、政府のガイドラインに沿っていないと感じるなら、出勤拒否をできる。これは正式なプロセスで、改善されない場合労働省の監査が入る。安全基準に満たないとなると雇用者は改善をせねばならない。しかし監査中は従業員は出勤しなければならない。
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人間に可愛がられるよう犬の目が進化?
米国立科学アカデミー紀要掲載の最新の研究によると、犬が儚げで人を惹きつける“子犬のような目“をするのは、飼い主の愛情によるものでなく、犬の眉の筋肉の進化によるものだったという。この筋肉は狼に近いシベリアンハスキー以外の小型犬ほぼ全種でみられたという。
6月18日付カナダ
『CBC』は「子犬の無垢な目は偶然じゃないとの調査」との見出しで以下のように報道している。
子犬の儚げで無垢な目は、飼い主の愛情によるものでなく、進化によるものだった。この人間を虜にし、語りかけるような“子犬のような目”と言われるものは、偶然の産物でなく生存のためメカニズムだったという。
デュケイン大学のバローズ教授は、解剖学的に家畜犬と狼を比較し検証した。...
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6月18日付カナダ
『CBC』は「子犬の無垢な目は偶然じゃないとの調査」との見出しで以下のように報道している。
子犬の儚げで無垢な目は、飼い主の愛情によるものでなく、進化によるものだった。この人間を虜にし、語りかけるような“子犬のような目”と言われるものは、偶然の産物でなく生存のためメカニズムだったという。
デュケイン大学のバローズ教授は、解剖学的に家畜犬と狼を比較し検証した。
子犬のような目が出来る犬は、人間に何かやってほしいことをしてもらうよう人間を動かす事に長けている。このような表情が他の犬より上手(すぐに出来る)犬を人は飼いたいと思うものだが、これは人にとり重要で、犬にも利益がある。眼球域に眉毛を上げる筋肉があるが、これは人間にもあり心配そうな表情をすると見られるもの。この筋肉は狼には見られず犬にはある重要なもので、ある種が長年に渡り獲得した表情筋だという。犬は狼の直系だと考えられており、初期の狼は狼と犬の混合種だった。
火元に骨や残飯を漁りに来た時、最も長く生き残ったのが、この表情が出来るものだった。人間がこの表情をする犬を飼って繁殖させたか、あるいは単に攻撃的でないおとなしい性質に起因する。人は犬が噛みついたり人間の子どもを食べたりしないように、より小さな歯を持つものを好んだ。この表情は穏やかな性質と結びつきがあるという。このような理由から“子犬のような目”の犬が生存してきたと考えられるのだという。犬の保護シェルターでは、このような顔の犬から早く貰われていく。
この子犬のような目はハスキー犬では検出できなかったが、ヨークシャーテリアのような小型犬全種において、この表情がみられたという。これは非常に興味深い点で、ハスキー犬は古代犬とされ、犬の起源に近い種類。ヨークシャーテリアのように、おもちゃで遊ぶ犬種は、狼からより遠い品種で、調査対象とした全ての小型犬はこの筋肉を持っていた。
6月17日付米国『ワシントンポスト』は「犬は人間の心を惹きつけるため“子犬のような目”を進化させた可能性」との見出しで以下のように報道している。
悲しげで、何かをせがむような、眉を上げた犬の表情を我々は”子犬のような目”と呼ぶ。15000年以上前古代狼を家畜化し進化した犬には人とコミュニケーションをとる驚くべき能力もみられる。特別な眼球内の筋肉が動くことで、目を大きく見せ、より子どもっぽく、人が悲しい時のような表情を作り出す。
眉を良く使う表情をする古代犬は人から餌を多く貰い、これが子孫に受け継がれ、人の無意識の偏見が犬の目の筋肉の進化に影響したと考えられるという。進化人類学者は、これら解剖学的違いは、人が犬と協力し交流したいという意図が進化の原動力となったことを意味するという。
人が操作を加えた種における物理的多様性の中で、犬の目の筋肉は驚くべき速度で進化した。家畜化への過程で自然界以上に犬の進化が変化した。人と犬の関係において目は重要だ。犬は問題が起きた時、人とアイコンタクトを行うが、狼はそうしない。人も犬も互いを見つめる時、人の母子同様、愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌される。別の研究では、犬が子の世話をする時、眉の筋肉を耳の方へ近づけ、ほとんど“微笑む”ような表情をするという。これが、狼に近い古代犬であるシベリアンハスキー以外のほぼ全種でみられるという。
眉に関する発見は家畜化の副産物と言える可能性がある。銀ぎつねの家畜化の研究では、人がおとなしい動物を飼育に選ぶとき、ある身体的特徴、柔らかい(垂れた)耳、カールした尻尾、斑状(ぶち)色を選ぶとされる。
その理由は定かではないが、これは家畜化症候群とよばれ、犬の眉が上がるのはその一部だという。
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