フランスメディアが見る川内原発の再稼動(2014/10/29)
薩摩川内市が、圧倒的多数で川内原発の再稼働に賛成した。電力の7割を原発に依存するフランスは、福島原発事故とその後の日本の動向に高い関心をよせる。フランスメディアは、川内原発再稼働について次の通り報じる。
『ルモンド紙』は「福島原発事故後初めて、地元の地方自治体が圧倒的多数で、国内原発の再稼働を承認した」と報じ、
『トリビューン紙』は「原発事業は、人口10万の薩摩川内市には、重要な雇用と収入源である。26議員中19人が賛成、4名が反対、3名が棄権した」と伝える。
トリビューン紙は、「事故後段階的に48基の原子炉を停止し、電力消費の3分の1をまかなう原発の損失を補うために、日本はエネルギー輸入を増やさねばならなかった」としながらも、再稼働の手続きについて、「原発災害後に政権についた安倍首相は、原発再稼働を進め、国民の大多数が賛成しない措置について、ケースバイケースで地方当局に扱いを委ねた」と伝える。...
全部読む
『ルモンド紙』は「福島原発事故後初めて、地元の地方自治体が圧倒的多数で、国内原発の再稼働を承認した」と報じ、
『トリビューン紙』は「原発事業は、人口10万の薩摩川内市には、重要な雇用と収入源である。26議員中19人が賛成、4名が反対、3名が棄権した」と伝える。
トリビューン紙は、「事故後段階的に48基の原子炉を停止し、電力消費の3分の1をまかなう原発の損失を補うために、日本はエネルギー輸入を増やさねばならなかった」としながらも、再稼働の手続きについて、「原発災害後に政権についた安倍首相は、原発再稼働を進め、国民の大多数が賛成しない措置について、ケースバイケースで地方当局に扱いを委ねた」と伝える。
一方でルモンド紙は、「最近でも、2013年秋から2014年春に福島原発では、定期的に事故があり、特に汚染水漏れが多発した」と報じた。
『ラクロワ紙』は、「今週10月28日事故があった福島第一原発の原子炉の建屋カバーに、突風で大きな穴が出来た」と報じる。ラクロワ紙によると、「建屋カバー解体前に、粉塵を防ぐ固着剤を注入するために、30センチ四方の穴が開けられて、突風でクレーン車の端のエンジンに、予想外の動きを引き起こし、作業用の穴が1メートルから2メートルに広がった」と東京電力の説明を伝えた。加えて、東京電力の説明は、周辺の放射線量に変化なし」で、「この風は想定外で作業員を驚かせるものだった」。
トリビューン紙は市民の反応について、「原発再稼働に対する敵意は、自分達の地域に直接的な恩恵がない地域では激しい。また原発への敵対心は、並行して評価されたりリスクにさらされたりする」と分析する。トリビューン紙は賛成のタイミングについて、「九州電力が安全性テストを前もって提出すべきだったが、原発の再稼働の決定は来年を待たずに行われた」と報じる。
閉じる
フランスメディアが見る金正恩総書記の健康状態(2014/09/30)
北朝鮮の金正恩総書記が公式に姿を見せなくなってから3週間世界中で様々な憶測がとびかった。フランスメディアは次のように報じる。
『レゼコー紙』は「北朝鮮の国営メディアは初めて、指導者が病気だった事を婉曲に認めた」と報じ、
『ラクロワ紙』は「金総書記は3週間テレビ画面から姿を消して、様々な憶測が世界中に蔓延」と伝える。
レゼコー紙によると「金総書記消失の謎と沈黙の3週間後、スターリン主義政権のプロパガンダを演出する国営テレビは、“不快感”に苦しむにも関わらず民の道を照らす将軍様の細心の努力のお蔭で、炎の輝きのように我々の社会主義の富と繁栄が保たれると公式発表し、金総書記が足をひきずる映像を映す」。...
全部読む
『レゼコー紙』は「北朝鮮の国営メディアは初めて、指導者が病気だった事を婉曲に認めた」と報じ、
『ラクロワ紙』は「金総書記は3週間テレビ画面から姿を消して、様々な憶測が世界中に蔓延」と伝える。
レゼコー紙によると「金総書記消失の謎と沈黙の3週間後、スターリン主義政権のプロパガンダを演出する国営テレビは、“不快感”に苦しむにも関わらず民の道を照らす将軍様の細心の努力のお蔭で、炎の輝きのように我々の社会主義の富と繁栄が保たれると公式発表し、金総書記が足をひきずる映像を映す」。
『フィガロ紙』はこれを「一瞬にして極めて稀な声明」と述べ、「国営テレビが最高人民会議で総書記の椅子が空席の映像を放送した」事について、「金正日総書記死去後に政権に就いて初めて」と報じる。
レゼコー紙は「先週初めまで、韓国当局は金総書記がメディアから姿を消していた最中は、長期休暇を何度か取ったものとして、意見が一致していた」が、「先週の最高人民会議の審議開幕に、姿を見せなかった事で韓国の専門家の疑問を呼んだ。通常、独裁者は審議を逃さない。満場一致で議論なしで、政治決定を議会に承認させる」と報じる。
フィガロ紙は「7月の金日成20回忌行事の際、金総書記の顔が腫れていた。韓国総合が匿名の情報筋の話として、金総書記は、部分的には遺伝的要因だが、肉や魚介類、炭酸飲料とアルコールの過剰接種が、原因の“享楽病”とよばれる通風を患う。腫れや赤みを伴い、関節に激しい痛みを引き起こす。金正恩は見るからに肥満症で、父や祖父と同じく糖尿病や高血圧も患う。北朝鮮の医師は、ドイツやスイスに診断を受けに行った可能性がある。
その報道の一部について、韓国は非常に慎重で、統一省は金正恩の健康状態について一切のコメントを避けた。韓国の担当者は、金総書記は過去にも姿を消した事があり、2012年に23日間理由不明で雲がくれした事に朝鮮日報で触れた。
ラクロワ紙によると、「北朝鮮から情報が出ないため、アジア全域で噂が蔓延し、あからさまな死の噂、痛風や疲労の危機的状態などの噂が流れた」。ラクロワ紙はこの状況を「金総書記の健康状態について、憶測が韓国で過熱」と伝え、「金総書記は、疲れて単に休息中だが健康であると、ソウルの世宗文化会館、ホン・ヒュンイク研究員が警告する」と報じる。
閉じる
その他の最新記事