アマゾン創業者が支援する企業、核融合発電所を英国に建設(2021/06/18)
アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏が支援する企業が、英国に初の核融合プラントを建設し、クリーンエネルギーの現実的な供給源となる新技術の道が開かれようとしている。
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『インデペンデント』 によると、「世界のエネルギーシステムを変革する」ことを望んでいるカナダの新興企業「ジェネラル・フュージョン」は、英国原子力公社が運営する核融合研究プログラムが進められているオックスフォードシャー州のカルハムに同社初の核融合発電所を建設する予定であることを発表した。
核融合とは、非常に高い温度で原子を結合させることで、星の動力源にもなっているものである。科学者たちは、化石燃料を燃やさずに済むため、有害な温室効果ガスの排出を避けられる低炭素エネルギー源として、広く普及することを期待している。...
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『インデペンデント』 によると、「世界のエネルギーシステムを変革する」ことを望んでいるカナダの新興企業「ジェネラル・フュージョン」は、英国原子力公社が運営する核融合研究プログラムが進められているオックスフォードシャー州のカルハムに同社初の核融合発電所を建設する予定であることを発表した。
核融合とは、非常に高い温度で原子を結合させることで、星の動力源にもなっているものである。科学者たちは、化石燃料を燃やさずに済むため、有害な温室効果ガスの排出を避けられる低炭素エネルギー源として、広く普及することを期待している。
この開発には約4億ドル(約440億円)の費用がかかると言われており、英国の納税者を通して補助金を出しているが、政府はその金額を明言していない。核融合技術は、従来の核分裂とはことなり、何千年も残留する有害な放射性廃棄物を生み出すことのないクリーンなエネルギーを放出することが期待されている。
新しく建設される発電所は、商業用原子炉の70%の大きさになる予定で、どのように発電するのかを見せる、宣伝用の施設になる模様だ。ジェネラル・フュージョン社は、このパイロットプロジェクトで商業用発電所への道を開くことを期待している。来年建設が開始され、2025年には稼働する予定だ。
仏『レゼコー』 によると、核融合の技術に特化したスタートアップ企業はジェネラル・フュージョン以外にも世界で約25社存在し、米国のTAE テクノロジーズやコモンウェルス・フュージョン・システムズが代表的な企業として挙げられる。また、核融合の技術そのものは公的な研究機関ですでに50年前から研究されているという。
なお、ジェネラル・フュージョンとは別に、世界35カ国が220億ドルを投じている核融合実験炉ITER(イーター)のプログラムも進められている。4年後に実験を開始する予定だったが、パンデミックのために延期される可能性があり、2035年以降に本格的な運転開始を予定している。1つの原子炉で1,000メガワット以上の発電量が期待されている。
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米アップルが新型アイパッドを発表、教育市場に重点(2018/03/28)
米アップルは27日、シカゴで開催した教育分野向けのイベントで、タブレット端末アイパッド(iPad)の新型モデルを発表した。学校教育関連のソフトも充実させて、米教育市場におけるシェアの拡大を目指す。但し、値下げをするとの見方もあった中で、従来の価格を据え置いた。
コンサルティング会社のデータによれば、2017年の第3四半期、米国の幼稚園から高校卒業までの教育市場でのアップル製品のシェアは僅か17%だった。学校に出荷されたモバイル・コンピュータの60%はグーグルのクロームOSを搭載し、22%はマイクロソフト・ウィンドウズのOSを搭載している。また、アップルは学校向けのアプリなどのソフトウェアについても2社に後れを取っており、教育市場での劣勢が明らかになっている。...
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コンサルティング会社のデータによれば、2017年の第3四半期、米国の幼稚園から高校卒業までの教育市場でのアップル製品のシェアは僅か17%だった。学校に出荷されたモバイル・コンピュータの60%はグーグルのクロームOSを搭載し、22%はマイクロソフト・ウィンドウズのOSを搭載している。また、アップルは学校向けのアプリなどのソフトウェアについても2社に後れを取っており、教育市場での劣勢が明らかになっている。
さらにアイパッドの昨年の売上は、アップルの総売上高2,292億ドルの僅か8.3%に過ぎず、62%近くはアイフォン(iPhone)が占めていた。今回の発表イベントは、秋に開始する新年度のために、多くの学校が機器や備品などの購入の決定を行う春の時期を狙って行われ、新型アイパッドと教育関連のプログラムなどを強くアピールするものとなった。
新型アイパッドは、画面が9.7インチで、別売りのタッチペンタイプの「アップルペンシル(Apple Pencil)」に対応する。プロセッサの能力も高くなり、アイフォン7と同じく機能が向上した「A10フュージョンチップ」を内蔵し、センサーの性能も改良されている。教師が生徒や自らの業務を管理するための多くのソフトウェアを搭載する。
アップルは教師が課題を作り、生徒の進捗状況を追いやすくなる新アプリ「スクールワーク(Schoolwork)」の提供を開始するなどソフトウェアの拡充とともに、学校向けに生徒の想像力を刺激するように設計した各種のプログラムも発表している。秋には「Everyone Can Create」という既存の授業プランに、映像、写真、音楽、絵画などを簡単に組み込むことができるカリキュラムを展開するという。
しかしながら、今回学生向け299ドル、一般向け329ドルというキーボードやケースも付かない最低価格は据え置かれた。他社は安価なラップトップPCなどを発売しており、アップルがそれらとの競争上、値下げしてくると見ていたアナリストもいたが、同社は価格を下げずに機能を増やすという伝統的な手法にこだわった。アップルペンシルも一般向け99ドル、学校向け89ドルの従来価格を維持した。
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