この法案では過去に台湾で中国国民党による一党独裁だった時代に行われていたという迫害に関する真相究明や名誉回復を目的としたものだ。法案は与党・民主進歩党によって火曜日に提出されたが、野党・国民党の反発に遭い、採決は深夜にまで及んだという。
蒋介石は1947年から1975年に亡くなるまで自分の政治思想に合わない者に対して「白色テロ」と呼ばれる粛清を行ってきたとされており、今回の法案可決でこれらの真相解明への道が開けた。...
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この法案では過去に台湾で中国国民党による一党独裁だった時代に行われていたという迫害に関する真相究明や名誉回復を目的としたものだ。法案は与党・民主進歩党によって火曜日に提出されたが、野党・国民党の反発に遭い、採決は深夜にまで及んだという。
蒋介石は1947年から1975年に亡くなるまで自分の政治思想に合わない者に対して「白色テロ」と呼ばれる粛清を行ってきたとされており、今回の法案可決でこれらの真相解明への道が開けた。また、この法案に伴い国民党の元指導者である蒋介石の像の撤去など、施設、学校、公共の建物など権威主義を記念して作られたあらゆるシンボルを禁止した。さらに関連するものについても、撤去や改名、処分をする必要があるとしている。
しかし、台湾の地元メディアであるフォーカス・タイワンによると、台湾政府は蒋介石にちなんで名付けられた学校名や通りの名前を変更するという噂を一蹴した。議会の報道官である徐國勇氏は「こんな噂を広めている人は全員この社会を分裂させようとする人だ」とし「新しい法案は人々を分裂させるものではなく、仲裁する目的のものだ。」と述べた。さらに「この法案によって政府が歴史的真実を回復し、白色テロの被害者の人権を維持することになる。学校や通りの名前を変更するか否かの問題は議会が口を挟むべきではない」としている。また、一部で蒋介石像や写真を撤去しないとする声もあり、実際にどこまで撤去や改名が行われるかは不明だ。
台湾総統の蔡英文氏は2週間以内に法案に署名をする見込み。
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