【Globali】
南アフリカのオミクロン株、感染爆発でも入院患者急増にはつながらず(2021/12/14)
約3週間前の11月25日、南アフリカ共和国は、新型コロナウイルスの新しい変異ウイルスを発見したことを報告した。南アフリカでは今、新型コロナウイルスのオミクロン株で新規感染者が急増している。約50の病院を持つ国内最大級の民間医療グループであるネットケア社は、ここ数週間のうちに多くのオミクロン株感染者を診察してきたことによる、初期の調査結果を発表した。
仏ラジオ局
『RFI』によると、現在、オミクロン株は南アフリカでのコロナ感染の大半を占めている。新規感染者数は急増しており、その広がりの速さはかつてないほどのものとなっている。一方で、ネットケア社のディレクターであるリチャード・フリードランド博士は、約3週間の観察の結果、患者たちは、これまでの変異ウイルスの患者たちよりも「はるかに症状が軽い」と説明している。
フリードランド博士は、11月15日以降に入院した800人の患者と、グループ内のクリニックで診察を受けた5万人以上の患者を観察したところ、過去3回の感染拡大の波とは違いがあることを指摘した。...
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仏ラジオ局
『RFI』によると、現在、オミクロン株は南アフリカでのコロナ感染の大半を占めている。新規感染者数は急増しており、その広がりの速さはかつてないほどのものとなっている。一方で、ネットケア社のディレクターであるリチャード・フリードランド博士は、約3週間の観察の結果、患者たちは、これまでの変異ウイルスの患者たちよりも「はるかに症状が軽い」と説明している。
フリードランド博士は、11月15日以降に入院した800人の患者と、グループ内のクリニックで診察を受けた5万人以上の患者を観察したところ、過去3回の感染拡大の波とは違いがあることを指摘した。
ここ数週間診察を受けた患者のほとんどは、鼻づまりや鼻水、頭痛、喉の痛みなどの軽度のインフルエンザ症状にとどまり、入院の必要はなかった人がほとんどであったという。感染者が急増している今も、ネットケアが経営する病院では、入院状況は安定しているという。入院患者のうち、酸素が必要な人は、これまでの3回の感染拡大の波では100%だったものの、今回の感染拡大では10%にとどまっている。
セネガルのオンラインニュースサイト『ノートル・コンチナン』によると、世界保健機関(WHO)は、「オミクロン株はアフリカのより多くの国で拡がっており、アフリカ大陸での毎週の感染者数は前週に比べて90%以上増加している」と警告している。一方で、「南アフリカでは、集中治療室のベッドの6%が新型コロナウイルスの患者で占められているだけで、入院患者数は依然として少ないという希望的観測がある」と報告している。
11月14日から12月4日までの南アフリカでの全国の病院の入院患者数を調査したところ、集中治療室の稼働率はわずか6.3%だったことが明らかになった。南アフリカでオミクロン株の感染者が最も多い地区では、1200人以上の入院患者のうち、98人が酸素治療を受けており、人工呼吸器を必要としているのはわずか4人であった。ただし、WHOは、「これらはサンプル数の少ない非常に予備的なデータであり、医療機関に入院した人のほとんどは40歳以下である。オミクロン株の影響を完全に判定するには、少なくともあと2~3週間は必要だ」と述べている。
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