日米豪印4か国首脳・米国紙に寄稿・自由で開かれたインド太平洋実現へ決意(3月14日)
菅首相、米国・バイデン大統領、オーストラリア・モリソン首相、インド・モディ首相の4人の首脳は、米国の有力紙・ワシントンポストに「インド太平洋地域での取り組み」について連名で寄稿した。
首脳らは「クアッド」と呼ばれる4か国の枠組みでおととい、初めての首脳会合が開かれたことに言及し、「今こそ再び協力して行動を起こすべきときがきた」と強調した。
そのうえで「インド太平洋で国際法と航行の自由や問題の平和的解決といった基本原則が確実に守られるよう取り組んでいく」と述べた。...
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菅首相、米国・バイデン大統領、オーストラリア・モリソン首相、インド・モディ首相の4人の首脳は、米国の有力紙・ワシントンポストに「インド太平洋地域での取り組み」について連名で寄稿した。
首脳らは「クアッド」と呼ばれる4か国の枠組みでおととい、初めての首脳会合が開かれたことに言及し、「今こそ再び協力して行動を起こすべきときがきた」と強調した。
そのうえで「インド太平洋で国際法と航行の自由や問題の平和的解決といった基本原則が確実に守られるよう取り組んでいく」と述べた。
今回、影響力を増す中国への言及はなかったものの、4か国が地域の課題に一致協力して取り組む決意を示すことで中国を強くけん制した形である。
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インドはクアッドをどう見ているのか(3月13日)
日米豪印の「クアッド」によるオンライン首脳会談が開催された。当初は海洋進出を強める対中国が議題の中心となるとみられていたが、経済で中国と結びつきを深めていることや、「対中包囲網の枠組みに参加した」という印象がつくことを嫌うインドを慮って、安保問題を前面に打ち出すのをやめ、「途上国へのコロナワクチン支援」や経済、環境問題など幅広い議題が設定された。
結果的に中国の議題が薄まる形になったため、「クアッド」がアジア版NATO化することを警戒していた中国にとっては歓迎すべき展開となった。...
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日米豪印の「クアッド」によるオンライン首脳会談が開催された。当初は海洋進出を強める対中国が議題の中心となるとみられていたが、経済で中国と結びつきを深めていることや、「対中包囲網の枠組みに参加した」という印象がつくことを嫌うインドを慮って、安保問題を前面に打ち出すのをやめ、「途上国へのコロナワクチン支援」や経済、環境問題など幅広い議題が設定された。
結果的に中国の議題が薄まる形になったため、「クアッド」がアジア版NATO化することを警戒していた中国にとっては歓迎すべき展開となった。
これまで日米豪印は2017年の局長級会議を皮切りに対中国で連携を深めており、共同軍事演習「マラバール2020」を行うなど、安全保障での連携も打ち出し、今回は特に海警法を制定した中国に対して、強いメッセージが打ち出されるかとみられていた。
あたかも「クアッド」の足並を乱しているかのようにみえるインドが「なぜクアッドに参加しているのか?」という素朴な疑問も湧いてくる。インドには経済的にも軍事的にも政治的にも民主主義の価値観を共有する日米豪との関係を強化したいという思いが参加した理由として挙げられるが、一番大きな理由としては国境を接する国・中国へのけん制が考えられる。
インドは2050年にもGDPで世界第三位の経済大国になると予測されていて、中国をライバル視していることは間違いない。インドの「クアッド」参加は戦略上、中国をけん制する意味があり、インドが優柔不断のようにみえるのは、伝統的に非同盟の立場で等距離外交を行うという大陸で醸成されたインドの外交手法によるところが大きい。
これから人口規模で中国を追い抜き、経済的にも力をつけていく大国インドを仲間につけてクアッドを進めていく方向性は正しく、日本としては中国の脅威に対抗するためにもインドが乗りやすい枠組みを作り、連携を深めていくことがクアッドの存在価値を高めていくことにもつながると考えられる。
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日米オーストラリア・インド・意見交換へ・ワクチン供給めぐり(3月12日)
クアッドと呼ばれる日本、米国、オーストラリア、インドの4か国の首脳による会合は、米国のバイデン大統領の呼びかけで、日本時間の今夜、オンライン形式で初めて開かれ、菅総理大臣、バイデン大統領、モリソン首相、モディ首相が参加する。
会合では新型コロナウイルス対策での協力に加え、中国によるいわゆるワクチン外交を念頭に、4か国で途上国にワクチンを供給する枠組みなどを巡り意見が交わされる見通しである。
また、中国が海上警備に当たる海警局に武器の使用を認める海警法を施行するなど海洋進出を強めていることなどを踏まえ、法の支配などに基づく自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた連携を確認するものと見られる。...
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クアッドと呼ばれる日本、米国、オーストラリア、インドの4か国の首脳による会合は、米国のバイデン大統領の呼びかけで、日本時間の今夜、オンライン形式で初めて開かれ、菅総理大臣、バイデン大統領、モリソン首相、モディ首相が参加する。
会合では新型コロナウイルス対策での協力に加え、中国によるいわゆるワクチン外交を念頭に、4か国で途上国にワクチンを供給する枠組みなどを巡り意見が交わされる見通しである。
また、中国が海上警備に当たる海警局に武器の使用を認める海警法を施行するなど海洋進出を強めていることなどを踏まえ、法の支配などに基づく自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた連携を確認するものと見られる。
このほか来月予定されている温室効果ガスの主な排出国などの首脳らが参加するサミットに向けた取り組みや、緊迫化するミャンマー情勢、それに北朝鮮情勢などを巡っても意見が交わされる見通しで、成果文書をまとめる方向で検討が行われている。
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日米豪印レアアース連携(3月12日)
日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国がレアアースの確保で協力する。
レアアースはEV電気自動車に使われる高性能なモーターや蓄電池などに必要不可欠な素材だが、中国が生産量で約6割のシェアを握っていて、安定供給に懸念がある。
4カ国は生産技術や開発資金を互いに融通し、国際ルールづくりでも連携する。
4カ国の首脳はきょうオンラインで協議し、供給網の分散の必要性を確認する方針である。...
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日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国がレアアースの確保で協力する。
レアアースはEV電気自動車に使われる高性能なモーターや蓄電池などに必要不可欠な素材だが、中国が生産量で約6割のシェアを握っていて、安定供給に懸念がある。
4カ国は生産技術や開発資金を互いに融通し、国際ルールづくりでも連携する。
4カ国の首脳はきょうオンラインで協議し、供給網の分散の必要性を確認する方針である。
レアーアースは2020年の生産量は中国が6割を占めている。
レアアースは精製過程で放射能が出て来るというリスクがある。
米国では環境問題から反対も起きてきた。
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4か国首脳・初のオンライン会合あさって開催(3月10日)
加藤官房長官は菅総理大臣が参加しあさって日本、米国、オーストラリア、インドのクアッドと呼ばれる4か国の首脳による初めての会合を米国・バイデン大統領の呼びかけでオンライン形式で開催することを正式に発表し、自由で開かれたインド太平洋の実現などを巡り、議論が行われるという見通しを示した。
4か国は特定の国を対象とし意識しながら進めているわけではない、自由で開かれたインド太平洋の実現の流れでワクチンを含む新型コロナウイルス対策について議論が行われると述べた。
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